WONDER

髪を揺らして踊るあなたは僕を死へと導いて
愉快にﾀﾝｺﾞのｽﾃｯﾌﾟ踏んだ
獣が求愛してるみたい
ほんとのﾀﾝｺﾞのｽﾃｯﾌﾟ教えてくれた

忘れたりしないなんてそんな強気の嘘はすぐﾊﾞﾚる
あなたが二人で僕を囲んで夜明けまで狂々廻るから
もうそれだけで心を揺らして
もうそれだけで胸いっぱいのさようなら
花が散るようなさようなら
永遠にさようなら
さようなら空が僕らを埋め尽くすまで

淋しい都会のﾀﾞﾝｽﾎｰﾙ
僕は静かに欲望を運ぶよｳｪｲﾀｰのふりして
それでも気になるあの子には
こっそり後をつけてって
心揺らしてﾀﾝｺﾞを踊る

これが僕の愛情表現
あなたがくれた愛情表現
たった一つの愛情表現

蝿が一匹飛んでいく
揚羽蝶が一匹後をつける
そんなに焦らなくたっていいんじゃない
どうせ滅ぶ運命さ
蝿も蝶もあなたも僕も

誰が何て言っても君が好きだなんて弱きに秘せない
僕が受けた罰はあなたを狂わせるから
もうそれだけで心を揺らして
もうそれだけで胸いっぱいのさようなら
花が散るようなさようなら
永遠にさようなら
さようなら月が太陽を喰らう迄
永遠にさようなら
永遠のさようなら

これが僕の愛情表現
あなたがくれた愛情表現
たった一つの愛情表現

死ぬまでﾀﾝｺﾞを踊るあなたは
とても綺麗で壊れそうで
支えてあげたくなる程儚げな
愛を抱えて生きている
僕があげた靴を履き
僕にくれたｽﾃｯﾌﾟで
ﾄﾞﾚｽなんていらないと投げ出した足を縺れさせながら
苦しそうに辛そうに幸せそうにﾀﾝｺﾞのｽﾃｯﾌﾟ踏んだ

これがあなたの愛情表現
僕にくれた愛情表現
たった一つの愛情表現
たった一つのさようなら