今朝、「日曜美術館」というテレビ番組で、江戸時代から400年続く、薩摩焼の窯元を紹介
していました。 人間業とは思えない程の見事な彫りや絵付けに舌を巻きました。
命がけで朝鮮半島から渡ってきた先祖の歴史を代々受け継いで、今は15代目になるそう
です。 繊細で上品な作品が多く、いつか薩摩焼の里を訪れてみたい気持ちになりました。
もともと薩摩焼は、島津藩の保護下で江戸時代から発展しましたが、明治時代に入り、
藩の後ろ盾がなくなったと同時に、存亡の危機に立たされます。 しかし、1873年の
ウィーン万博に出展された薩摩焼が絶賛され、ヨーロッパからの注文が殺到し、生産が追い
つかないほどの人気を博したことから、窮地を脱します。その頃、同じように藩の後ろ盾
を失った日本各地の窯元は、生き残る為に「薩摩風」を作り、海外に輸出したそうです。
薩摩焼の繊細な絵付けに金を施したものが、特に欧州貴族に人気でした。なるほど、
薩摩ボタンにも金が多く施されています。海外の好みに合わせて陶器を作った時代は、
もしかすると作陶家の本意ではなかったかもしれませんが、長い歴史の中では「ユニーク
な作品が生み出された時代」として、貴重な1ページではないかと思います。
