◆方針

  • これまであまり使ってこなかったユニットを何名か育成
  • 逆にこれまでよく使ってきたユニットをこれまでやってこなかった珍しい兵種で育成してみる
  • わんぱく脳筋兵種ことベルセルクと本気で向き合う
  • 釣りと本気で向きあう(絆のかけら不足脱却を目指す)
  • 魔法火力中心ではなく、物理アタッカーを活躍させる
  • 金策をちょっと本気で頑張る。そのため、章によっては料理吟味必須
  • 井戸もドーピングもDLC特典も使うが、外伝腕輪は一切ノータッチ(ただし丘でもらえる三級長は使用可)
  • ニンテンドーオンラインへの再登録が面倒だったので通信はなし
  • 最終的に兵種被りなし(育成の過程で若干被る時期があるのはセーフ)
  • 全騎馬兵種を採用の騎馬ブレム(いつの間にかそうなってた)

 

 

 

 

◆所感

 

 いつも以上に育成に工夫を凝らしてみたり、あまり手をつけない兵種や組み合わせにおっかなびっくり挑戦してみるなど、やりたいことを満足いくレベルにまで実現させることと新鮮な気持ちでプレイすることが同居した濃厚な周回となった。「言われてみれば」という発見・再認識がいまだにあり、まだまだこのゲームは遊べるなぁなどと感じる。

 

 増援に終わりがあるマップでのみ可能な限り金策を行ったので、いつもよりプレイ時間が長くなった。

 ルナクラは突き詰めていくと、ボスを倒さないようにギリギリまで粘って経験値だのお金だのを稼ぐことの方に神経を注ぐようになる。敵を倒すことやクリアそのものは難しくなくなるが、そのかわり勝ち方にこだわる楽しさを見出す。結果よりも過程を充実させるためのパターンを自分で見つけるのが面白くなるのだ。そのパターンはユニットの育成であり盤上の戦略であり、あるいはユーモアであり様々。

 私は今まで盤上の戦略に重きをおくことが多く、自分が思い描くことを叶えやすいユニットを評価する傾向があったが、今回、それらを一旦手放し、素直な気持ちでユニットや兵種に向き合い、自分の戦略という型に嵌め込むのではなく、むしろ自分の思考を寄せに行くスタンスでプレイする機会に恵まれた。一般的にルナクラでの評価が低いか、あまり深掘りされていないユニットや兵種の採用度が高かったためだと思われる。

 

 

 

 

 

◆最終メンバーの兵種と紋章士

※ドーピング使用はうろ覚えなので悪しからず。料理後かつ一部キャラは薬飲んでる。

 

 

(一覧)

 

リトス

 └りきゅーる(女主人公)

フォレネ王国

 └アルフレッド

 └ブシュロン

ブロディア王国

 └ラピス

 └アンバー

 └ユナカ

イルシオン王国

 └アンナ

ソルム王国

 └フォガート

 └パンドロ

 └ボネ

 └ミスティラ

 └メリン

 └セアダス

その他

 └モーヴ

 

 

 

 

 

1.りきゅーる(女主人公)

 

 兵種:剣グリフォン→剣パラディン

 ドーピング:速さと、余ったもの(HP、守備、幸運とかその辺り?)

 よく組んだ紋章士:エイリーク エーデルガルト ロイ

 

(がんばります!)

 

 物理アタッカー型主人公の成長率にかなりマッチしている職業はウルフナイトであると、私は思っている。ドラゴンナイトで飛行の機動力を活かしつつ力・守備を中心に無骨さに育てた後、月の腕輪をとってウルフナイトへCC、最終的にマルスと組ませると猛威をふるう……という自分の中で最適解を見つけたからこそやってみたくなった兵種がパラディン。槍や斧ならともかく、剣パラディンはとかく物理攻撃の射程に困るので、なかなか積極的にやろうと思える兵種ではないだろう(とか言いながら、私は初見プレイでカゲツを剣パラディンにしている)。

 相変わらず序盤飛行の利便性を求めて、途中まではドラゴン……ではなく、今回は剣グリフォンナイトで育ててみた。こちらはやや火力面は頼りないが、杖を振っていられる分役割に困ることはなく、技速さがよく上がるのはありがたかった。あと女リュールのグリフォン姿は純粋に可愛い。

 

 だが、パラディンになってからはさぁどうしたものかという気持ちでうまい使い方が見つからずやや行動頻度が下がり気味に。追撃はとれるが火力は微妙、受けられるほどの体力はなく、肝心な場面で射程が足りず、せめて削りだけでも……!と持ち上げた重いいかづちの剣で攻速落ちする。弱くはないが強くもないという、一番扱いに困る使用感に陥りかけた。

 

 最終的に、グリフォンで底上げされた技速さを活かす方向性でまとめることにした。速さの吸収ではなく速さ+を取得し、キルソードにカムイ刻印をつけ、火力上げの紋章士と組むことで「ちゃんと強いし弱いとは言わせない」レベルにまで持っていけたと思う。料理効果ものればほぼすべての敵に追撃がとれるし、ワンチャン必殺が発生するので、アーマーやドラゴンなど硬い敵以外のだいたいはこれでワンパンできていた気がする。人気者のエイリークを他に譲れなかったのは申し訳ないがーー許しておくれメリン。

 あまりにも入手が遅い今更2射程ヴィレグランツを+4まで錬成し、ヴァンドレと同じ兵種でもともと実家にあった指輪を装備して戦うという、リトス民的にはエモい神竜様に仕上がった。

 

 余談だが、今回主人公の名前をりきゅーる(liqueur:蒸留酒)にしたので、ソラネルの某守り神の名前は「おさけ」にした。飲んだくれエレオス。

 

 

 

 

2.アルフレッド

 

 兵種:アヴニール

 ドーピング:力、技、守備、魔防

 よく組んだ紋章士:シグルド、ルキナ、リン

 

(アルフレッド参る!)

