「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」 監督/本多猪四郎

出演/ラス・タンブリン、佐原健二、水野久美 他

◆謎の海難事故が相次いで発生。それは海に生息する怪物・フランケンシュタインの仕業であった。
自衛隊の攻撃により一度は倒したかに思われたその時、もう一体のフランケンシュタインが救出に現れた。
海の怪物は「ガイラ」、山の怪物は「サンダ」と名付けられ、共に同じ細胞から生まれたことが判明する―。

オススメ度 ★★★★★★★7

◆上記の映画の続編ということだが、フランケンシュタインとあだ名される怪獣が出てくる以外で内容の共通点はない。ヒロイン役として水野久美がまた出てくるので混乱するが。水野久美が同じでいいなら外人も前作と同じ人を使ってくれてもよかったのに。前作のプーチン大統領に似た人の方がなんか好きだ。

冒頭にて船が襲われるが、襲ったのはまたしても出てきた大ダコで、その後に出てくるガイラは別に人間とか船とかに対して悪いことはしていないのだが、まあ船から落ちた人間を喰ったが、でもどうせ助からないのを喰っても別にいいじゃん!と妙に怪獣に肩入れする病笑はなんだ。まあともかく見た目が怖いし凶暴そうだしでガイラは人間に襲われる。が、そこへ同じような見た目のもう一体・サンダが現われる!サンダの方は、小さい時に人間に養われ研究所で過ごしていた過去があるので、人間に対して無害。だが一度攻撃されてキレてしまったガイラは人間に対して「悪」を貫く。すっかり人間の肉の味を覚えてしまったガイラは、行く先々で人間を食い、それを目撃したサンダが怒り狂って引っこ抜いた木でガイラを殴り倒し兄弟ゲンカになる、というシーンがやけに人間くさくて印象的(笑)。まあこういう感じのシーンが他にも何度かあり、「キングコングが腐ったらこんなかんじ」というガイラ、「キングコングが脱色したらこんなかんじ?」なサンダ、どっちもちびっこのトラウマになること必至な怖い外見だが、動きや考え方がどうも人間とそう変わらず、無闇に迫害され攻撃を受けてしまう二人を見るとなんだか悲しい。

クライマックスはビル街にて二体が決闘する!という見せ場があるが、…なぜかそのシーン盛り上がりにかける(死)。もったいない。更に海へと舞台を移した二体が戦っている最中に、突然海底火山が噴火し、それに巻き込まれてサンダもガイラも死んでしまったのかもしれない……で急に終わる!というシュールなエンディング。(04/5/31)