2011 振り返り その2 | チエでつながる, ワザでつながる、ココロでつながる、価値を生みだす           ~ 物語思考が世界をかえる

チエでつながる, ワザでつながる、ココロでつながる、価値を生みだす           ~ 物語思考が世界をかえる

この世に生まれて間もなく、人は「ものがたり」と出会い、そこで広い世界とのつながりを作ります。このblogでは、「ものがたり」と共にある人の可能性を探求していきます。

皆さま、 こんばんは、

『越境コラボ塾』 塾長の 真門 です。

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このブログは、日本人が国境・国籍の枠を超えて、

世界の様々な人々とコラボレーションをしていけるよう、

有益と思われる情報を発信しています。

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年末2つ目の振り返りは、

オリンパスを題材にしようと思います。

昨日はついに家宅捜査が入って、今回の件

が刑事事件として立件される方向に動き出しました。

個人的には単独での継続を希望しているのですが、

企業としての信頼失墜は避けようがなく、どこかの傘下に

入れられてしまう可能性が濃厚です。

買い手候補として既にソニー、パナソニック、富士フイルム

などの名前も出始めています。 

ですがどこも狙っているのは

世界でダントツのシェアを持つ内視鏡事業であって、

カメラ事業などは、どう扱われるか不安があります。

クリスマスプレゼントで貰った“オリンパスペン”が

小学生時代の宝だった者にとって、

もしカメラ事業が消えてしまったら、

故郷を失う様な寂しさがあります。 

いずれにしても、今回の事件ではっきりしてきた事は

(東電福島原発で見えてきたことも、全く一緒ですが)

日本企業の持つ“内輪の慣れ合い”的事実隠しが、

グローバル化 + ITネットワーク化という文脈で、

完全に“通用しない”仕組みだと露呈した事です。

もし30年前に同じ問題が起きていたら、

今の様なガバナンスの倫理規範は求められなかったし、

情報も大部分は隠ぺいされて、現在の様に外部の

人間や外国のマスコミが、多くの“真実”を知る事は

出来なかったでしょう。 

そういう部分は、この1/4世紀で完全に変わってしまった。

考えてみれば、船場吉兆や赤福などの事件も、

基本的な構造は同じです。 金額規模の違いは、問題の

本質ではないと思います。

内輪で、なーなーで、許されてきた多くの事が、

規制の対象となり、内部告発やIT化で

表ざたになりやすくなったのに対し、

組織の仕組みや暗黙に合意されている倫理基準が、

まだまだ全然追いついていないのです。

ここの部分は、組織に働く日本人が今後十分に

意識しておくべきところです。

日本人が重視する“関係”の構造には、

先輩-後輩、貸し借り、義理、恩、等などに対し、

“形ある返礼”が複雑に絡んでいて、

そこに発生する配慮や贔屓は、多くの意思決定を

不透明なものとする傾向があります。

そして、その不透明さ故に“悪事”の温床を作りやすい面が

否定できません。 “罪”の意識より仲間同士の利益を優先

してしまう傾向が、明らかに在るからです。

“関係”を大事にする社会は、まぎれもなく人と人の信頼に

基づく社会です。 その信頼の中身には、

簡単に切り捨てられない要素が詰まっている。

だから、これを単純な良い悪い、の議論に変えてしまう事を

してはいけないのだと思います。 

とはいえ透明性を保てないなら、グローバルな文脈で

組織としての信頼を保つことは難しい、

という側面に認識は必要です。 

一旦信頼を失うと、マイナスが一挙に出てきます。

今年は、日本の組織が持つ“マイナス”部分が露呈した年でした。 

ひとつの“学習の年”として、

しっかりと消化し、対策することが大事なのだと思います。

来年は、こうした“マイナス”を最小化する知恵を、

日本人が数多く開発する年にしていきたいものです。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

『越境コラボ塾』 塾長 

真門  

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