 

 山あり谷ありしながらも、なんやかんや最多MVPになってしまった筋肉王子。真っ当に強い万能型の物理兵種として理想的な成長をするものの、あらゆるタイミングで比較対象が初期値の強い輩ばかりなので見下げられてしまいがちなんだなぁと改めて思った。特に序盤で、守備のルイ・速さのクロエ・力のアンバーと、槍をもった彼以外のユニットが全員どこかしら突出した数値を備えているのが痛い。物理方面にペタッとしたアフルレッドのステータスはイマイチ特徴を掴みにくい。

 

 序盤の神ルイを使いたい欲求と格闘し、薬漬けにしながら実家を奪還させた。正直、ルイのお手軽さを知っている自分にとって、序盤アルフレッドの操作には戸惑う部分はあったが、ここを切り抜けさえすれば後は順調に実力を見せつけてくれる。

 それより難儀だったのは中盤以降で、速さを盛って追撃がとれらないことでアーマーのボネにはない種類の硬さを発揮するか、力を盛っていっそ攻撃に振り切れてしまうか、ギリギリまで方針が定まらなかった。やがて「このお方に速さは必要ない」と気付いた時にはもう時すでに遅し。速さ+をとってしまった後だったが、スキル書がまだ大量に余っていたので思いきって彼に貢ぎ、月の腕輪を取得。勇者の槍にアイク刻印をつけ、後方から迫る魔道士をワンパンしていく無慈悲な魔女狩りマシーンと化した。最終戦にて、クソデカ最終形態ソンブルのHPバーを1人でごっそりもっていくアルフレッドを見た時は叫んだ。

 

(竜呪だの毒だのデバフって助走と月の腕輪で火力を盛る。筋肉はみんなで作るもの) 

 

 基本的に自分から攻撃しにいくスタイルのため、個人スキルと兵種スキルを活かす場面はあまりなかったが、騎馬兵種が多い自軍の環境は彼にピッタリで、騎馬の確定絆盾を使いたい時にはルキナを渡し、命中と追撃が安定していた。パルティアでいいダメージは出るし成長は捗るしでこちらも彼に似合いの紋章士。

 ただ、本当に彼らしい育成を追求すると、今回はルール上取りにいかなかった外伝腕輪のヘクトルになるのでは?と思っている。もしくは、切り返しを所得した上でのアイク装備も良い。実はスピードタイプ路線でリン装備もなかなか悪くないのだが、専用兵種で使うとなると、ぎんの弓など、錬成可能で強力な弓を持参したかったので最終候補には上がらなかった。

 

 なお、初見プレイのハードクラシックで採用した時は、アヴニールの使い方がよく分からず匙を投げてジェネラルにしてしまったのだが、これがけっこう、強かった気がする。ルイにはない技・速さ・幸運があるおかげで、敵ジェネラルよりもちょっとだけ速く、必殺を受けにくい。育成に困ったらいっそ尖らせてしまうことで、バランス型である彼の良さが滲み出てくるようだ。

 

 

 

 

3.ブシュロン

 

 兵種:ベルセルク→ウォーリアー

 ドーピング:力、技、幸運

 よく組んだ紋章士:エーデルガルト、リン

 

(ブシュロン、ここに)

 

 体格と力の成長率がまさかの同値という独特な成長率をもつブシュロン。体格と力のイメージが比例しないエレオス大陸だが、ブシュロンのケースから逆算すれば筋肉量が「体格」、腕力というよりも攻撃本能が「力」ということだろうか?だがそうなるとパンパネ兄妹がインナーマッスルすぎる……。

 

 ベルセルクと向き合う上で必須となった男。ベルセルクという兵種、どう考えてもブシュロンに合わせて設計されたとしか考えられないような極端な成長と補正である。ベルセルクのような技・速さが低く耐久が脆い兵種を扱う自信が私にはなく、パネトネなどはいつもすぐに別の兵種に変えているし、カンストやり込みのお遊び育成で非力なパンドロをベルセルクにした以外まともに使ったことがなかった(※まともな使い方をしていない)。しかし、巷では物理火力を上げるための経由職として使用頻度が高く、私も本編で使ってみようという気が湧いてきたのだ。

 

 結果、意外と悪くなかった。ベルセルクブシュロンの使用感は、「狼を降りて体格の高い連携ユニットになったやたらHPの高い斧ウルフナイト」(は???)。この人は力の代わりに技・速さ・体格が上がり、重く強い武器でも攻速は維持しやすいため、ベルセルクでどこかしらステータスがカンストしてしまって最終的にウォーリアーにチェンジするのであれば、速さの吸収は外付けでOKと早めに結論が出たのがリン奪い合いの種にならず良かった。

 

 終始、力が上がりやすい兵種で育てていた割には控えめな力の値だが、その代わり体格がみるみる成長するので、いつの間にかトマホークに付けていたルキナ刻印はベレト刻印になった。通常、トマホークと言えば火力が高い代わりに重たく、多少火力を下げてでも命中を補わなければ使いづらい武器であるはずなのだが、ブシュロンの場合は重くしていいから命中をくれだが火力は下げるなという要求になるのは面白い。

 攻撃型の物理兵種として弱すぎず強すぎないフォーマルな力・技・速さで、既存の強い戦法をそつなくこなしつつ、尖りすぎない優等生ユニットとなった。

 

 何気にアルフレッドとの支援会話が好き。全体的に変なやつらとの会話が多く振り回されがちで、ほんとおもしれー男。

 

 

 

 

 

4.ユナカ

 

 兵種:シーフ→マージナイト

 ドーピング:魔力、HP

 よく組んだ紋章士:ルキナ、ベレト、セリカ

 

(ユナカですぞ!)

 

 半分興味本位というか、「マージナイトユナカ絶対かわいいだろ!!」とブヒったのがきっかけ。つまり下心の産物。

 一応、性能面で潜在的に素質はあるのではと思っていたところもある。ぴっぴはミカヤ加入イベントの都合もあるのか、シーフの割に魔力初期値が高く、成長率も25%と地味に伸びてくれる。技・速さも最低限あり、実は魔導アタッカー路線もありっちゃありのユニットなのに、あまり語られることがないので自らやってみることにした(見た目も可愛いし)。

 

 割と自分の中ではユナカらしい魔導構築になったのではないかという気がしている。威力は下がるものの、必殺と命中が上がって軽くなったリン刻印のボルガノンは我ながら妙案だったのではなかろうか。武器本体の火力が下がってしまうのがどうにも抵抗感があり、パネトネのような必殺火力に偏った性能のユニットを採用していなかった今周回ではなかなか貰い手のいなかったリン刻印。実は彼女も特定の条件下で必殺を上げることができるスキルを持っており、ボルガノンという重くて高火力な武器を扱える兵種でなら付けてみるのもありなのでは、と思った。

 特にマージナイトは正確には魔導スタイルではなく騎馬スタイルで、地形効果を無視できない上に技の上限も低い。故に、リン刻印のがっつり上がる命中補正はありがたい。いっそ魔力よりも技速さを上げてくれる紋章士と組み、単発火力ではなく追撃ラインを上げることで試行回数を増やして必殺を狙う……というコンセプトに着地した。

 

 使用感はティラユールスタルークやピッチフォークミスティラのような技速さが上がりやすい王族に似ている。爆発力とギャンブル性が癖になるアレである。騎馬の多い環境下ということもあって騎馬の確定絆盾役も任せることができ、移動6トロンの広範囲デュアルアシストも可能なため、魔道ユナカ×ルキナはサポート面でもマッチしていたと思う。

 

 ただ、一点困ったのがシーフレベル21まで上げなければクラスチェンジできないことだ。もちろん、加入後即行マージにしてしまう手もあるが、やっぱり序盤はシーフユナカを使いたい。中盤以降、火力面では追いつけなくなってきたし、カムイ役をスナイパーパンドロに任せていたから、さっさと魔道士に転職したいのにもどかしい。このレベル上げだけはやや苦行だった。

 

 

 

 

 

5.アンナ

 

 兵種:セイジ→ハイプリースト

 ドーピング:魔力、速さ、HP

 よく組んだ紋章士:ベレト

 

(一攫千金!)

