小林製薬株式会社は誰もが知る大企業のひとつです。
1886年に創業者である小林忠兵衛が名古屋市で創業したことが始まりとなっています。主な事業として、医薬品や医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売を行っています。
様々な分野での事業展開をしているため、医薬品以外にも日常生活の中で必要なものを多く研究開発、そして販売を行っています。創業当初は雑貨や化粧品の店でしたが、現在の小林製薬は医薬品事業を主力にしている会社です。
今回は「あったらいいなをカタチにする」というフレーズが特徴的な小林製薬の企業理念や事業内容、そして強みや特徴を紹介していきます。今まで当たり前のように使っていた製品を提供している小林製薬がどのような特徴を持っているのか知ることで製品に込められている想いなどを知ることができるのではないでしょうか。
小林製薬株式会社の企業理念とは?
小林製薬と言えば「あったらいいな」というフレーズではないでしょうか。小林製薬が提供している製品を見れば分かるように「あったらいいな」を具現化した製品ばかりです。
さまざまな事業展開をしている小林製薬ですが「あったらいいなをカタチにする」というブランドスローガンはどの事業にも当てはまるようになっています。こちらでは、小林製薬がどのような企業理念を持っているのかその一部を紹介していきます。
人と社会に素晴らしい快を提供する
生きていく上では、さまざまな「不快」が存在します。小林製薬は人が感じる「不快」を「快」に変えること、人と社会にとって素晴らしい「快」を提供するという企業理念を持っています。
小林製薬は医薬品事業だけではなく、さまざまな事業展開をしています。そのすべてに「人に対して快を提供できるように」という想いが込められているのです。
あったらいいなをカタチにする
小林製薬と言えば「あったらいいなをカタチにする」というブランドスローガンです。CMでも「あったらいいな」というフレーズをみなさんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
小林製薬の企業理念の根底にあるものは「あったらいいなをカタチにする」というものです。例えば傷跡を目立たなくする製品、気持ちを穏やかにする製品などこれまでにお客さんが「こんなものがあったらいいのに」と思うようなものを提供してきました。
基本的に時代の流れによってお客さんが求めるものは大きく変わってきます。小林製薬は「あったらいいな」をブランドスローガンにしているので、常にお客さんにとってその時に欲しいものを提供できるようにしています。小林製薬はリサーチ能力の高さ、そして企画から開発、販売までの素早さも特徴としているのです。
お客さんの立場になって開発をする
小林製薬の企業理念のようなものとして、お客さんの立場になって開発をするというポイントがあります。どんなに良いものを開発したとしても、お客さん側が求めているものでなければ選ばれ続けることはありません。
小林製薬の製品が選ばれ続けているのは、お客さんの立場になって社員や研究者が企画や開発を行っているからです。お客さんの立場になっているからこそ、お客さんの日常生活に溶け込むような製品の開発や販売が出来ているのではないでしょうか。
小林製薬株式会社の事業内容について
小林製薬は大きく分けてふたつの事業があります。それは家庭用品事業と通信販売事業です。
こちらでは、その小林製薬の2つの事業について詳しく紹介していきましょう。
どのような事業展開をしているかによって、小林製薬がどんな思いを持って事業展開をしているのかを知ることができるはずです。
企業は、必ず何らかの想いを持って事業展開をしています。その想いがどんなものかを知ることで、色々と見えてくることもあるはずです。
家庭用品事業
小林製薬と言えば、何度も紹介しているように「あったらいいな」をブランドスローガンにしています。そのため「こんな商品が欲しかった」というお客さんの潜在的なニーズにしっかりと応えてくれる会社です。
今でこそ当たり前になっている熱さまシートですが、これも昔ながらの冷やし方だと時間経過によって濡れてしまうなどの難点がありました。ですが、熱さまシートであればおでこに貼るだけなので周りが濡れてしまう心配もありません。
このように、糸ようじやワキ汗パットなど「こういう商品があればいいのに」というお客さんが求めるものをしっかりと提供しているのが小林製薬なのです。
あったらいいな、というスローガンをしっかりと叶えていると言ってもいいでしょう。
通信販売事業
小林製薬は1993年に通信販売事業もスタートさせています。お客さんとのダイレクトな接点を構築できるビジネスとして通信販売事業に着目したのです。基本的に通信販売事業で提供されているものは、家庭用品事業とは異なったものが多くあります。
例えば、サプリメントやヒフミド、ヘアケアに医薬品など豊富な種類を取り揃えているのです。例として言えばケシミンや命の母、ヒフミドエッセンスクリームなども愛用している人は多いのではないでしょうか。ケシミンは飲んでシミに効果が期待されている錠剤です。
年齢を重ねた乾燥肌に潤いを与えてくれるものとして、ヒフミドエッセンスクリーム、更年期の後の症状のための命の母アクティブなど、さまざまなものがあります。血糖値が高めの人のためのサラシア100、耳鳴りに悩まされている人のためにナリピタンなどもあります。
機能性表示食品や第2類医薬品など、小林製薬が提供しているものを通信販売で購入することができます。中にはドラッグストアなどで販売されているものもあるようですが、すべての商品を比較できるのは小林製薬のオンラインショップだけと言ってもいいでしょう。
市場創造による需要喚起力と競争の少なさが特徴的
小林製薬が企画、そして開発や販売をしている製品は新たな市場創造をしているものが多いです。
これは意味、常に冒険しながら製品の開発や販売をしているとも言えます。多くの企業では、市場開発はしてもある程度需要のあるものの上位版を開発することがほとんどです。
しかし、小林製薬は「あったらいいな」というブランドスローガンを掲げていることもあり、求められているものの、現時点では市場に出回っていないような製品の開発を行っています。これは需要の喚起力、そして競争の少なさがあるからこそできることでしょう。
小林製薬株式会社の強みや特徴とは?
