年末からとても楽しみだった

役所広司さんの作品を観ました。


パーフェクトデイズ


ご本人がテレビで

ほとんど台詞なしとおっしゃっていたので


私に理解できる作品かなぁ、、


と、沢山の楽しみな気持ちと

少しの不安で映画館へ。


結果、



すごく、わかりやすかった。



そして


こんな経験は初めてというほど

「静かなる感動」という感覚を

覚えました。


元々、感情が動きやすい性分で

何かと感動感激して生きてきました。


いわんや映画においてをや、でした。


ですが、


今回、

心揺さぶられる!とか

気持ちを鷲掴みにされた!とかとは

全く違う感覚でした。


毎日の、平山(役所さん)の日常が

繰り返される中で

でも繰り返しではなく、

少しずつ、キラッとしたり

ザラっとしたり、グサっときたり。


そんなところが

たまらなく愛おしく、感動しました。


話は少し逸れますが、

私は長く専業主婦です。


仕事を続けている人から

「暇持て余してるでしょ?

毎日何してるの?何で仕事しないの?」

何度も言われました。


専業主婦は言うほど暇ではないし、

結構、キラッと、、はないけど

ザラっとしたり、ピリッとしたり

グサっときたり、ドーンとやられたり。

そう、世界の片隅で

どんな人にも輝きと影と風と凪と

物語があります。


この映画の中に

分かりやすく、清掃員を蔑むシーンが 

いくつかあります。


私の両親の価値観がまさにそれでした。


だから私は両親の、

特に母親の事を信頼も尊敬も共感も

できずにいます。


そして、


私の息子は

今は違う仕事ですが

前職が清掃員でした。


とても丁寧に仕事をする子で

我が子ながら尊敬します。


世の中には色んな価値観がある事も

分かります。


が、


この作品を

母のような人間にこそ

観て欲しいと、つくづく思いました。


そして


観終わって

頭に浮かんだ言葉は


「清貧」でした。



年の初めに観られて

何とも清々しくなる


良い作品でした。