 

 世の中には様々なアンナ構築が存在するが、私は全力でこのハイプリアンナを推す。この子はただ戦力になるだけではなく、幸運を積極的に上げることでより効率よくお金を稼ぐことができるただ1人のユニット。もちろん、純粋に魔法アタッカーアンナを生み出したいだけならそれこそ魔法武器・魔導書の数だけ有用な育成方法が存在しそうだが、殲滅のついでに金策をしたいのか、金策のために必要な殲滅力を確保したいのか、プレイヤーの思惑に応じて適切な育成方法は変わってくる。此度の私の場合はおおかた後者で、様々な兵種を試した結果、本編攻略において最も金策に適している就職先は幸運成長率1位のハイプリーストであると感じた。


 よく見かける剣グリフォンナイトも試したが、自分に合わなかった。まず単純に、ベレトはなるべくスタイル魔道のユニットに持たせたい。飛行で舞えるメリットはあるが、私の中ではテュルソスの杖を上回るものではなかった。強さ<利便性の思考。せっかくアンナにぴったりの紋章士がベレトなら、ただほしいステータスを上げるためだけでなく、ベレトの性能自体も最大限に使いたかったのだ。

 また、アンナでグリフォンとなるとメイン武器はいかづちの剣になるだろうが、その剣が重く、せっかく伸びた速さもごっそり攻速落ちしている上になかなかすぐには火力も上げづらい。最終的な強さは実感できるが、やや遠まわり。そして、そのいかづちの剣と同じ重さのボルガノンを無理にもつ必要もないくらいには魔力が伸びるのであれば、もういっそエルファイアー、もういっそハイプリーストでいいじゃないか、速さ盛った上で再移動までつける余裕すら見せてやる!という決意に至った。

 色々捲し立てたが、要は自分の理想系にこだわりたいだけである。

 

 今回は大量増援に終わりがある3つのマップにて集中金策を行ったが、アイク外伝にて25000G、21章「帰還」にて8000G、25章「最後の門番」にて22000G稼ぐことがきた(あくまでマップ攻略前後での差額。敵ドロップ分と分けていないので、厳密にどこまでアンナが稼いできたかは不明)。

 

(アイク外伝に挑むアンナ。追撃ラインは速さ「35」。速さの吸収で+10されるため、料理効果で+3・紋章士で+3盛って「25」あればOK。エルファイアー錬成を忘れずに。)

 

(戦闘前。このスクショの後アイスロック×2購入したので、実際の所持金は19,550G)

 

(アンナ錬金術完了!脅威の44,550G!!敵ドロップ分のお金もあるとは言え、この外伝クリアだけで25,000Gはえげつない。戦争は経済を回すんだ……ロマンチストクロエも現実を思い知った)

 

(21章「帰還」。追撃ラインは速さ「43」。22,900Gが30,900Gに。うーん、もう少しいけた)

 

(25章「最後の門番」。追撃ラインは速さ「45」。5,650Gが27,650Gに!すでにベレト込みで幸運40超え。普通に殴っててもお金ぽろんぽろんする。ただアイク外伝と違い、お金ドロップする敵さんはいないのでこんなもんかと)

 

 21章でやや入手金額が落ち込んでしまったのは、途中でアンナがレベルカンストしてしまい、経験値が勿体ないので絆盾の殲滅要員から一度引き下げ、他のまだ伸び代があるメンバーになんとかその場を任せて全消しさせたためである。結果、彼女が捌いた増援は半分にも満たなかったが、今周回のメンバー全体の粘り強さを実感できたのは良かった。でもやはりフルで金策できていたらもっと稼げていただろうと思うと少し悔やまれる。また、ここでアンナを一気にレベル上げできれば他のメンバーにドーピングアイテムを回すことができた可能性が高く、その点もやや惜しい。CCのタイミング調整も念頭におかないとなぁと学んだ。

 

 ハイプリアンナにおける1番の課題は最低限の速さと火力。逆にそれさえ確保できてしまえば過度な稼ぎプレイは一切必要なく、どの職よりも高確率でお金を獲得することができる。ただし、ドーピングアイテムとスキル書と料理吟味は往々にして必要になってくる傾向にあるため、なしルナの中でも多重縛りを好むプレイヤーには合わないかもしれない。

 ハイプリにすることの金策以外のメリットに、高位の杖を所持でき天刻の拍動の発動率が高い妨害杖係も担えることや、HP上限値がセイジやマージナイトよりも高くなることなどがある。あと個人的にハイプリーストのアンナは可愛らしいので気に入っている。まあるいお靴がとても良い。

 というわけで、我が家のアンナさんが一攫千金の商機を見出したのは宗教ビジネスだった。自ら神官に扮してお布施をふんだくるとは商魂逞しい。

 

 

 

 

 

6.ラピス

 

 兵種:マスターモンク

 ドーピング:ブーツ

 よく組んだ紋章士:ルキナ、マルス

 

(期待通りに!)

