次に、やはり日本家屋を見ることができるということで、旧細川農場へ行くことになりました。
まずは、細川農場の管理人の官舎。
石積みの基壇部分が、日本家屋の特徴を表しています。
門が閉ざされていて中に入ることができないので、門の隙間からカメラを突っ込んで撮ってみました(苦笑)
こちらにも、玄関の上に高窓がありました。
なんとなく、昔の日本にいたようなワンコ。
実はこの子、このあと車で移動したのに、そのあとをずっと付いて来たのでした。
管理人の官舎の東側に位置するのが、細川農場の農業技術者だった日本人エトウが1940年頃に建築した2階建て家屋で、益山市登録文化財 第211号に指定されています。
屋根は八作屋根の上に日本式瓦を載せ、外壁はうろこ壁で処理されています。
内部は、韓国人が住みながらリフォームしたり、誰も住人がおらず荒れ果てていた時期もありましたが、2008年9月に大規模補修を行ったそうです。
公開されておらず、家の周りが高い塀に覆われているので、あまりよく見えません。
するとチェさんが、「あの建物の2階に登るとよく見えますよ」と教えてくださり、そちらへ移動。
玄関に入ると目の前に、2階にあがる直線階段ががあり、その横には渡り廊下があるそうです。
1階は畳敷きでしたが、寒いのでオンドルに改装されたそうです.
2階は広々とした畳敷きの部屋に床の間が当時のまま残されているとのこと。
部屋の前にはサンテラスのようなものが設置されています。
韓屋は屋根が外側に反っていますが、こちらの建物を見ると反りはなく、屋根が外に大きく突き出しており、韓屋にはない雨どいを見ることができます。
折角なので、万頃江(マンギョンガン)の堤防へ行ってみることになりました。
田んぼに覆いかぶさった一面の雪景色と、晴れ渡った青空のコラボが、なんて美しいんでしょうか。
今回の取材に持参したボイスレコーダーに録音した音声を、後に聴き直してみたところ、ここで私は繰り返し「超最高~!」と叫んでいました(笑)
そしてこちらの道路は、全州に続いているのだそうです。
4月には美しい桜並木を見ることができるそうなので、オフ会@全州は益山に来るのも良さそうですよ。
元来万頃江(マンギョンガン)は蛇行した川だったのですが、統治時代に一直線に整備したことにより、沼が出来上がりました。
益山では、今後それらを生態湿地として活用していく予定だそうです。
16時半を廻り、陽が傾いてきました。
かなり大規模だったことが伺えます。
全羅道中から運ばれてきた稲を精米し、鉄道で群山へ運び、そこから船で日本などへ輸出していたそうです。
車で移動中に、益山は、大阪府富田林市と姉妹都市だという話が出ました。
二つの市の共通点は「伝説」。
益山には、百済の王子(薯童)と新羅の王の娘との韓国版ロミオとジュリエットと言われる伝説があります。
富田林市にも伝説があるそうなんですが、その話に大笑いしちゃいました。
【富田林の伝説】
炭焼き職人が姫に会って結婚した。
その姫はブサイクだったが、炭焼き職人と結婚したことにより日本一の美女になった。
炭焼き職人も王になった。
んなアホな?(こりゃ失礼!)
9月に益山で開催される薯童謡(ソドンヨ)フェスティバルには、富田林市から人が派遣され、大太鼓の公演が行われるそうです。
益山市も富田林市の祭りに参加し、舞踊を披露するといった国際交流が行われているそうです。
伝説という共通点で結ばれた国際交流とは、素敵ですねぇ
旧細川農場住宅(구호소카와 농장주택)
住所 益山市春浦面春浦里103-3(전북 익산시 춘포면 춘포리103-3)
精米所(방앗간)
住所 益山市春浦面春浦里116(전북 익산시 춘포면 춘포리116)
益山市文化観光ホームページ
(韓国語)http://iksan.gojb.net/
(日本語)http://www.iksan.go.kr/04jp/tourism/tourist/01/index.jsp