エアライン業界受験となると、多くの方はまずこう尋ねる
「やはり英語がペラペラじゃなきゃいけないんですよね?」

確かに、受験の資格として、英語検定2級以上、TOEIC600点以上という基準はあるものの、実際に求められる英語力と言われれば・・・会社(日系・外資)によって、また職種(CA/GS)によっても様々なので、一概には言えない

しかし共に働く仲間、もしくは対象となるお客様が必ずしも日本人とは限らないこの業界
とくれば、異文化理解、異文化コミュニケーションの必要性という意味においても、「留学」「海外経験」は切っても切り離させないものとなる

しかしながら、保護者の方の多くが、娘の留学となると眉をしかめてこうおっしゃる
「海外は危ない!銃で撃たれて死んでしまうかも?」
あくまで、こちら(日本人)が被害者というこの考え
留学生にまつわる多くの事件が、これほどまでに世間を賑わす時代 そう思うのも無理はないだろう

しかし、あえて私は声を大にしてこう言いたい!
これから留学する方に対して、または現在留学中の方に対しても・・・・
「日本人にはくれぐれも気をつけて!!」と
そこには私自身が身をもって経験したこんな出来事があった

大学を卒業後、新卒でエアライン業界から総スカンを食らった私は、まずは一般企業に入社することとなった
私の最終目標はただ一つ CAとなってその後講師としてのキャリアを積み自分の学校を設立すること
その為に自らに課したいくつかの決まりがある
それとは・・・

・誰もが知る一流企業に入社すること(既卒受験ではキャリアが最重要視される為)
・仕事を通して得たお金で必ず留学を実現させる事(海外経験・英語力を磨く為)

学生と社会人が天と地ほど違うことは誰もが知る現実
私も例外ではなく、慣れない社会人生活に四苦八苦するものの、事もあろうに本職以外の「アルバイト」を仕事を終えた夜から始めることにした
そこには一体どんな意図があったのだろう?と今改めて自分に問う

自他共に認めるバイタリティゆえ??
若さゆえに本職だけでは物足りず、エネルギーが満ち溢れていたのも事実だ
でも心のどこかで、このまま現職で落ち着いてしまう自分が怖かったのかも知れない
そんな理由もあってか、本来の目標である「留学→CA」という夢への道筋を忘れないため、私はなんと深夜のパン屋で働き始めたのだった

ただ、運命はそこから思わぬ方向へと展開して行く
単なるパン屋と思って入ったそのお店、実は大手広告代理店で、その会社の会長は航空業界に非常に精通している方だった
私の意気込みをかって下さった会長、そして社長である息子が、その後、私の夢を全力で応援して下さるとは、当時予想だにしなかった

特に私と同じ年である社長は、一度も留学経験がないにも関わらずネイティブスピーカー顔負けの英語力 海外にも多く支店を持つその会社で、通訳なしで難なく出張をこなしていた
彼からは本当に沢山の事を教わった 会話力の鍛え方はもちろん、航空会社の方からお話を聞く機会を与えてくれたりもした
留学するからには、語学スクールだけで終わらせず、必ず現地校を卒業する事、Certificateに留まらず最低でもDiplomaは取得する事 等・・・・
彼からのアドバイスはいつも的確でかつ厳しさと愛情に満ちていて、私はそのどれをも聞き逃すまいと全てを心に留めていた

ある時彼はおもむろにこう言った
「Chiaki、日本人にはくれぐれも気をつけてな」

え?ぽかんとした表情の私に彼は続けてこう言った
「俺の言っている意味そのうち分かる時が来るから・・・」

当時の日本はバブル経済崩壊後の不景気真っ只中
今の様な少子化とはま逆の状態で、受験の競争率は激しく、就職は至難の業だ

私の留学先であったカナダのバンクーバーは、そんな行き場を失った「あぶれた日本人」の「留学生」ならぬ「遊学生」で溢れかえっていた
これが彼の言っていた事か・・・・
私は留学後、すぐにその現実を目の当たりにする事となる

留学をすれば、すれさえすれば、自分は変われる、何かが見つかる、きっと英語が話せる様になると思っている人がどれほど多い事か・・・
明確な目標を持たず海外へ来た日本人が、マリファナに溺れていく姿、日本語しか話さず留学生活を終える姿、現地の外国人に恋愛においてもて遊ばれる姿・・・
そんな人を星の数ほど見てきた

そんな中私は日本人の留学生の間で「付き合いの悪い人」というレッテルを貼られていた
が、そんな事はお構いなし 私には大きな目標があったのだから!

誤解を恐れずに言えば、私は留学で成功する人は全体の1割にも満たないのではないかとすら思う
留学に成功も失敗もないと言う方もいるだろう
しかしあえてこの場合における「成功」を、「留学する前に抱いた目標を達成した人」 と定義づけるならば、私は自分の留学生活を振り返って「大成功だった」と自信を持って言える

ただそこには、「日本人には気をつけて」という独特な視点でのアドバイスをくれたアルバイト先のパン屋で出逢った社長の存在がある事を忘れてはならない

多くの出逢いがあり「今」があるという事
多くの応援のもとに「夢」が成り立つという事
忘れずに胸に刻んでこれからも歩んでいく

クラウドナインHP

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