 

 縁の下のラピス。これまで、積極的にルキナの確定絆盾をやらない周回でもマスターモンク枠というか気功ユニットは進んで採用してきた。サポートに振り切っているためレベル上げを意識しなくてもいい上、チェインガードで戦略の幅を広げたり杖を満遍なく使えたりする便利な兵種なので、特に育成の機会が限られるなしルナでは重宝する。

 これまで、モーヴ、グレゴリー、ジェーデ、メリンなど色々なユニットのマスターモンクを試してきたが、その中でもラピスは今回で2回目の気功スタイルである。前回はエンチャントで採用したが、あちらは見た目も性能もどハマりの兵種だったと思う。

 

 ラピスちゃんは怪力設定なのに力の伸びが地味なことであまりにも有名である(やはりエレオス大陸の「力」は腕力ではなく、闘争本能や攻撃性を数値化した概念なんだろう。ラピスも勝気なところはあるけど基本は守るための威嚇だろうし)。この子の長所はすばしっこさと器用さなので、ブシュロンと同じくベルセルクを経由してみっちり筋トレした後にウルフナイトに転職するのがアタッカー育成としてはベターらしい。が、個人的には火力を追求するよりも、成長率と個人スキルに合わせてサポート運用に振り切れてしまった方が彼女らしくて好きである。

 

 今回はアンナで金策に本腰を入れるということで、彼女と支援があり、ハイプリアンナの回避に負けないほどの高回避を持参できるラピスがコスパ最高ぴったりの人材だった。確定絆盾をやらない時はほとんど適当に余りもの。貧乏設定に恥じぬ省エネぶりである。

 もう彼女には火力を期待していなかったのだが、終盤、出来心でシーフに殴りかかりにいったところ思いの外いいダメージが出たので、マルス装備で神速たたみかけ格闘ラピスになってもらった。相手は限られるが、けっこう面白いものが見られる。なるほど、これなら熊とも戦えるかもしれない。月の腕輪をとっていたらもう少し悪さできたかも。

 

 

 

 

 

7.アンバー

 

 兵種:ボウナイト

 ドーピング:力、技、魔防

 よく組んだ紋章士:リン

 

(伝説の始まりだ!!)

 

 336戦275勝、自軍トップの勝率81%を叩き出したやられる前にやる男であり、身長185cm精神年齢10歳のでっかい坊や。かわいすぎる。

 この子、ほんとに何着ても似合う。色合いが黄系統と黒系統の2トーンカラーなのでまとまりがいいためだろう。わい、こういう馬鹿で無邪気なでかい男に弱いねん。それでいて料理得意なんだろ?もうウチに来な。

 

 アンバーくんは個人スキルが想像の何倍も優秀である。発売当初は、「仲間同士の支援で隣接している方が恩恵があるのにそれと掛け合わせて使えないスキルはどうなんやろ……」だの「なんで回避下げてくんのや……」だの思ってしまったが、実際に動かしてみると、「だからこそ孤立した状況でも命中が20上がるし、支援相手と隣接した時にも何かしら恩恵を受けられる」、「そもそもこの子に回避はいらない」ということに気付く。ユニットデザイン上、デメリットがほぼデメリットとして機能していないため、残るのは命中も火力も高い安心と信頼の物理アタッカー。

 初見で、この意外な使用感の良さに気付ける人はあまりいないのではないかと思われる。特に弓との相性が抜群に良いため、ついついリンを持たせてしまってあまり他の組み合わせをやれていない。この子らしい盤上での動き方や采配を取りやすく、配置とユニットの個性にこだわって遊びたい私にとってはかなり好みの性能である。

 

 今回はそんな弓が使える兵種であり、馬に乗っているアンバーはかっこいいという理由で槍ボウナイト。ボウナイトの兵種スキルも最初はあまり使い所がなさそうに思えたが、これがなかなか有用だった。素の技成長率は高くないため、ウォーリアーの時などは刻印やサブスキルで命中を安定させることもあるが、今回は危なげなく、狙撃か名乗り上げか支援があればだいたい命中100%を出せるスキのないアンバーに仕上がった。

 

 そう言えば、再移動をとった方が遥かに使い勝手が良くなりそうなもんだが、思いの外この状態でも不便しなかったのは何故だろう。ステータスは、ウォーリアーアンバーのような馬鹿力はなく、苦手な技・速さ・魔防も満遍なく上がったため、アンバーのくせに全体的に丸い(当社比)。フォーマルで使いやすいアンバーに育てるならここかも。

 最近は、他所様の陣営でわんぱく脳筋野郎になったベルセルクアンバーもお見かけするようになった。それはそれで可愛い。

 

 

 

 

8.フォガート

 

 兵種:クピードー

 ドーピング:魔力、技

 よく組んだ紋章士:ミカヤ、ベレト、エイリーク

 

(みんな大好き)

 

 なんかよく分からんがいつの間にか騎馬兵種が集結し始めたからもういっそ騎馬全種使ってやるか!ということで急遽ベンチからひっぱり出された王子。本来のプランでは今回はお休みの予定だったため、1人だけ育成が遅れていたが、地味に飛行が湧いてくる18章で光の弓とベレトを与えたらすぐに追いついた。

 とは言え、すでに臣下が有能な光の弓使いになっていたし、飛行はグリフォン姉さんが風の大斧で一掃していたので、魔弓兵としての活躍は控えめ。杖によるサポートと、高速セイニーで騎馬や重装を続々と滅殺するお仕事に専念していた。

 

 絆のかけらに余裕があったので、一度試しにマルスを装備させ、得意の速さを活かした神速連撃で火力を出せないかやってみたがイマイチだった。ものすごく速いかわりに火力が控えめだったパンドロ剣グリフォンの時はこれがうまくいったのだが、そもそも弓はブレイクを取れないので、神速だけでは不十分だったようだ。やるのであれば、パンドロのように斧相手にいかづちの剣を振り回した方が良かったと今になって気付いた。また機会があればやってみたい。

 

 フォガートの専用兵種クピードーはつくづくエイリークと一緒にデザインされたかのような性能で、エイリークさえいれば月の腕輪と魔力値上昇で補った火力をトップクラスの攻速で繰り出せる素直に強い両刀ユニットになる。ただ、フォガート×エイリークの組み合わせはこれまで散々やってきたので別の紋章士と組ませてみたいと考え、あえて今回はエイリークと距離をとってもらった。

 クピードーは兵種スキルが使いにくいのを除けば、通常扱いが難しい物魔両刀兵種の中ではやりすぎない強さで早期に役割を持たせやすい、いい塩梅の成功例だと思う。

 

 

 

 

9.パンドロ

 

 兵種:セイジ→スナイパー

 ドーピング:ブーツ

 よく組んだ紋章士:カムイ

 

(神竜様の啓示が……!)

