はじめに「メンタルトレーニングの必要性」
専門領域のスキル、技術は学んでいても、それを充分に発揮することについては、あまり考えず、よく学んでいない人が多いようです。
トレーニングでは、時として厳しく自己批判的になることも求められます。それは同時に、自信をなくしたり、不安をもつことにつながります。
そこで、あなたがステージや人前で自信をもち、安心して力を発揮することができるノウハウが必要です。それは、ステージのためのメンタルトレーニングです。
人前に出て、いつでもしぜんにリラックスしたパフォーマンスをするために、さまざまなメンタルスキルがあります。これは、特にメンタルな影響を受けやすい声にとっては、とても大切なことなのです。
このテキストでは、もっとも必要なことを網羅しました。余計な緊張をせず、リラックスして最大のパフォーマンスができるためにご活用ください。
目次
はじめに「メンタルトレーニングの必要性」
(1)パフォーマンス力とは何か
1.本番で出たのが実力と考える
〇練習と本番
〇成果ゼロと実力以上
○実力以上が出せる理由
〇ピークを合わせる
○内と外を繰り返す
2.声とメンタルとの関係
○他の人への影響を考える
○再現力
〇レッスンとトレーニング
○スタンスをもつ
○スポーツでのスランプの克服メントレ研究
〇不安の克服
○アーティストの伝記を読む
3.ベストパフォーマンスのための体制づくり
○メンターの必要性
○限界を超えるために
〇イメージコントロール
○パフォーマンスの本質とは
○アルマ・トマスと専門家の評価
〇歌とパフォーマンスの評価の一致
○ドラマツルギーと通じるもの
4.メンタルタフネス
〇ピーク・パフォーマンス
○パフォーマンスにすぐれる
○パフォーマンス力のチェックリスト1
〇パフォーマンス力のチェックリスト2
○100パーセントを目指さない
○価値観を磨くこと
(2)目標と計画をもつ
1.目的、ヴィジョンを定める
○あなたの目標は何か
○他人と比べる
〇フィードバック
○結果のプロセス化
○記録をつけて活かす
2.メニュづくりとその活用
〇自己把握
○点数をつける
〇状態のチェックと原因
○経験から先
○現状のチェックポイント1
〇現状のチェックポイント2
3.メニュの選択と固定
○すべてを書き出す
○データと勘
○トレーニングメニュの優先順位
○トレーニングの計画表づくり
○効果や狙いを書き込む
〇演出家の眼
4.評価への姿勢
○評価の限界
〇ことばの誤解
○自己評価をする
〇プロセスを記録する
○チェックシートで直してやってみる
5.最高のイメージをつくる
○他の人と比べて学ぶ
○声のチェックポイント
〇表現のチェックリスト
〇ステージのチェックリスト
〇メンタルのチェックリスト
(3)あがりのメカニズムとその防止法
1.緊張を楽しむ
○緊張しない人はダメ
○学び方とメントレが必要
2.自分の声の歴史を知る
○頭と体の関係
○最高の自分とは
○続けるためには技術よりもメンタル
3.プレッシャーへの対処法
○実感力をつける
○ビギナーズラックを活かす
○3割打てればよい
○不安な状態を知る
4.不安の克服法について
○下見をする
○本番と同じ時間に練習する
○失敗ミスを予測しておく
○準備を完璧にする
○アファーメーション
<コラム>日本人はなぜあがるのか
○日本人が舞台に弱い理由は教育
〇ショウ・アンド・テル
(4)イメージのコントロール
1.パフォーマンスのリハーサル
○客席でステージをみる
○MCのネタを毎日考える
○態度
○自己分析
○ミスの防ぎ方
○日常での対処法
2.プロセスを把握する
○イマジネーションを磨く
○伝統的なルーティン
○音で知る
○ルーティン化する
○松井秀喜の記憶力
○研究と方法
3.舞台の意味
○出番を意識する
○準備のスキル
○メンタルのスキル
○本番の予想をする
○メントレをする
4.限界のまえで
○限界を忘れる方法
○パフォーマンスの効率を高める
○身近な目標達成とプロセスの確認
○高次の感覚から
○オンとオフ
5.場と意識の幅
○全体か部分か
○集中した状態(ゾーン)に入る
○調子のよさの判断
○一流の感覚へ
○共通点と相違点について
○読み
○勘を磨く記憶
6.期待以上のものを出す
○自分のプラスの状態とマイナスの状態を知る
○状況対応力、状況打破力
○状況創造力
○レッスンの活かし方
○イメージと感覚
(5)プレパフォーマンスの条件
1.プロの2条件
〇私の価値
〇私の確信
〇私の力不足
〇力をつけるチャンスとする
〇スタンスをもつ
○スタンスの調整
2.レベルアップ
○壁を超える
〇転身
○自分にとって何なのか
○本当の願望
○自らの価値づけ
〇目標をつくる
3.ヴィジョンとプランニング
〇裏付け
○イメージとパフォーマンスの一体化
○見本をみる
○乗り移ってみる
○品格と演出
〇威厳をもつ
○切り替え力
〇続ける
〇初心
4.基準のつくり方
〇ステップアップ
○コーチの言葉を活かす
○実行するために
〇自分の望みを実現するには
○セルフトークを使う
〇自己暗示
○ハイレベルを目指す
〇説得力の元
5.なぜ、あなたが行なうのか
〇独自性を出す
