LB-296 「白痴」 | ライブラリーブログへようこそ!

LB-296 「白痴」

 昭和26年の黒沢映画。若かりし三船敏郎の、なんて生命力に溢れていることか!男っぷりもいいし。愛人役の原節子さんも堂々としたものでした。戦犯として死刑を直前でまぬがれた男がそのショックで、痴呆となる。が、その人を疑うことを知らない純粋な魂は、ふたりの女性に愛される。昔のテロップって最後でなくて、最初に流れるのです。タテがき。で、映画の途中で、こやつらはこんなこんなで、何年後とか、映像はぶいてト書きが、画面いっぱい堂々と出てきたりするのです!人類のるつぼのため、誰にでもわかるように作られているアメリカ映画とは違い、外国人が見るなんて想定されてないもんね。活字世代の脚本らしく、たぶんに表現が文学的な気がします。ドストエフスキーの作品を日本に置き換えたのだそうです。



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