去る1/20に第44代アメリカ合衆国大統領にオバマ氏が就任しました。初の黒人の大統領です。と言うことで、黒人の方で誰か相応しい方を探してみました。米国では長く人種差別が存在し(現在でも一部残っているとの話は聞きますが・・・)、黒人達は自らの権利獲得の為、長い間戦ってきました・・・、と書くと政治的に活躍したキング牧師やマルコムXとかになるのでしょうけど、彼らはまたの機会にして今回はモハメド・アリです(キング牧師の有名な演説「私には夢がある」もありますが、長いので書く内容を考えなければならないので)。
モハメド・アリはそれまで大男たちが力任せに殴り合いをしていたヘビー級に華麗なフットワークと鋭い左ジャブを活用するアウトボクシングを持ち込み、そのファイティングスタイルは「蝶のように舞い蜂のように刺す」と呼ばれました(スタッフの人が試合中に叫んだパフォーマンスらしいですが)。厳しい勝負の世界で、いかに勝つかということをとことん考えた上で出てきた結果として、これまでの常識を打ち破り新しい方法を創り出したということでしょう。彼は一度世界チャンピオンになった後、ベトナム戦争への徴兵を拒否したことからヘビー級タイトルを剥奪されています。その後、アフリカのザイールでのタイトル戦で"rope a dope"という戦法を編み出しジョージ・フォアマンに鮮やかなKO勝ちをおさめ、王者に返り咲いています。この試合は、一般には全盛を過ぎたと見られていたアリが史上最高のハードパンチャーと目されたフォアマンを破ったため「キンシャサの奇跡」と呼ばれています。ここでも、体力的に劣るアリがフォアマンに如何に勝つかを考えた末の戦い方に工夫があったことが分かります(この試合で負けたジョージ・フォアマンも後で牧師になったり、歳とってから復帰したりして個人的には結構好きです)。
この様に彼は、単に強いと言うことだけではなく、プロとして勝利する為に様々な戦法を考えていることが分かります。
彼の言葉として「人は世界一のゴミ収集人になれる。世界一のモデルにだってなれる。たとえ何をやろうと、それが世界一なら何も問題はない。」と言うのがあります。ボクシングで世界を極めた男の言葉として重みがあります。どんな仕事であれ、その分野でのプロとしてそれを極めることが重要であるということで、自分の仕事に対し誇りを持ってより良く仕事をしていこうとすることが重要だと思います。皆さん一人一人がその道のプロとして狭い分野で良いですから、「このことだけは社内一番だ」と言える様になってください。さらにそれが発展して世界一になって頂けるとさらにありがたいです。

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