厚労省の通達で、「排泄ケア用の台車を使用するのは出来るだけやめましょう」的な
書類が回ってきたそうである。
介護職員誰も知らず・・・、『総括主任』といえば聞こえは良いが、単なる『用務員さん』が
「前の職員会で説明したはずだ。」と・・・、いや・・・誰も聞いたことがないそうである。
それはともかくとして、台車をやめて、そのへんのホームセンターで売ってる
青いバケツを使用するようになりました。 しばらく前ですが。
前主任の提案というか、押しつけでそうなったわけですが、みんなは反対でありました。
何しろほぼ全介助の利用者が20名以上に登る我が班であります。
満床で26名ね・・・排泄において一応の自立がそのうち1名のみ。
それを、せいぜい1名ないし2名で業務を回しているわけで、その他の業務まで含めると
おやつ介助、食事介助、入浴介助、雑用、それに見守りだのなんだのと
言葉は悪いけど「やっつけ」る意外にない部分もありまして・・・。
俺は「バケツ反対派」の急先鋒のように思われているようだが、そういうわけではない。
「排泄の個別ケア」・・・はい、いいんじゃないでしょうか?
でもさ、ご家族にも本人にも説明・同意を得ずに1時間ごとの尿量チェックを
2週間の長きにわたって行ってさ、結局のところ定時の一斉ケアになってるわけよ。
何故そうなるのか?
食事の摂取において、その時に汁物はどれくらい飲んだ?
お茶は何cc飲んだ?
尿量のチェックだけとって、どうして飲んだ分はチェックもせず勘案もしないのさ?
「勉強嫌いの職員が多い」その中で、どれだけの職員が
例えば『切迫性尿失禁』や『溢流性尿失禁』についての知識持ってる?
個別ケアについての意識の統一性とかどうでもいいのか?
介護職員の約40名のうち介護福祉士は正直少数派ですし・・・。
俺が文句言ってるのは、
「事前に勉強会するとか、専門家の意見を取り入れようとか、なぜしないのさ?」
というところなのだ。
前主任(現ケアマネ)が言うには、
「台車を使うより、利用者さんの精神的負担が少なくなります。」
それはわからなくはない。
だけど、マスク、(いかにも的な)エプロン、手袋着用・清拭用タオル入れ・
汚れたタオルを入れるビニール袋・ポリバケツ・陰部洗浄用の温水ボトル・・・
荷物いっぱいに持って、「排泄ケアやってまぁ~~っす!!」といういでだちでさ
完全武装の兵隊さんかよ?
バケツも一つしかないから全利用者に使い回しだしなぁ・・・。
汚物処理室も使い勝手の悪い場所に一箇所あるだけ・・・。
そもそも、食堂周辺やお風呂にもトイレがないという不便極まる建築設計だしぃ・・・。
(よくあるのよね、お風呂で裸になってから「おしっこ~」とか言われること。
来る前にトイレに行ったにも係わらずさ、しょうないんだけど・・・お風呂とトイレは距離が遠い。)
そ~ゆ~ハード面の整備もしろや。
んでさ、使いづらいバケツが一つだけってぇんじゃなくって、もっと衛生的に良好で
尚且つ利便性の高いものを探してきてくれるとかさぁ。(自分でも探してるけどね)
「利用者のメンタルが」って言うんだったら、見た目の問題もあるんだから
もうちょいさっぱりと洒落た雰囲気で、サラっと排泄ケアに入れるような風にするとかさぁ。
マスクやエプロン・手袋、1ケア・1手洗い・手指消毒は当然としてもだ。
2週間も1時間ごとにオムツを開けられるのだって、利用者の精神的負担になるし
例え眠っていても必ず見ろ!って言われてるから、気の毒すぎだわ。
自分でいろいろ調べてみると、長くて1週間のデータで概ね十分らしいしぃ。
季節とか、その日の体調でも変わってくるしぃ。
利用者本人から文句言われないようにするためなのか、身動きも取れず発語すらない
方を狙い撃ちにしてるから、データを取り始めて体調不良者続出・・・。
重度の方を相手に「この方のデータ取れました~」で、直後にお二人が亡くなられました。
人生の最後の最後で、本人には何の説明もされずに、ただ「嫌な思い」を
させてしまったんじゃなかろうかと・・・。
考えすぎなのかな???
くれぐれもだけど、「排泄の個別ケア」は良いとは思う。
ただ、ちゃんと踏むべき段階を飛び越えてしまっているんじゃないか?って。
それが、俺の「不満」なんです。
ほかの職員は意にも介していない様子・・・。
やっぱ、俺の考えすぎか・・・。
先輩からは、「理不尽だと思っても、従うのが社会人です」と言われました。
42歳にもなって、俺は社会人失格なんだな~。
疑問をぶつけることすら許されないのならね・・・。
唯々諾々と命令だけ聞いてりゃいいってぇことかぁ~。