風景画?いや、これは薩摩ボタンです。薩摩藩が武器を購入する資金源として輸出していた陶器のボタン。一時期しか生産されなかったので、アンティークの中でも希少価値が高く、世界中にコレクターが沢山います。
こちら直径2.7センチ。長閑な桜と水辺の風景がきれいです。
生々しい筆のタッチを見つめると、当時の職人さんの息遣いが伝わってきます。日本画に親しんでいる私たちには身近に感じられる絵柄ですが、きっと海外のコレクターは「美術品的価値」を更に見出しているんでしょうね。逆を考えると、西洋のアンティークに対する評価が、現地の人のそれより日本人の方が高いのも納得。人間の真理ですね。
