皆さま、 こんばんは、
『越境コラボ塾』 塾長の 真門 です。
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このブログは、日本人が国境・国籍の枠を超えて、
世界の様々な人々とコラボレーションをしていけるよう、
有益と思われる情報を発信しています。
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年末2つ目の振り返りは、
オリンパスを題材にしようと思います。
昨日はついに家宅捜査が入って、今回の件
が刑事事件として立件される方向に動き出しました。
個人的には単独での継続を希望しているのですが、
企業としての信頼失墜は避けようがなく、どこかの傘下に
入れられてしまう可能性が濃厚です。
買い手候補として既にソニー、パナソニック、富士フイルム
などの名前も出始めています。
ですがどこも狙っているのは
世界でダントツのシェアを持つ内視鏡事業であって、
カメラ事業などは、どう扱われるか不安があります。
クリスマスプレゼントで貰った“オリンパスペン”が
小学生時代の宝だった者にとって、
もしカメラ事業が消えてしまったら、
故郷を失う様な寂しさがあります。
いずれにしても、今回の事件ではっきりしてきた事は
(東電福島原発で見えてきたことも、全く一緒ですが)
日本企業の持つ“内輪の慣れ合い”的事実隠しが、
グローバル化 + ITネットワーク化という文脈で、
完全に“通用しない”仕組みだと露呈した事です。
もし30年前に同じ問題が起きていたら、
今の様なガバナンスの倫理規範は求められなかったし、
情報も大部分は隠ぺいされて、現在の様に外部の
人間や外国のマスコミが、多くの“真実”を知る事は
出来なかったでしょう。
そういう部分は、この1/4世紀で完全に変わってしまった。
考えてみれば、船場吉兆や赤福などの事件も、
基本的な構造は同じです。 金額規模の違いは、問題の
本質ではないと思います。
内輪で、なーなーで、許されてきた多くの事が、
規制の対象となり、内部告発やIT化で
表ざたになりやすくなったのに対し、
組織の仕組みや暗黙に合意されている倫理基準が、
まだまだ全然追いついていないのです。
ここの部分は、組織に働く日本人が今後十分に
意識しておくべきところです。
日本人が重視する“関係”の構造には、
先輩-後輩、貸し借り、義理、恩、等などに対し、
“形ある返礼”が複雑に絡んでいて、
そこに発生する配慮や贔屓は、多くの意思決定を
不透明なものとする傾向があります。
そして、その不透明さ故に“悪事”の温床を作りやすい面が
否定できません。 “罪”の意識より仲間同士の利益を優先
してしまう傾向が、明らかに在るからです。
“関係”を大事にする社会は、まぎれもなく人と人の信頼に
基づく社会です。 その信頼の中身には、
簡単に切り捨てられない要素が詰まっている。
だから、これを単純な良い悪い、の議論に変えてしまう事を
してはいけないのだと思います。
とはいえ透明性を保てないなら、グローバルな文脈で
組織としての信頼を保つことは難しい、
という側面に認識は必要です。
一旦信頼を失うと、マイナスが一挙に出てきます。
今年は、日本の組織が持つ“マイナス”部分が露呈した年でした。
ひとつの“学習の年”として、
しっかりと消化し、対策することが大事なのだと思います。
来年は、こうした“マイナス”を最小化する知恵を、
日本人が数多く開発する年にしていきたいものです。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
『越境コラボ塾』 塾長
真門
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