小林製薬にはさまざまな強みや特徴があります。より深く小林製薬のことを知るために、様々な特徴をご紹介します。
もちろんそういった部分を知らなくても製品を利用することはできます。しかし、その想いを知ることにより、これまで以上にその商品に対して良い感情を持つことができるはずです。実際に小林製薬の強みを知ることで「消費者に寄り添ってくれている」という想いを抱くことができたという口コミもありました。
そして、強みや特徴を知ることは利用者側だけにメリットがあるわけではありません。これから小林製薬で働きたいという人にとっても会社自体を知る良いきっかけになります。
創造と革新
基本的に小林製薬は自分の考えたアイデアから新しいものを創りだすことができます。社員すべてにそのチャンスがあり、創造と革新があるからこそ社員も育っていくのです。
多様な業界の会社で、新しいことに挑戦する気持ちを持っているところは多くあります。小林製薬もそのひとつですが、他社との違いは小林製薬は古い考えや手法にとらわれないというスタイルを持っています。
古いものや手法にとらわれないと言葉だけで聞くと当たり前のように感じられますが、古いものにとらわれないということはゼロから生み出すということです。だからこそ、簡単なように見えて難しいのです。ある意味では、ある程度カタチになっているものを真似て生み出した方が分かりやすく、簡単とも言えます。
小林製薬は創造と革新というスタイルを持っていることから、常に新しいものを生み出す、考えるという習慣がついているのです。
ニッチ戦略
市場と市場の間には小さなすき間があります。小林製薬はそのすき間を見つけて、需要があるのかをきちんと見極めた上で新しい市場を創りだしています。画期的な製品を開発しても、そこにニーズや需要がなければ、開発をする意味がなくなってしまいます。
小林製薬は安定した収益を確保している企業でもありますが、だからといって収益は無尽蔵にわいてくるわけではありません。だからこそ、新しいことに挑戦をしながらもニーズがあるのかを見極める新市場創造型というビジネスモデルを実施しています。
既存の市場に高初参入するのではなく、自分たちで市場を担って育成していくという考えを持っているのです。自分たちで市場を切り開いていくからこそ、高シェア、そして高収益を維持して成長を続けることができます。
既存の市場に参入せずに自分たちで切り開いていくニッチ戦略も小林製薬の特徴と言えます。
スピード開発
小林製薬の特徴は、製品カテゴリーごとに研究開発、技術開発、マーケティングの各機能が備えられています。これらが三位一体となって機能することにより、同時進行で開発を進めることができるのです。
三位一体のスタイルを取り入れていることで、スピード開発につながっています。市場の需要というものはタイミングを逃してしまうと、一気に衰えてしまいます。どれだけ良いと思われている市場でも、タイミングによっては予想しているよりも需要がなくなってしまうこともあります。
小林製薬はスピード開発を実現できていることから、タイミングを逃さずにしっかりとニーズに合わせた提供をすることができるのです。
採用倍率の高さ
小林製薬は就活生からも人気がある大企業です。基本的に製薬会社のエントリー倍率は50倍から100倍とも言われています。他業種と比較をしても、非常に高い倍率を誇っています。そのため、製薬会社に入社したいと思っていても入社への門は狭いのです。
製薬会社自体の倍率が高いこと、そして小林製薬という誰もが知る大企業ということもあり、採用倍率は比較的高いと考えてよいでしょう。
まとめ
小林製薬は色々な人の日常に寄り添った製品提供をしている会社です。医薬品メーカーというイメージが強いでしょうが、日常生活の中で必要になるさまざまなものを提供しています。
日常生活の中で「こんなものがあったらいいのに」と思うことは多々あるでしょう。小林製薬はそういったお客さんのニーズに応えた製品開発を行っています。マーケティング能力も高く、新市場開発に余念がありません。
お客さん側だけではなく、働く側にとっても魅力の多い企業です。
製薬会社ということもあり、医薬品の利益率が高いので給与や賞与も比較的高いです。開発にかかる費用は相当な金額となりますが、新薬がヒットすることでさらに数千億規模のお金が動くことになります。やりがいのある仕事として、小林製薬で働きたいと考える人は多いのです。
常に新しいものを求めるスタイルが小林製薬です。ちょっとしたすき間を埋める製品を開発しているので、今後もさまざまなニーズに合わせた製品開発をしてくれることでしょう。
会社概要
会社名:小林製薬株式会社
代表者名:小林一雅
資本金:34億5千万円
アクセス:淀屋橋駅より徒歩5分
公式サイト:https://www.kobayashi.co.jp/