5月の全州 3日目のつづき。
白色のテント(?)で作られたこちらが、鶏龍山山参(계룡산 산삼)の食堂。
看板がないので、若社長に店名を尋ねてしまったくらい簡素な店構えです。
食事の準備が整うまでの間、ちょっと見学させていただきました。
若社長が先程収穫したばかりの山参を洗いながら、「水道水の成分で、山参の成分が損なわれるから、洗うときには必ず清水で」と説明してくれました。
後で質問したところ、まずは山参だけ入れて3時間、その後若鶏を一羽丸ごと加えて1時間、都合4時間煮込むんだそうです。
ご自宅の前では、鶏の雛たちがピーピーと鳴きまくっていました。
若社長曰わく、「次回いらっしゃるときには、あの子たちを料理して差し上げますよ」と。
残酷な現実。
先程、原木を見たシイタケが干されていました。
2匹の飼い犬は珍島(チンド)犬。
あんた達まで鍋にされないようにね(苦笑)
ちなみに、トイレは昔懐かしいボンタントイレでございました。(小文字で告白)
一番奥の青色の屋根のテントの中で、調理をしていらしゃいました。
さあ、いよいよ待望の山参料理を。
まずは、若社長が山参入りのマッコリをついでくださいました。
収穫したての2年物の生のままの山参を「葉っぱから根っこまで召し上がってください」と言われ、マッコリと一緒にいただきました。
細い根っこには、サポニンの成分が一番多く含まれているそうです。
冷たく冷えたマッコリは、それほど漢方くさいこともなくとても美味しかったです。
採れたての山参も、苦味や嫌な臭みがなく、美味しくいただきました。
茹でたウド(두룹)、三つ葉に似たチュナムル(취 나물) 、大根の葉のキムチ(열무 김치)など、山で採れたものやこちらで栽培した野菜のおかずがずら~り。
どれも薄味の程よい塩加減で、素朴ながら素材の味を楽しめる、そんな味わいで、まさに私好みでした。
そして、いよいよ4時間掛けて煮込んだという山参ぺクスッが登場。
なんと、20本の山参を入れて煮込んだそうです。
丸鶏の上には、さらに直前にトッピングした2年物の山参が。
「鶏肉よりも、山参のエキスが出ているのスープを沢山飲んでくださいね」 と若社長。
その割には私のお皿に、鶏肉を次から次へとよそってくれました。
これまた、とても淡白な程よい塩味のスープ。
でも、山参と鶏のコクが充分に出ていて、一口飲むたびに身体中にエネルギーが蓄えられる・・・そんな感じのスープでした。
更に、鍋に入っていたニラの味が、通常のニラと比べて濃いこと!
まさに自然の息吹を感じられる鍋でした。
更に若社長の説明は続きます。
「山参を食べたら、その後1時間は何も食べたり飲んだりしてはいけません。
サポニンの効能が薄れてしまいますので、水すらも飲んではいけません」
ほ~~~。
私達は、山参のマッコリを飲んでるから、これはいいわけね
〆には、山参のスープで作った雑炊までついた山参料理のコース(山参マッコリも付くらしい)を、観光客に1人前1万ウォンで提供予定だそうです。
しかし、私達は招待客なのでなんと無料
ここでも、若社長から山参の効能のすばらしさについての説明がありました。
「実は、余命3ヶ月という血液の病気に掛かった人が、私を訪ねてきたんです。
その方に『これから私が言うようにしなさい。』と言って、『毎日2時間、山参の畑を散歩しなさい。そして、毎朝1本山参を食べなさい』と。
その方は、その言いつけどおり実行したので、今でも元気で生きていらっしゃいます」
ほ~~~。
食事が終わると、別のスタッフの方がトランク型の箱を持って登場しました。
驚いたことに若社長が、「日本からわざわざいらしてくれたので」と、1本30万ウォンするという10年物の山参が3本と、2年物の山参が入ったトランクを私に下さるというのです。
更に、山参マッコリ3瓶、山参テンジャン(味噌)1甕までもプレゼントしてくれました。
気前よすぎ。どーなってんの、韓国?
ご一緒したホテルの社長からは、「料理の感想を、感じたままにブログに書けばいいですよ」と言われました。
全羅北道とは何の関係もない私まで、手厚いおもてなしを受けた貴重な体験でした。
幸いにも私は普段から健康体なので、特に山参をいただいたからといって、体調に変化はありませんでしたが、心なしかお肌の調子が良いような気がしました。
恐らく近日中に、こちらのお店が含まれた鎮安ツアーが、南北観光から発売されるかと思います。
その時には、またブログでお伝えいたしますね。
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