台風19号で甚大な被害に遭われた皆様の、物質的なまた心的な回復を心よりお祈りいたします。

私は台風の翌日が引っ越しでして、ちょうど引っ越し先が東京都狛江市という多摩川沿いの地域だったので、

かなり心配だったのですが、大きな被害もなく無事引っ越しを終えることができました。

聞くところによれば、引っ越し屋さんはあの台風の日も仕事があったそうで....

命よりも大切な仕事はないのになあと思いました。

 


さて、引っ越しの翌日から(強行スケジュールにも程がある...)北京国際音楽祭に出演するために上海へ向かいました。



指揮はシャルル・デュトワさん、オケは上海交響楽団、演目はベルリオーズの『ファウストの劫罰』です。

上海と北京での二回公演でした。



 

中国に来るのは2回目、中国語圏に来るのは4回目でした。

そのくせ「こんにちは(ニーハオ)」「有難う(シェイシェイ)」と「またね(ザイチェン)」しか言えない...情けない。

中国がどんなところかだいたい予想がついていたので全く心配はありませんでした。

ホテルも素晴らしいお部屋を用意していただき、食べ物も小龍包や各種ラーメン、お粥など本当に何を食べても美味しく、幸せでした!



しかしメニューが中国語だからわからない....

Googlの翻訳を使ったらこんな感じで訳してくれましたが、





食べたいものを頼むのは至難の業!

ほぼほぼ勘と運での注文でした。


調子に乗っていたら胃腸を壊しました。

 

私はベルリオーズを演奏するのは生まれて初めてでした。

『ファウスト』というドイツ文学の最高峰の一つみたいな作品、ドイツ人はなかなか手が出せたかったようなところもあるみたいなのですが、フランス人であるベルリオーズがブラックジョークもたっぷりに描いた音楽。

 

Amenコーラスやグレゴリオ聖歌なんかもあるんです!

一緒に参加していたカンタータクラブ界隈では、ネウマ的に歌ったかどうか話題になりました笑



デュトワの指揮は言わずもがな。一瞬たりともその「事件」から目が離せませんでした。

この歴史的な名演の一端を担えたことが幸せです。






最後に合唱がはけるとき、最後まで拍手を送り続け、笑顔で手を振って下さった中国の皆さん。
私たち人間は弱いから、お互いを認めあえなくて、許しあえなくて、色々な衝突やすれ違いがあるけれど、芸術の前においてはそんなことは無力だと強く感じました。

 

日本に帰ったらダンボール地獄...

がんばろうえーん

 

皆さん、狛江に遊びに来てくださいね!

(音楽室もありますよ〜!)