〇本当の目的を見据える
○イマジネーションを中心に
〇見えない努力
〇アートとイメージ
○周辺での革新
○民族的なものと伝統芸
6.役をつかむ
○パフォーマーとして
〇パフォーマンスでみせる
〇ステージのあなた
○イメージと判断
〇練習のなかでふまえること
7.オーディションへの臨み方
○選曲の仕方
○MCトークのポイント
〇マイナスなイメージは捨てる
○調子とパフォーマンスの結果は別
〇長期的なストックを
(6)集中力とリラクゼーション
1.リラクゼーション
○プレッシャーと対処
○呼吸の乱れ
〇呼吸でのコントロール
○自分の呼吸をもつこと
〇テンポを知る
○リラックスのためのBGM
○モチベーションのためのBGM
2.緊張をとるストレッチ
〇しぜん体
○リラクゼーションから集中へ
○集中力のつけ方
〇集中するために
〇集中力のトレーニング
〇チェンジ
○よい状態を知る
〇リラックスとは
〇緊張に慣れる
○場を支配する
〇レッスンでの打開力
〇場と力
○空気を変える
〇気遣い
〇リスポンス
○無意識での創造
〇自然体
○無意識での働きかけ
〇切り込み
(7)反省フィードバックをする
1.反省の仕方
〇組み立てる
○内なるパフォーマー
○ミスは改めればよい
○考え方を変える
○成功を大きく実感する
○失敗を分析して学ぶ
〇改良できる自分に
○カメラでチェックする
2.習慣を改める
○危機に臨む
〇リスクをとる
〇リスクに学ぶ
○部分と全体
〇体の計算
○さまざまな対処法
○リスクの回避
3.コミュニケーションをとる
〇メモする
○ことばを言い換える
○よい方に受け止める
○いろんな人の体験を入れる
〇メンタル面を強くする
○失敗を恐れない
○印象に残るスター
4.自尊心をもつ
○プレイすること
○メンタル力は、学習とトレーニングから
○パフォーマンスで切り替える
〇切り替え力
○究極のサービス
〇成功の条件
○評価する
〇表現の評価
5.状況への対応と変化
○記憶力を強化するには
○計画の立て方
○体を知る
○知名度という価値
○自信の源
○要注意の状態
(8)まわりの人とうまく関わる
1.トレーナーと言葉を共有する
○他の人を使う
〇親しさのリスク
〇革新し続ける
〇メンバーチェンジ
○対策をマニュアル化する
○ローテーションにする
〇毎日考えること
2.必要なことをふさわしい人に学ぶ
〇学べるところを学ぶ
○一流の人の学び方に学ぶ
○考え方と性格の影響
○まわりとの関係をみる
〇思い込み
○クリエイティブでない人
〇実力社会と実践力
3.表現活動と自立
○何を変えるのか
〇価値観
○メンターの必要性
〇オンする
○三者面談と評価
4.セカンドオピニオンをもつ
○問題の解決法~レッスン
〇問題の解決法~トレーニング
〇二つの解決法
〇トレーナーの役割
○トレーナーを選ぶ力をつける
〇トレーナーにつく目的
〇トレーナーと盲目になる
5.トレーニングの目的を探す
○自ら創造的に
〇音楽性の解放
〇忍耐力をつける
〇真の問題
〇習うこと
○初歩的な誤解
〇トレーナーの限界
6.可能性を求める
○複数で指導する
〇トレーナーと分担
〇相対的な正しさ
〇客観的にみる
○トレーナーとブレーンをおく
〇1対1
〇自分のメニュ
7.成功に近づく
〇向上するために
〇チャンスの神様
○人との関わり方について
○プロのもつ要素
〇いい人、いい人生
〇同類相憐れむ
(9)「いい人」から「できる人」へ
1.スタート前に~認められるためのヴォイトレ
○目標を設定する能力
〇イマジネーション
〇すぐやること
○できない理由を突き止める
〇できる人をみる
〇トレーナーを使う
2.できないことの最大の理由
〇判断ができない
○伸びない
〇選ばせる
〇時間をかける
○組織のメリット★
〇高い質のレッスンを保つ
3.声は自分ではわかりにくい
〇問われる表現力
〇背景を考える
○育つように環境を変える
○恵まれた環境とは
〇世に出る勉強
4.ベースにある大きな力
〇五十歩百歩
○うまい人ほど大変
〇アドバイスと実行
〇本当の才能
○経験を重ねる
○人前に立つ
〇人との土壌づくり★
5.プロになるトレーニング
○出会いと活動
○整えていくための場★
○日常を非日常に
〇言い訳をなくす
○活動する
6.「いい人」からの脱却
〇うまくいかない理由
〇知恵を求める
○気づかないというミス
○そのままでいる
〇そのままでよいのか
○落とし穴に気づこう
○「いい人」の害
○二人の世界にしない
(10)何からでも学ぼう
1.第三者の認める力をつける
○努力と生き方
〇マイナスの努力
〇平均プラスの努力
○今の自己否定から始まる
〇二つの経験
○無力を知る
○仕事を手段にする
○ビジネスと声
2.活かす力をつける
○プロになれるという本
〇反論する
○書を捨てる
〇問うと示す
〇人にまみれる
〇本は情報源
○ハウツーは使えない
〇知識の限界
3.お笑い芸人に学ぶ
○トレーナーの才能を引き出す
○覚悟の差
○お笑い芸人の改革
○歌手と芸人
○独自の発想
〇独自のキャラ
〇ストリートライブ
○化ける
○相手が悪いのか
〇原因は自分
〇目的
さいごに「私のメントレ術」