子どものピアノ教室の発表会が、コロナ蔓延で1か月延期していて、昨日が発表会でした。

先生も生徒もこの1か月陽性が続いており、うちはお休みしてました。

昨日も何人か出られず、という感じでした。

保育園と合同の発表会なので、卒園や初めての発表もあるため、子どもたちの状況では延期も3月がギリギリでした。

午後の半日で行うところを、人数を半分にわけて入れ替え制で短縮で開催しました。

 

で、うちは前半だったのですが、娘と私は家族発表もありまして、トランペットを吹きました。

結果は、思ったより全然普通にできまして、肺がん1年後の感じもなく、普通でした。

 

なぜリカバリーできたか、考えてみたのですが、

ちょうど1年前が3月26日に肺切除をして、

術直後は呼吸困難あり、室内歩行でも息切れ。

1か月くらいもやはり5メートルおきに息切れで、かばんも持てないくらい(重いと息切れ)。休み休み歩行するのと、呼吸法(息切れ軽減のために吸うと吐くを意識的に行い、うまく息継ぎをする)。

3か月目くらいから、買い物を兼ねて近所を散歩。(30分くらい散歩から開始して、徐々に延長。)

歩行だけだと息が切れなくても、重いものを持つのは身体に負荷がかかって、買い物帰りはぜーはーすることもあり。

6か月目くらいから、楽器も徐々に吹いてみるけど、4小節くらいで息が持たなくなることもあり、息継ぎをこまめにして吹く。

後半の半年は、階段昇降とか荷物を徐々に重くしてもって歩行するなどの負荷をかけたりしていきました。

あとは、息継ぎを工夫でしょうか。胸郭をひろげる運動もこまめに行うと肺が広がるようになります(筋肉をリラックスしてから呼吸するのを意識する)。

 

で、今月で大体1年後になりますが、楽器は音量も息継ぎもほぼ戻った感じ。

生活では10キロくらいの荷物をもっての歩行もできるようになりました。

身体が疲れていると、歩いて息切れとか苦しさも若干ありますが、休まずに歩くには息継ぎを意識して行うとよいかと思います。

私は7歳から楽器を吹いているので、息継ぎはあまり悩まずに生活でもできているので、困らないのかもしれません。

 

呼吸は、唯一自分で吸ったり止めたりできるもの(ほかの心拍とかは自分では調整できないもの)なので、意識的な訓練で術後の回復も変わってくるのかなと思っています。とはいえ、段階的に負荷をかけていかないと、身体は急には戻りませんので、術後半年から1年という長期的な視点が大事かなと思います。

 

術直後にすごく息苦しくて、酸素を吸っても苦しくて、退院してから全然歩けなくて、ちょっと絶望というか、気落ちしたのですが、1年で見た目元通りになって、演奏会にも出られて、医療関係者もいたのですが、肺を切っても吹けることにみなさんびっくりしていました。

息切れへの指導は、医師や看護師よりは、理学療法士や作業療法士が得意分野なので、必要な方はご相談してみるといいと思います。

特に、3学会合同呼吸療法士の資格をもっている医療関係者は呼吸リハビリにも詳しいのでおススメします。

 

今朝のNHKに脳科学者の茂木さんが出ていまして、「メタ認知」を活用すると、いろんなことが突破できる、というような話をしていました。

行きづまったら「自分を俯瞰してみる」のが先を考えるのによいのだなと思いました。

でも、術後は渦中にいるので見えなかったですけど。今は1年前の自分に「大丈夫だよ。」と声をかけたいなと思います。