今日は私が診療情報管理士を取得するに至った話です。
医療事務の業界に入ったときから、上司から「いずれは診療情報管理士を取りなさい」と言われていました。
初めは紙カルテの小さな病院の外来事務です。
何のことやらさっぱりでした。
加算がつくことも知りませんでした。
何かでも名前の響きがカッコいいし、いずれ働きながら取れたらいいかなーぐらいにしか思っていませんでした。
縁あって、急性期のDPC病院(後に超絶ブラック病院と知る笑)に移籍してからも、当時の事務長に
「あんたはいずれ、診療情報管理士を取るんやで!」
と言われていました。
初めの病院には主任が1人診療情報管理士を持ってるだけでしたが、2つ目の病院では3人が持っていました。
そのうち2人が主にDPCだの、コーディングだの、がん登録だの、何かよくわからない仕事をしていました。
受付とかすることもなく、ひたすらデスクでパソコンと睨めっこ
あまり患者対応が好きでなく、
パソコンをかたかたデータ分析などしたいと思っていた私は、いずれ資格を取ろうとこのときに思いました。
その後1年間の外来事務を経て、2年目から入院事務へ部署異動となりました。
仕事の内容は細かく書きませんが、壮絶な毎日でした。
そんな中、何を思ったのか
こんな毎日20時まで残業していたような私が
診療情報管理士の資格取得に向けて申し込みをしてしまったのです。
資格の勉強と言っても、専門分野は普段やってるレセプトや医療事務の内容がほとんどで、
コーディングに関しても普段やってるような業務の内容なので、ほぼ勉強しませんでした。
問題は基本の医学の分野です。
当時の彼女(現在の妻ですが)が看護師の資格を持っていたこともあり、診療情報管理士の医学分野の内容をみて
「看護師の国家試験の浅い版」と言いました。
加えて、テキストはとても読み辛く、問題集も内容が細かすぎで、全く当てになりませんでした。
結局どーしたかと言うと
ひたすら提出問題を解き、
①なぜその答えになるのか
②なぜ違うのか
③違うならこの解答は一体何を指しているのか
上記3つをネットや看護師の国家試験対策で使うような本を読んで勉強しました。
事務からしたら意味不明でも
看護師からしたら当たり前のような内容のものを
ひたすら理解していきました。
勉強時間はと言うと、朝の退院業務(毎日7〜8件+急ENT3件が日常茶飯事)を終え、昼ごはんを10分で食べて、すぐに病棟に戻り
15時までに翌日の退院予定患者の請求を固める。
そのわずかご飯を食べた後の15分ほどの時間と、
20時や21時に終わった後に1人休憩室で30分〜1時間ほど勉強や復習
約2年ほど続けました。
勉強よりも仕事と時間を作ることが大変でした。
おかげさまで医学に関しては絶対的な自信が芽生え、結局試験は一発合格することができました。
しかし、当時の上司に一発合格したことを伝えるも
「そんなもん当たり前。だから何?」の一言です。
別にいいんです。
私はあなたのために毎日頑張ったのではない。
自分のために頑張ったのです。
一生懸命、手伝ってくれた当時の彼女にはとても感謝しています。
結局、そこの病院では診療情報管理士を取得した私は評価されず、もちろんその仕事もさしてもらうこともなかったので
踏み台にして今の病院へ「診療報酬に特化した診療情報管理士」として採用されました。
ちょうど、今の病院も請求事務は委託業者任せなので、本当に請求ができているか、漏れているのか誰もわからないようでした。
そこで私のような「診療報酬に特化した職員」が見つかったようです。
今では診療情報管理士という名札をぶら下げていますが、病院経営の一つの柱である診療報酬の部分をデータ分析し幹部の人たちにデータ提供かつ提案をしています。
まさに私がしたいと思っていた仕事を
今行えています。
もっと欲を言うと、診療情報管理士の仕事であるDPCやカルテの監査などもしたいところですが
もう少し先になりそうです。
使用用途は違いますが、資格を取って良かったと思っています。
院内でも「診療情報管理士って何?」てよく言われますが、名前を売るために
毎回わざわざ部署名と診療情報管理士◯◯と
名前を付けて資料を渡しています。
ちなみに当院では診療情報管理士の資格を持っている人は、約20人ほどいます。
正職が5人ですが、正職以外も取れる資格です。
自分たちの価値も下げないようにもっと名前を売っていきたいですね。
そんなこんなで、今に至るまでのお話でした。笑