天才的センスの良さが劇団、アナウンサー、TV/映画などあらゆる場面に見られた森繁久弥。この書は日記のようにその日の出会い、想いなど面白い視点から森繁が記述した人生論だ。時代的に劣化した事柄も多いが、現代でも「なるほど」「そう言う見方もあるのか」が伝わる。

・花嫁とは「片付く」、朝起きてから寝るまで始終片付け、歳をとって最後に自分で片付ける

・花婿とは「荷台のある自転車」、止まれば転倒する、荷物に嫁が乗れば後ろから監視される

・癖とは「5日間」続けば習慣となる人間の癖は面白い

・「だいこん」」役者とは主役を引き立て、邪魔せず、花を添える意味(料理でも同じ)

・「禁煙、酒、女もやめました」と言う患者に医者曰く「何が面白くて生きているのか」と聞く

・男と女:男は女を愛し、惚れ、燃え、逃げられ泣く。女は男を好きという、尽くし、金を掴み、疑ってさよならした

・チューイングガム:チューイングガム女(l噛めば噛むほ絡みつく)そのままでは引っ付かない

・「手洗い」は用を済ます前に洗うことが順序・最初に汚い手で触ることがおかしい

・人の悪口を聞く場所:大便に籠り聞く

・勝負の呼吸とは、吐く時が力強い、だから相手が息を吸う時に攻める

・酒と女、男も女も酒飲みは匂いのあるものを好む、くさや、チーズ、銀杏、塩辛、アンチョビ

・下手ほど使う適言葉:「やっぱり」「やはり」「なお」「~もまた」「したがって」「極めて」

・日本人はBUTが多い:「良いと思います、しかし~」外国人から見ると「しかし」は不思議

「穀田屋十三郎」寂れる宿場町を立て直そうと村人・百姓・庄屋が立ち上がり資金を集め、金貸業を計画。貸付先は金策で難儀している藩・武士でいくつもの難儀を乗り越えていく村人の勇姿を映し出す史実の物語だ。現代風では道理にない発想から国民が固い頭の国を動かし、敷いては国に承認させ、国の仕組みを変えさせる、と言う筋書きとなる。「逆転の発想」的な嘆願書で国を納得させるのだ。国は国民から多くの税金を搾取し、政治家らが思いのある事業へ、企業への分配で税金を使う。一旦政治の腐敗、もしくは独走が起きても国民は選挙でしか合否ができない仕組みは不都合だ。政治家等の特権、不当な行動、振る舞いなどを監視しする第3者的存在、国民的組織が必須だと考える。本書にある「中根東里」博学があっても無欲な人間の人生は哀れなもの。人の欲はほどほどにあることが大切だ。「大田垣蓮月」才能ある人は何をやっても成就する、だがそれを恵まれない人に分け与える心に感動する。「素直なる心の言葉は古に、帰らん道の姿なりけり」(言葉というものはいくら言い散らしても、花を思えば、実はない。言葉というのは、人の心の声だから、思いの丈を延べるほかない。思うことを言わずにいられないと思うと、草木でさえも風に託して声を立てるのだから)

微生物の世界を知ることで地球上のあらゆる「生きモノ」を知ることができる。その中でも微生物の世界は未知の部分が多く人間にとって「味方」でもあり「敵」でもある、と言う。「味方」は人間の中に生きる「人の常在菌」(腸内には100兆個、口内100億個、皮膚1兆個)から発酵食品、さらにあらゆる廃棄物を分析し土に還す役割など、「敵」はマラリア、結核、エイズ、コロナなど感染症を発生させるウイルス菌などの微生物、また、元々人間は「微生物」から成っている、と言う。気になったのは、皮下組織である皮膚は約2週間で外側の角質層を作り変え、表皮全体は4週間~6週間で生まれ変わる、と言う。よってクレンジングや洗顔剤を使って洗顔すると肌はアルカリ性に傾き、皮膚がカサカサになるので洗いすぎない事であり、もし皮膚の表面に危険な菌が付着しても4週間で剥がれ落ちる、と言う。さらに「うんち」について、強いストレスなどで便秘や下痢を起こすのは腸との関係を示唆しており、うんちの量、回数は食物分量や消化吸収状態で違うが1日100~200g、1日一回、動物性食品などは植物食品と比べると量、回数ともに少なくなり、うんちの臭い原因は大腸内のウエルシュ菌(タンパク質・肉など)だという。うんちは水分が60%、食べかすなどが微生物の細胞死骸15~20%、腸内細菌10~15%、と言う。