私は泣いていました。姉が言いたいことを言ってくれました。

家族に守られているんだなって、安心していいんだなって、思えました。

そして、しばらく姉が夫を説得してくれていました。

夫、荷物を運び入れたので、母は、

長女ちゃん寝てるから、リビングに行きましょう、

と、移動を促しました。

父と母も移動しようとします。

私は相変わらず横になった姿勢で固まったまま。

母にまた促され、しぶしぶ腰を上げリビングに移動しました。

そこで、夫に言いたかったことを全部言うことになります。

すみません、それで、ここのところの記憶が、あまりありません。つらくて。すみません。

夫も上から話そうとして、私を諭そうとしていました。

私は、夫にされた嫌なことを泣きながら訴えていました。

夫は私が帰るまで家に戻らない様子。

ただ、母に言われたことだけは覚えています。

私の夫の言い合いを聞き、母が口を開きました。

夫さん、私分かったわ。ちいこはね、昔から、こんなに喋る子じゃないの。あなたが早口でガーガー言うから、こんなになるんだわ。もっとゆっくり喋ってあげて。本当に、こんなに喋る子じゃないのよ。

と。

夫、何か気付いたのか、

そうなんですね。わかりました。今日は帰ります。

と言って、それまで帰る様子が全くなかったのに、急に退散しました。

車に入れた荷物はまた実家に戻して。

寝る部屋に戻ったら、姉が長女の耳を塞いでいました。

2人とも寝たよ。夫さん上から話すんだね。

と少し理解してくれました。

私は父にもう寝るよう言われました。

父は、私と夫が話してる間も、話が終わってからも、何も言いませんでした。

すみません、こんなくらいしか覚えていません。思い出そうとすると、頭痛がしてきます。

夫に一生懸命何かを言っていたことは覚えてるんだけど、それが何を話してたのか…詳細まで思い出せません。

人間、ツライ記憶はなくなるように出来ているんですね。

よく出来ていますね。

ただ、寝る前に、母が来て、

夫さんの性格もわかってやりなさい、

と、言って行きました。