 

 刺さる人には刺さる、壁兼デバフ役スナイパンドロ。飛行絶対ぶっころマン。屈指のお気に入りユニットであり、もうかれこれ8周もしているがこいつをパーティから外したことは一度もない。ズッ友というか、ビジネスパートナーみたいな存在。

 小生、ヒーラーキャラを回復そっちのけで戦わせるヤンキー育成がどうにも好きで、この見た目が不良っぽい神官には自分のやらせたい戦い方をあれこれ試させてしまう。パンドロで遊びすぎて、とうとう彼専用のスクショフォルダができたくらいだ。今回はちょっと変わった育成がしてみたかったのでスナイパー。お気持ち魔力上げのセイジはすぐに引き上げたが、ほんともう始めから強いので、ボルガノン無双の未来を捨てるのは一瞬躊躇う。

 

 戦闘回数354戦という中盤加入組にあるまじき多さで、勝利数は136戦(勝率38%)と極端に少ない。カムイ竜脈の霧で回避壁をやるのと、物理火力に期待できない非力を逆手にとったデバフによる他メンバーへの経験値譲渡の運用も見越していたので思惑通りに動かせていたんだと思う。竜呪でかたい敵を柔らかくしてくれる離乳食係である。

 また、カムイ霧の壁役は大集会とミカヤ刻印による回避の上昇と、地形効果を無視してくる敵魔導ユニット対策としてパンドロの高い魔防が役に立つと考えた。パンドロなら敵味方問わず密集しているだけで回避が上がるし、地形効果を無視して放たれる魔法の一つや二つ受けても素知らぬ顔をしていられる凄まじい魔防がある。物理は当たらないし魔法は当たっても平気。物理火力がとても低いため、不意なやっつけ負けの心配もなく、道を塞ぐ壁役としての安定感は非常に高かった。

 

 だが、サポートに特化して攻撃を捨てたのかと言われれば全くそんなことはなく、安心の高命中から放たれる光の弓の火力はそこそこ高く、敵飛行兵はパンドロの生贄である。なのでご覧の通り、竜呪役の割にはしっかり自分の経験値も確保できている。

 素で高い技と兵種スキルの集中で、通常ワンパンできない飛行以外の敵もまぁまぁ必殺で屠っており、面白がって絆炎刻印与えたりしてしまった(飛行特攻性能を重視すると光の弓本体の威力を下げるのは悪手。良い子は真似しない方がいい)。

 

(戦場に呪いをばら撒き、信仰対象である神竜のお母様をワンパンするのが聖職者の務め)

 

 高い攻速を生かす構築ではなかったため、アタッカー運用時のパンドロと比べると控えめな強さだったが、この役割でなら十分だろう。少し困ったのは、味方に先行して前衛に立ったり追いかけてくる敵の足止めをするために引き返したり長距離移動が多いのに、パーティ全体が移動6の騎馬まみれなのでパンドロの足がやや遅く感じたこと。セアダス、ラピスと一緒にブーツ履いて解決。

 

(最後は一度も使ったことがなかった、なんかかっこいい武器でトドメ。ダメージ3は毒と竜呪の恩恵なので、彼自身はまるで非力。そういう壊滅的な弱点も含めて好き)

 

 

 

 

 

10.ボネ

 

 兵種:グレートナイト

 ドーピング:力、技、守備、魔防

 よく組んだ紋章士:アイク

 

(うまくやろう。)

 

 とんでもねぇナイスガイなのに信じられないほど初期値を下げられたカルマの存在。ボネはガワだけなら本当にただのハンサム。イケメンよりハンサムという言葉が似合う。エンゲージ中のヴィジュアルの良さはTierランク上位なのではないか。マジでかっこいいぞ、ボネ。

 

 ボネは一度、ありルナの環境で全支援相手に囲まれて至上の寵愛を受けさせながら最強の物理アタッカーとして育ててみたことがある。結果、支援相手が中堅以上〜強キャラ揃いなので、周りも無難に強くなってしまい、ボネのヒロイックムーブは終盤に差し掛かったあたりで失速した。

 部隊戦力は高水準だったのでなんの文句もないが、やはりなんかこう、煮え切らない。「ここはボネさんに何とかしてもらわなきゃ!」みたいな展開を期待してたのに、彼じゃなくてもみんな何とかなってた。違う。違わないけど、そうじゃない。

 

 今回、初期アーマーであるルイやジェーデをスタメンで採用しておらず、そちらに転職させたユニットもいなかったため、指輪没収後には「そろそろアルフレッドの他にタフな物理タンクがほしいなぁ〜」となどと感じ始めたのだが、そこに颯爽と現れてくれたボネは案外頼り甲斐があった。ウルフナイト相手に死にかけない!すごい!って、「それが仕事」のアーマーに対する正しい褒め言葉なのかはわからないけれど、物理耐久難だった我が軍にとってはグレナイ・ボネの存在は貴重だったのだ。

 そのため、本来の育成プランでは加入後即ウォーリアーに転職して力と速さを上げる予定だったが、思い切ってグレナイを続行することにした。まぁ、何とかなったものの、やはり火力があともう一歩といった結果に。

 

 守備は最低限あったので、終盤以降もアイク装備を見越して育成するとなると、斧をメイン武器にする方針をとるべきだろうかと考え、斧術・剛を取得。ちょっとこれは失敗。今周回一番の反省点かもしれない。おかげでポールアクスによる低耐久騎馬のワンパン処理は何とかこなせたのは良かったのだが、よく考えたら彼は斧天性ではない。Aランクの勇者の斧は持てないし、当然追撃が取れる速さもないのでそれなりのダメージが欲しい時にも低命中のはがねの大斧を振り回すしかなく、今更勇者の剣でアルフレッドと似たような攻め方をするのも難しい状態に陥ってしまった。

 アイクの覇克・天空は剣でもやれる。斧より火力は落ちるが、高命中かつ見た目もかっこいいぎんの大剣こそ、まさに「戦う料理人ボネ」というビジュアルでとても見栄えが良いのに、どうしても斧の方が火力が出るため、あまり出番がなかった。剣術・剛をくれるロイ奪還まで火力面は辛抱すべきだっただろう。また、剣もボネ自身ももともと命中が高いので、もしかしたら命中+の代わりに別のスキルを入れられていたかもしれないと思うと悔やまれる。

 

 7週目ほぼなしルナのルイの最終章前ステータスと比較してみたところ、力と守備は完敗だが、技・幸運・魔防はドーピングなしでもルイに勝っていた。ちなみになぜ速さ成長率に10もの差があるルイとほぼ同値なのかは考えたくもない。やっぱり明らかに初期値下げられすぎだボネ……。

 

 とは言え、「物理タンクは終盤要らない」と思ったことがない私の場合、グレナイ・ボネは要所要所で活躍してくれた。特に指輪集めをしなくてはならない22章では助かった。普段はエンゲージに頼って一気に活路を開いているような局面でも、できることが限られているので自力で耐え忍ぶしかない……そういう状況下でこそ、耐久の高いユニットというのは強さを発揮する。特にボネは必殺回避も高いので、思いがけず死、ということは滅多にないのは彼のいいところである。

 

 部隊全体のバランスの都合に合わせて最適な育成ルートから逸れてもらったり、サブスキルが天性素質に噛み合っていなくても最低限の仕事はしてくれたボネ。MVPも何度かとっている、スペック以上の活躍だと言って良いのではないか。

 

(リン外伝対ボウナイ覇克・天空気持ち良すぎだろ!!ちなみにこの後神成長している)

 

 

 

 

11.ミスティラ

 

 兵種:グリフォンナイト

 ドーピング:魔力

 よく組んだ紋章士:リーフ

 

(どこに行く?)
 

