2枚のシャツを交互に体に合わせて

「どっちが似合うと思う?」

と次男に聞いてみた。


そんなんどっちでも構わない

さっさと決めてレジ行ってくれないか?

ぼくは足が疲れたから早くジュース飲みたい


という顔をしながら

「どっちも似合うと思うよ。」と答えた。



その時

近くにいた女性がわたしと同じように

「これとこれ、どっちが似合うと思う?」

と夫らしき男性に聞いていた。


その男性は

「これ!これはママの色だよー!」

と答えていた。

ほとんど似たような色と形のシャツなのに

確信をもって「ママの色」と言い切った。

彼の瞳には迷いがなかった。




次男は帰宅後

「あのおじさんは本当にすごい。

ぼくも今度からああやって言う。感動した。」

と甚く感銘を受けていた。


ジュースをすぐに飲みに行ける魔法の言葉を

次男は学んだ。

未来の家庭平和に役立ててもらいたい。