毎日新聞(9月25日)より
大阪府は25日、地方独立行政法人が運営する府立成人病センター(大阪市東成区)が生きた細胞を保管する「がん細胞バンク」を創設すると発表した。
細胞を製薬会社などに提供することで、がんの新薬開発につなげる狙いがある。
府によると、従来のバンクは、凍結した「死んだ細胞」を保管していたが、生きた細胞では世界初という。
2016年度中の創設を目指す。
府などによると、成人病センターは国内有数のがん手術件数(年間4000件)を誇る。
がん細胞の培養に成功し、その手法について昨年9月に特許も取得した。
同意を得た患者から譲り受けたがん細胞を増殖させ、バンクをつくる。
既存のバンクのがん細胞では、新薬の効果の確認に限界があった。
記者会見した松井一郎知事は「製薬会社からのオファーも来ている。
(バンクなどを)アピールし、大阪に関連企業を集めたい」と話した。