 飛行を待ち伏せでワンパンするために槍を捨てたミスティラ。いや、砂塵が出ればもしかしたら槍でも倒せるかもしれないが、条件さえ満たせば安全に飛行を処理できる風の大斧グリフォンは譲れない。

 モーヴでもやったことがあってとても強かったので、他のユニットでの使用感はどうだろうと思い、魔力・技・守備が絶妙に伸びるミスティラを選出。命中はがっつり補わないといけないが火力面に不安はなかったモーヴに比べ、ミスティラの場合、火力フォローは必要だが命中は安定した。なので、できるなら最終的にエイリーク刻印は外して武器威力が上がる刻印を使いたかったが、火力上げの刻印を譲ってエイリーク刻印をもらうユニットと武器の組み合わせがなく、そのままつけっぱなしに。無駄にタフな最終章のドラゴンとグリフォンは魔力の薬を飲んで撃破できたので申し分なかったとは思う。あと何気に、リーフのひかりの剣でそこそこ戦えた。

 

 ところで、飛行の敵が必ず1射程で襲いかかってくるとは限らない。せっかく斧ならば、アイクを装備し覇克・天空で1射程持ちも2射程持ちもまとめて一掃する回があっても良かったが、上述する刻印の都合上今周回でその機会はなくなった。いくらミスティラにはソルムの騒音があるとは言え、エイリーク刻印のリスキーな必殺回避下げはもうどうにもならない。

 

 ミカヤ外伝やロイ外伝など、活躍は局所的のため、他のユニットよりも内部レベルは一回り低い。風の大斧自体が「特攻は武器威力を2倍にする」という今作の仕様と噛み合っており、光の弓より魔力ステータスを意識しなくても良く、ミスティラのように魔力成長20~25はあれば何とかなる。ユニット本体の個性は霞みやすいが、戦略的でもコスパ面でもかなり有用だ。レベルが低くてもサポートではなく殲滅係としての役割を持たせられるので、育成リソースを削減しつつとりあえず連れて行って活躍させたいユニットがいるならうってつけ(ただし、それなりの魔力成長と一発は耐えるタフネスは必要)。

 私はピッチホークの砂塵がけっこう好きだが、どうにもなかなか、加入してしばらくの低い攻速が足を引っ張って、DLCのない環境ではうまく育成できた試しがない。ちなみにカンストピッチフォークならシグルドとの組み合わせが気に入っている。

 
 
 
 
 
12.メリン
 

 兵種:ウルフナイト

 ドーピング:速さ

 よく組んだ紋章士:ロイ、エイリーク

 
(あなたのために)
 

 ほとんど育ててないのにたまに連れて行くとそこそこ強いいい子。助っ人感覚で使っていてそんなにガチ育成していないため、ミスティラと同じくらいの内部レベルでフィニッシュした。大活躍こそしていないが、放っておいても置いてきぼりをくらわずついてきてくれる下地の完成度はやはり強キャラといったところ。

 

 実はステータスの成長率が主人公とかなり似ており、速さは高くそこそこ耐久はあるが、火力面にはテコ入れ必須。物理火力フォロー指輪2種、ロイとエイリークがメリンと主人公の間でいったりきたり。どっちにどっちを持たせるか悩んだ。

 主人公の方がやや力が高く、メリンの方がやや魔力が高いことを思うと、魔力補正があって魔法武器もあるエイリークをメリンに、踏み込みや封印の剣で剣パラディンの射程不足を補えるロイを主人公にした方が合うだろうと机上では想定していたが、実際に使ってみると「スペック適正よりも立場」だった。月の腕輪取得メンバーの強化や、ジークリンデ・ぎんの大剣での強敵ワンパンの有用性が優先され、強制出撃枠である主人公からエイリークを外すのは忍びなくなった。

 メリンは初期SPが高く、スキル書をちょっと与えればすぐに3000SPの月の腕輪をとれてしまうといった点も、メリン×エイリークを遠のかせた所以である。メリン×ロイはロイが特別活きる組み合わせではなかったが、困ることもなかった。

 

 メリンはかっこいいので、割とどんな兵種衣装を纏っても着こなせるユニットだと私は思っている。やや奇抜でいかついドラゴンナイト衣装もいけそうだなぁと思っていたが、場の雰囲気が突然騎馬ブレムになってしまったので残念ながらお見送り。

 今回、天然ウルフナイトメリンを起用したが、もしも最初から騎馬ブレムをやるつもりでウルフナイト枠を設けるならば、クランが成長率的には最適な気がしている。

 
 
 
 
13.セアダス

 

 兵種:ダンサー

 ドーピング:ブーツ

 よく組んだ紋章士:なし(絆の指輪:アルフォンス)

 

(さ、踊ろう)

 

 ダンサー枠のプロフェッショナルなので、性能だの何だのについて語ることがなさすぎる完璧な男。一応、彼についても念の為毎回ステータス画面を撮っているが、ほとんどコピペ。前回の7週目ルナクラでは2週目レベル22で、これよりちょっと力や幸運が足りないくらいだった。

 

 改めてセアダスは環境に愛された「環境」だと思う。

 無駄のない個人スキル。レベリング手段が限られたルナティックの仕様に易しい、育てる必要がないどころか逆に育ててくれるありがたみ。女神の舞を駆使すれば踊り子も踊り放題という贅沢っぷり。速さだけでなく、HPや守備・魔防・幸運までも最低限のびるため、追撃はとられないし1発は耐える手のかからなさ。サポート特化のユニットなのに絶対死守対象にならないのが何とも使い勝手がよく、指輪要素一切なしの極限縛りをやったプレイヤーなどは彼を壁として使っていたほどだ。踊り子としての最適解がここにある。

 

 求められる仕事を十分にこなし、それでいて実は戦闘させてもめちゃくちゃ強い~はい最強~みたいなでしゃばりもなく奥ゆかしい。今作、ヘンテコな初期兵種・個人スキル・成長率が多い中、この完成度の高いユニットデザインは一体何なんだろう。

 もはやあえて他の兵種で使ってみたいくらいだが、私も含め何周もしているエムブレマーたちの中でさえも「セアダスをあえて踊り子以外で育てて活躍させてみた!」という文化はとんと見ないので、もう踊り子セアダスという日常を変えられなくなっているのだろう。

