土曜日の勉強会で私なりの解釈で、解決したことですが、

その先生は、EGFR遺伝子異常の肺がんのチロキシナーゼ阻害薬(TKI)の専門の先生だったのですが、

 

肺がんの薬物療法は、(アストラゼネカ社のホームページが一番わかりやすいですが)

 

①従来の抗がん剤(殺細胞性って言えばいいのか)

②分子標的薬(遺伝子異常を調べて、それに合った薬剤を使用)

③免疫チェックポイント阻害薬(免疫療法)

 

の概ね3つですが、

遺伝子異常がないと①、PD-1/PDL1の発現があれば③という感じでしょうか。

 

そして、薬剤も耐性がついて利かなくなるので、

②の場合は、第一世代、第二世代、第三世代と薬剤開発されてきました。

クスリを変えながら行くってことですね。

 

で、私はEGFR変異ありのエクソン19欠損で、PDL1発現5%未満です。

EGFR変異の肺腺癌、非喫煙、女性はアジア人に多く、欧米人よりも薬剤の効果が良いのだそうです。

「アジア人のほうがよく効くよ~」とデータを見せていただき、ほっとしました。

 

エクソン19欠損もメジャーな遺伝子異常で、これが他の欠損だとちょっとやっかいな部分もあるようですが、効く薬剤開発が進んでいるということでした。

EGFR変異以外も薬剤開発が急速に進み、予後が改善していると。認可までも早くなっていると。

 

③の免疫療法はどうなのかなと思ったのですが、

腺がん以外で、喫煙者や特定の遺伝子異常がない(これはないのではなく、どうやら傷が多いことも含まれるよう)だと、

免疫療法が効くようでした。

遺伝子のキズが多いということで、特定の遺伝子異常がないと言われてしまうようです。

 

また、遺伝子検査は、気管支鏡で組織をとってきたものを出すことが多いようですが、従来は1つの検査しかできないこともあったのですが、複数の遺伝子異常を小さな検体でも同時に調べられるようになっているということでした。

 

他の講演では、リハビリと栄養についてのお話でしたが、

肺がんの術前の呼吸訓練は術後の回復への影響があり、やったほうがいいし、できるだけ長いほうがよいそうです。

術後のリハビリは、おそらくですが、件数が少ないというかエビデンスを作るところまでやってないので、なさそうでした。

(私の検索では、術後も海外では呼吸リハがエビデンスありだったはず)

 

栄養では、「白いものを食べないようにする」というのががん患者さんあるあるというか、確かに私もブログで見かけたことがありますが、要はごはんとかパンとか炭水化物ががんのエサになるから再発防止で食べないということなのだろうと思いますが、それは根拠がないし、体力を低下させるので勧めないということでした。

 

いろんなことがよく学べて、ためになりました。

薬物療法では、単剤ではなく、②と③併用などで予後を改善している、というデータもみせていただけました。

 

夫に話したら、「でも、副作用すごいんでしょ。」と・・。

それもそうですが、命と副作用だったら、命だろうなと思いまして、そこはまたその時に考えていけたらと思います。