「CAを目指す人の気が知れないんだよね 僕に言わせるとあんなのお給仕さんと一緒だから・・・」

先日いきなり初対面の方からこう言われた

うわー久しぶりにドキドキするこの感じ!!
私は自分の心臓の音が周囲に聞こえてしまうのではないかと思う位、怒りに震えていた

確か以前も同じ事を別の方に言われたっけ
となるとこれで2度目という事になるのか・・・

人にはそれぞれの価値観というものがある

怒りに震えていた・・・・と言っても私は自分の仕事を馬鹿にされた事に憤慨するほど陳腐なプライドなど持ち合わせていないつもりだ
いや、むしろそんな事を面と向かって、それも初対面の私に堂々と言えるその方の無邪気さを、ある意味うらやましくさえ思う

問題はそんな事ではない

私の心に(前回と同様)ひっかかったのは、「お給仕さんと一緒」というその言葉である

お給仕さん・・・いわゆるウエイトレスの事を指すのだろうが、私はこの発言において
CA職はおろか、ウエイトレス職に就かれている方に対して心底失礼だと感じたからだ

大学時代、私はありとあらゆるアルバイトを経験した
何を思ったか4年間で目標40種類を掲げ、すべて制覇した

人生においてこれほどまで自由な時間は他にない、だからこそ何にでもチャレンジできるこの時期に、あらゆることを観て感じて本当に自分が目指すもの、自分に相応しいものに出逢いたいという想いが根本にあったからだ

その中で私が感じた事はただ一つ
それは、「世の中に楽な仕事は何一つない」という事だ
全ての仕事(仕事人)は尊敬に値し、ましてや馬鹿にする事等到底出来ない

先日教え子の一人と食事をする機会があった

彼女のお父様が経営される会社が今大変な局面をむかえているという事は以前から何となく耳にしていた

又ご家族には障害を持たれたご兄弟も二人いて、ただでさえ家計は厳しい状態だ
彼女も自分のお給料のほとんどすべてを家庭に収めているとの事だった

そしてこの度、いよいよ長年専業主婦をされていたお母様までもが働きに出られる事になったとの事
私はその後の経過がずっと気にかかっていた

しかし、そんな私のくだらない心配を一気に打ち消したのは、彼女のまっすぐな瞳と言葉だった

「先生、ご心配をおかけしました 母の仕事がようやく見つかりました!!
お掃除の仕事なんです! でも母は頑張り屋だから、もう(お掃除の)リーダーを任されているんですよ すごいでしょ?」

目の当たりにした純粋さと
揺るぎないプライドと
限りない家族への愛情に、私はたちまち魅き込まれた

そしてこれまで以上に彼女を愛おしく感じ、又更に彼女を尊敬した

「あなたにとって仕事とは?」
「あなたの職業観は?」

ESで、面接で、必ず聞かれるこの質問
その「定義」は人によって様々だろう・・・


ただ間違いなく言えるのは、世の中のすべての仕事には意味があり、価値があり、又それぞれの仕事に携わる方々に尊敬の念を決して忘れてはいけないという事

そして私達は、自分が携わる仕事が、世間の物差しで計られた時、どのポジショニングにあるかや、周囲にどう思われるかではなく、目の前にある仕事に真摯に取り組むという事

そうして継続したその先に、自分にとっての「天職」が見えてくる