 
 
 
 
 
14.モーヴ
 

 兵種:ロイヤルナイト

 ドーピング:なし

 よく組んだ紋章士:セリカ、マルス

 

 

 杖専モーヴ。ロイヤルナイトは敵で出てくると微妙な速さと硬さが厄介だが、自陣にいても扱いに困る筆頭だと思う。今回は機動力を活かした杖の妨害とこまめな回復というテーマでモーヴをデザインしてみる。お手軽だし普段なかなか多用しない杖で遊べたのは面白かった。

 終盤はアンナさんが妨害杖を振ってる暇がないので、異形竜へのコラプスや忍び寄る敵の足止めや無力化はすべてモーブにお任せ。ロイヤルナイトはグリフォンナイトを差し置いてまで使う利点が見つけづらい上に、よりにもよって槍固定である。しかし使ってみると、武器種が弓=特効であるグリフォンナイトは狭い屋内の戦闘だと引き気味になることも多いが、ロイヤルナイトがロイヤルナイトだからこそ怯えるのはたまにしか出会わない騎馬特効武器くらいだ。モーヴのような物理も魔法も最低限受けられるユニットならなおのこと動きやすい。攻撃性能を期待せず、すぐに駆けつけてくれるやや耐久の高いサポート係として割り切って使えば、それなりに頼りになる。

 

 信仰Lv.UPスキルは杖の命中を最大で30も上げてくれる上に、回復量も増えるし、最大Lv.獲得までに消費するSPはたった1000SPと破格だ。原点に立ち返ってみるとこのゲーム、杖を駆使できれば労せずあっさりクリアできてしまうマップも多い。ただ、さっさとボスを叩いてクリアしてしまってもそれはそれで経験値がもったいないし、騙し討ちのように勝ってもスッキリしない。だから25章などは違法ワープも使わず自力で進軍してしまいたくなりがちなのだが、冷静に考えれば別にそれで何の問題もない。

 冒頭にも書いたが、何周もやっていると自分なりの完全勝利や無駄のない美しい采配で勝つことへのこだわりが強くなる。故に忘れがちなのが、機械的に批評すれば結局このゲームは杖が強い。あれこれ意地とプライドを賭けた真っ向勝負を繰り広げていても、どんなにそれが楽しくとも、システム上の優劣は揺るがないよな、と改めて思う。

 
 
 
 

◆当初の方針と振り返り

 
 
  • これまであまり使ってこなかったユニットを何名か育成

 アルフレッド、ブシュロン、ユナカ、ミスティラを本編ルナティックで満足のいく状態にまで育てられたのは初かもしれない。カンスト周回やありルナの片手間などで触ってはいたが、今回ほど「最後まで活躍させよう」とプランをしっかり練ったことはなかった。ミスティラは見せ場はあったものの別段個性を活かしていないし、アルフレッドは無難に強くなったがもう少し彼らしい動かし方はできそうだ。ブシュロン、ユナカは尖った性能ゆえに、自然と型にハマらない装備準備や指輪の組み合わせが湧いてきて新鮮だった。満足度はユニットによりまちまちだが、この課題は最後まで投げ出さずにいられた。

 

  • 逆にこれまでよく使ってきたユニットをこれまでやってこなかった珍しい兵種で育成してみる

 パンドロ筆頭に、アンバー、主人公あたりは手に馴染んだ強パターンをやや逸れながら開拓できた。アンナさんは金策メインとなると、グリフォンやセイジ、マージナイト育成が巷では多く、補正値が渋いハイプリーストはなしルナでは敬遠されがちな傾向があるが、そんな兵種でも完遂できたのは達成感が大きかった。アンナハイプリースト派である私自身も、「ありルナであれば実現可能」くらいな消極的な主張に留めていたが、これからは自信もって「ハイプリーストはなしルナでもアンナ最適解(ただしドーピングありき)」と言えそうだ。

 

  • わんぱく脳筋兵種ことベルセルクと本気で向き合う

 ベルセルクというよりブシュロンと向き合っただけかもしれないが、この脳筋兵種のことを少しだけ好きになれた気がする。いや、どちらかと言えば好きな方だが(ミステリアスすぎるロイヤルナイトに比べたら)。DLCがあればベルセルクをより有効活用できそうだな〜という構想が生まれ、ちょっと試してみたい。

 

  • 釣りと本気で向きあう(絆のかけら不足脱却を目指す)

 釣りってすごい。ぶっちゃけ、お金以上に絆のかけら不足のほうにヒィヒィ言わされることの多い私にはかなりありがたいミニゲーム。レアリティの高いお魚をボーナス時に獲得すると1000ももらえるなんて。私は料理吟味奉行なので、速さステを上げてくれる幻の魚が手に入るのも嬉しい。お魚図鑑コンプリートできた!

 

  • 魔法火力中心ではなく、物理アタッカーを活躍させる

 いけたはず。アルフレッドはよく頑張った。パンドロのボルガノンは拝めなかったが悔いはない。

 

  • 金策をちょっと本気で頑張る。そのため、章によっては料理吟味必須

 これは概ね達成。CCのタイミングが悪く、アンナをフルで絆盾できない不都合もあったが、増援に限りがあるマップでの集中金策だけでかなりの金額を稼げた。ただ、私には「お金が少なければ少ない中ですんなりやりくりするが、あればあるだけ使ってしまう」という性質があり、何と言えばいいか、いつの間にかお金がなくなってしまったなぁという少し寂しい気持ち。手元にはあまり残らなかった。あんなにたくさん稼いでも、使えばすぐになくなってしまう(アンナだけに)。

 

  • 井戸もドーピングもDLC特典も使うが、外伝腕輪は一切ノータッチ(ただし三県は除く)

 いつもの。というか、井戸どころか、アルフォンスの指輪や序盤でもらえるぎんシリーズの剣槍斧までしっかり縛ってなしルナしてるプレイヤーってまだいるのだろうか。そもそも「なしルナ」の定義があやふやだが、私の場合はチキから始まる外伝(神竜の章)腕輪をとりに行くのが面倒だからやらないだけで、丘に行くだけでもらえる三級長はホイホイいただいて使ってしまうから……。外伝腕輪も嫌いなわけではないので、引き継ぎ要素があればなぁとは常々思う。

 

  • ニンテンドーオンラインへの再登録が面倒だったので通信はなし

 まぁなくてもあまり困らないが、井戸に毎回ものをぶちこめるわけではなくなるので、通信はやれるならやっとけ精神。

 

