インサイトの第一人者、JMTジャパンの桶谷さんの講座に参加してきました。
特定ターゲットのインサイトを見つけ、新しいプロポジション(戦略的提案)を生み出すスキームについて、
ハーゲンダッツやP&G「シック」、北海道スキーリゾート「TOMAMU」の事例を交えて学ぶことができた。
あとはワークを通してその考え方を自分用に昇華させ、日常業務にその視点を取り込んでいく必要がある。
人の行動で意識しているのは10%。残りの90%は無意識。
ここは本ブログのテーマでもある『広告と意識的に接触する(実経験)』とも絡んでくる。
「ニーズ」と「インサイト」の違いは目線と時代背景にあると考えた。
「ニーズ」は訳すと「欲求」、つまり消費者目線であり、
高度成長期(需要>供給)に頻繁に使われていた。
それに対し、「インサイト」は訳すと「洞察」、つまりマーケター目線であり、
成熟期・飽和期・衰退期(需要<供給)の現代に使われる。
ただし単純に翻訳するだけだと上記で述べた通りマーケター目線なので、
消費者目線に直すために「心のホットボタン」と置き換えたのではないか。
本当に難しいところは「インサイト」を見つけ「プロポジション」を策定した後に、
それをどう商品/価格/流通/広告、クリエイティブに反映させるかにあると思う。
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事例1:プレミアムアイスクリーム「ハーゲンダッツ」全般
リサーチをした結果「値段が高い」「家事の合間」「子供と食べる」「ジャンク、おやつ」といった意見が多数。つまり、消費者はアイスクリームを「子供の食べ物」と思い込んでいた。(というか、かつてはそのポジションの商品しか存在していなかった。)そこで、ハーゲンダッツは「大人のアイスクリーム」と打ち出して市場に参入した。もしこのインサイトを見つけ出せずに、新しいプロポジションを生み出せなかったとしたら、上記問題点に対して「高級な」「一日の終わりに食べるご褒美」「一人で食べる」「本物のデザート」といったキーワードを消費者に覚えてもらうためにそれぞれブランドコミュニケーションを行なう必要が発生してしまった。尚、CMでは大人を表現するために、男女のベッドシーン上でなめらかなシーツをスプーンがはうクリエイティブ。
事例2:「ハーゲンダッツ」ストロベリー
ストロベリーに対する消費者の意見として「甘い」「子供っぽい」「いちごミルク」といったキーワードが出てきた。それに対して、ハーゲンダッツは消費者へ「大人向けの真っ赤な果実」という提案を実施した。
事例3:「ハーゲンダッツ」あずき
あずきに対する消費者の意見として「お年寄り向きの和菓子」というイメージが刷り込まれていた。それに対して、ハーゲンダッツは消費者へ「あずきではなくAZUKI」という提案を実施した。
事例4:「ハーゲンダッツ」グリーンティー(抹茶)
高級抹茶アイスに対する消費者の魅力点を調査したところ「抹茶の量が多い(34%)」「最高品質の抹茶(30%)」「石臼で擦った、きめ細かな抹茶(14%)」「きめが細かいからクリーミー(22%)」という結果が出てきた。それをそのまま消費者へ伝えようとしたら『作り手側からのアプローチ』となってしまう。ハーゲンダッツは『消費者側からのアプローチ』として、消費者へ「濃いグリーン」という提案を実施した。結果は、売上1.5-1.8倍増加し、本CMは5年間使用し続けた。
※本CMは最初に「濃いグリーン」を表現したクリエイティブとは異なる。
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本講座で教えていただいたインサイトに纏わる情報が体系的に載っています。
「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング
