2012年の年賀状に使ったボタンの写真です。
19世紀末のアンティークボタンを、シルバーで復刻しました。
上左から、うさぎ、ユニコーン、馬の蹄鉄、ドラゴン、エンゼル、の5種類です。
今年の各種イベントで、展示しますので、気に入ったらオーダーして下さいね。
皆さん、ドラゴンと竜。 2枚の写真を見比べて下さい。 容姿の違いにお気づきですか?
竜は英語に訳すと、Dragon。 Dragonを和訳すると、もちろん竜となるわけですが、
実は、2つは異なる物なんです。
写真1のボタンは、西洋のドラゴンが描かれています。
西洋人にとってドラゴンは、「邪悪なもの」というイメージが一般的で、古代からギリシャ神話や聖書に、
悪役として登場しています。 首は竜より短く、大蛇のような下半身と、大きな羽根を持っています。
写真2は、東洋の竜です。
お馴染みの長い首、長い尾、ワニのような手足。 言うまでもなく、竜は、守護神として敬われています。
龍神を祀った寺社が、全国にたくさんありますよね。
ヴィクトリア朝時代<1837~1901>は、オリエンタルブームで、竜を象ったボタンが数多く作られました。
中国や日本から、多くの美術工芸品が欧州に輸出された影響でしょう。 また、「邪悪」とされるドラゴンは、
イギリスでは、ドラゴン退治をした聖人、ゲオルギオスを思い起こさせるモチーフとして、多用されました。
※聖人ゲオルギオスは、イギリスで守護神として崇敬されており、19世紀以降、金貨や銀貨のモチーフに、
また、ドラゴンとならんで彼の象徴とされる、白地に赤い十字(クロス)は、国旗の一部になっています。※
違いはあれど、今年は辰年。 いずれも、神のご加護があること、まちがいなしです!
ちなみに、ユニコーンは、最も誇り高いとされる、伝説の動物。
「純潔」の象徴で、現在、イギリス王家の紋章にも描かれています。
ちょっと贅沢に蘇えった、昔々のボタン。 心を込めて、一人でも多くの方々に、届きますように・・・