  • 最終的に兵種被りなし(育成の過程で若干被る時期があるのはセーフ)

 これはなぜか私が毎回こだわっていること。稀に例外はあるが、同じ兵種のユニット同士で大きく使用感を変えていたり、役割が被ることはあまりない。そもそものプレイスタイル的に、私は個の強さ以上に全体のバランス重視であり、あらゆる局面に応じられる柔軟性を意識して組んでいるため、たとえ強い兵種であっても何人もいらないというスタンスなのだ。そのため、そのユニット個人にとって適切な育成よりも、必要な役割を担ってもらうための準備を優先する傾向にあるかもしれない。今回のボネなどもそうで、あくまで強いユニットとしてではなく必要最適限の物理タンクになってもらう方が都合がいいと判断して舵をきっている。

 

  • 全騎馬兵種を採用の騎馬ブレム(いつの間にかそうなってた)

 本当に何故だろう。専用兵種からアルフレッドのアヴニールとフォガートのクピードー、以下上級兵種のパラディン、ボウナイト、グレートナイト、ウルフナイト、マージナイト、ロイヤルナイトを採用した。今更だが、漏れはないよな……?私は地形を無視して移動できる飛行の方が実は好きだったりはするのが、騎馬も嫌いではない。特に弓が扱えて攻速が上がるクピードーやボウナイト、2種武器を扱えて走る壁になれるちゃんとグレートなグレートナイトなどは好み。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆おまけ:今回の嫁

 

 

 

 

 ハイ出た!おもしれー女。おっぱいにホクロがあるっていいですわねぇえええ。今回指輪を渡したパートナーはこちら、ゴルドマリー。こう見えて身長が170cm以上もあるモデル体型。ぱいおつも背丈も態度もでけぇ欲張りダイナマイトだ!!デフォ衣装のビジュアルとめんどくせぇ性格が好きで、途中まで使っていたけど騎馬の群れに追いやられた。

 

 実はグレナイになると守備はボネより高いし、槍天性は地味に優秀なんだが、速さ技はどうしても低くく火力は出しにくい、回避上げの個人スキルと初期兵種と成長率は何一つ噛み合っていないのでそんなに強くはない子。故郷の田舎でチヤホヤされて、本当はちゃんと強みがあるのに調子こいて迷走しているせいで色々台無しになってしまっている彼女の人間くさい一面を表現したかのようなスペックである。

 ボロクソ言ってしまったが、そういうところがある意味、彼女の良さでもある。ここまで目に見えて欠点を晒して正直に生きられる人間はなかなかいない。しかも彼女は「自分は大したことなかった」現実を理解した後でも、後ろ向きになるどころかむしろ自己愛を加速させて生きている。そこに病的な要素はないし、呆れるほど清々しい。どっから湧いてくんの?そのセルフイメージ。

 

(実は心に傷を負ってて、痛々しくて見てられないタイプのナルシストでは決してないんだよなぁ。健全な自己愛。むしろ見てたい)

 

(おお、そうか。)

 

(マジでかわええ)

 

 黙ってりゃ良妻賢母の美女。料理家事が得意で、こんだけ精神がタフなら、結婚には向いていると思う。でも面倒くさくないゴルドマリーは嫌だぜ。

 この子の支援S絵、かなり刺さる。恋に小慣れた感のある、ちょっと大人っぽい演出が他のキャラの支援S絵にはない個性。

 グレナイにすればけっこうお強いんだろうけど、その可愛いブレヒ衣装でいてほしくていつも育成が中途半端なの、ごめんね。ゴルマリが誰よりもカタイ女だって、おいら知ってるから。

 

 

 

 かれこれ8周もしてきたが、いまだに「指輪渡し忘れたわ!」というのはない。

 これまで誰に指輪渡してきたかな〜と改めて振り返ってみた。

 

1周目…カゲツ

 アホで人懐っこいおもしれー男が好みなので、強すぎる性能込みでホイホイ指輪渡した。FE初恋あるある、コミュ力もスペックも高いイケメンと結婚しがち。衣装のシルエットも和配色も最高。

 

2周目…シトリニカ

 未プレイの頃、旦那のプレイ画面にシトリニカが映った瞬間、「私はこのゲームをやらなくてはならないのかもしれない」と直感した。支援会話はあまり好みの路線ではなかったけれど、可愛いんで満足。この子も衣装センスが高く、煌びやかで高貴なのにギラついた嫌らしさのないところが、「真の金持ち」感ある。

 

3周目…パンドロ

 パンドロは沼。こんなに清廉で美しい男の子にあんな破廉恥な衣装(※セイジ)着せて、私何やってんだろ。いけない気持ちになってしまう。辛い生い立ちなのにそれを一切表に出さない成熟した精神と面倒見の良さ。影のある光の男は絵になる。こういうやつは、幸せにしなくてはならないと思うのと同時に、追い詰めたくなる。

 

4周目…ゼルコバ

 プレイヤーの好みを排し、最も主人公に適したパートナーを選ぶとしたらゼルコバだと私は前々から思っていた。どの支援会話を見ても、リュールが自分から積極的に食いつく相手はほとんどいないのに、ゼルコバに対しては別格。彼の隣は居心地がいいんだろう。自分を崇めず、1人の人間として自然に接してくれたゼルコバの「人生は暇つぶし」という哲学が、これから何千年と続くリュールの永い生の中で孤独や重圧を和らげる一助となってほしい。推しカプ。

 

5周目…ボネ

 先にも書いた、ボネのためのボネによるボネのエンゲージ回で指輪渡した。支援Sの内容ほぼ覚えてないけど、なんかすごく笑った気がする。実はけっこう重い過去のある人だけど、ポジション的にはお笑い担当という、味があるハンサム。

 

6周目…アンバー

 アンバーをください。

 

7周目…アイビー

 おいら、重めのメンヘラ女好き好きドラゴン。アイビーのドラゴンになりたい。ひょんなことからドラゴンからイケメンの姿に変わってしまって、びっくりしっちゃったアイビーとキャッハウフフしたい。そして「その手についてるとんがりコーンダサいよ」って言って彼女を落ち込ませたい。

 

8周目…ゴルドマリー ←New!

(上記怪文書参照)

 

 

 こうやって振り返ると、イルシオン率高いなぁと思うし、私もキモオタだなぁと思う。今作はキャラクター同士のペアエンドがない重大なバグはあるものの、FEならではのキャラ萌え要素もなんだかんだでブヒブヒ嗜んでいる。

 次回作もこのゲームシステムの良さを引き継ぎつつ、愛着の湧くキャラクター同士の掛け合いでより一層楽しませてほしい。

 

 

 

 

 

 

おしまい。