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来年には『ソフィーのアトリエ2』が発売されるとのことです。
アトリエシリーズとしては世界観の異なる
『ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜』 2019年10月29日 発売
『ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~』 2021年1月26日 発売
が記憶に新しいですが、1つ前の『不思議シリーズ』の新作とは驚きましたね。
steamのレビュー数を見る限り、残念ながら世界的大ヒットとは言えないですが、日本人のコアゲーマーには人気の作品です。
個人的にはアトリエシリーズの細々としたシステマチック作業は好きなので世界的にはあまり評価されてない点は残念。
システマチックRPGが世界的にNGというわけではありません。
例えば『Darkest Dungeon』というゲームがあります。
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一見全く違う方向性に見えますが、システマチックRPGとして楽しめる層はある程度重なってるように思えます。
「アトリエシリーズ」と『Darkest Dungeon』を比較対象にしてるレビューはここくらいかもしれませんが(笑)
こちらはsteamでのレビュー数はライザのアトリエの約20倍と世界的にもスマッシュヒットした作品です。
先日『Darkest Dungeon2』も(epic games独占ですが)発売されたのも記憶に新しいですね。
アトリエシリーズが世界的には受け入れられていない原因は分かっていて
「お花畑思考のキャラクター達の織り成す、緩い空気の世界観」
アトリエシリーズに関しては、確かにゲームとしてはいい出来なんですが、その緩さが一般の大人のゲーマーには厳しい気がします。
ぶっちゃけ家庭持ちのいい大人で、家でアトリエシリーズを遊べる人は少数じゃないでしょうか。
海外だとさらにその傾向が強いですから猶更です。
何がいいたいかと言うと
アトリエシリーズのシステムを流用したDarkest Dungeon的世界観のゲーム作ったら売れるんじゃない?
いや、ほんとこれ思います。
海外のスマッシュヒット狙いたいインディーズデベロッパー様どうですかね(笑)
もちろんKOEI様でもOKですが。
話を戻します。
今回は
『ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~ DX』
『フィリスのアトリエ ~不思議な旅の錬金術士~ DX』
『リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~ DX』
の3部作を通してプレイしてみました。
世界観、時系列が繋がっていて
ソフィの弟子 ⇒ フィリス
フィリスの友人の弟子 ⇒ リディ&スール
という関係にあり、それぞれ後継作でもガッツリ出番があります。
つまりストーリーを理解しようとしたら3部作を順に遊んでいく必要があります・・・
評価:7/10
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■ストーリー
錬金術士としてはへっぽこだった少女ソフィー。
錬金術に詳しい喋る不思議な本(プラフタ)と出合うことで、いつしか一人前の錬金術師に。
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ストーリー面は薄味で少し物足りない感じでした。
ゲーム部分の難易度は低めですが、今プレイしても問題ないレベルで纏まっています。
アトリエシリーズを通して言えることですが、主人公達の装備更新の面倒臭さを楽しめるかどうかが重要です。
苦労して高品質&強特性の装備作成 ⇒ 強い装備で楽勝な戦闘
これがアトリエシリーズの醍醐味。
ゲームの流れとしては
①不思議な本のレシピ解放条件確認
②素材を取りに遠征
③戻って調合
④①に戻る
合間にクエストをこなしたり、自身の装備を強化する作りになっています。
本作は時間的制約がなく、基本的には「不思議な本」とよばれるレシピブックを埋めていけばストーリーも進行していく構成。
ストーリーとしては中盤で終わるプラフタ(相棒)関連のクエストが山場で、それが終わるとあとはオマケ感が強い。
一応隠しボスまでクリアしましたが、本編クリア後は難易度をVERY EASYに下げてサクっとやってしまいました。
いい意味でも悪い意味でもアトリエのシステムと雰囲気を集約している作品。
そういう意味では入門作として最適かもしれません。
おそらくこの緩い雰囲気がNGならどのアトリエシリーズも厳しい。
評価:4/10
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■ストーリー
鉱山の街で暮らしていた少女、フィリス。
彼女は旅の錬金術師ソフィーと出合い弟子入り。
一人前の錬金術師になるため、公認試験合格を目指して旅立つことになる。
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ストーリーは前作よりもさらに薄味。
前作には一応プラフタ関連の幹となる重めのストーリーもありましたが、今作は印象に残るものはありませんでした。
今作はオープンワールドの構成になっていて、期日までに試験会場である「ライゼンベルグ」まで旅をしながら各地で依頼を受けたり錬金術の腕を磨いたりすることになります。
【アトリエ×オープンワールド×期日付き】はかなり相性が悪いと言わざるを得ません。
計画的な調合作業が楽しめないんですよね。
とにかく移動中に適当に素材をあつめて、それで何とかするという感じで。
期日に関してはかなり緩く設定されているのは分かるのですが、それならいっそない方が良かった気がします。
また、移動時間も他作品に比べてかなり多くなっていたり、なぜか倉庫が少ない(基本1000強化しても2000~3000程度)のは地味ながら大きな不満。
特性を引き継ぐためには無駄にアイテムを増産しないといけない熟練度システム(?)もソシャゲを匂わせる悪いシステム。
薄いストーリーを長い移動時間と、無駄調合(熟練)、倉庫の不便さで誤魔化しているように思えます。
サブキャラとの絡みも少ないのでフィリス含めたキャラの掘り下げもかなり薄味になってしまっています。
申し訳ないですが、本作は駄作だと思います。
全体的に「オープンワールドに作り直した弊害として製品品質の低下」が否めません。
3部作のストーリー補完の為に本編(試験)クリアまではやりましたが、それ以降はモチベーションが湧かず断念。
時間制限に関しては本編後は撤廃されるのですが、わざと作り出されている不便と面倒さでどうしてもやり込みの手が止まってしまいました。
評価:8.5/10
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■ストーリー
幼い頃に母を亡くしたリディーとスール。
彼女達は夢をなくした錬金術師である父を支えて、なんとか日々をくらしていた。
国で始まった錬金工房のランク制度に希望を見出し、母と約束した「国一番のアトリエ」を目指そうと決意する。
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ソフィー、フィリスにはなかった主人公のバックボーンが前面に押し出されていますね。
プレイヤーを物語に没入させる上で、主人公と周囲の繋がりというのは効果的な手法。
「家族」というテーマがあるので、ソフィー・フィリスに比べるとリディ&スールの感情が追いやすくなっていてストーリーを進めるモチベーションになります。
3作目ということもあり、システム的な完成度も高いです。
「触媒」「活性化アイテム」という要素がシンプルながらいいアクセントになっていました。
ソフィーよりも簡単なのにソフィーよりも奥深い。
戦闘面でも無理なく6人PT(実質3人)というのがスピード感、シンプル&派手という面で上手くバランスが取れていて完成度が高かったです。
筆者としては3作ではじめてきちんとクリア(トゥルーエンド)まで頑張れました。
ノーマルエンド後の作業は面倒ですがさすがに本作はトゥルーエンドまでやった方がいいです。
1作目主人公のソフィー、2作目主人公のフィリスもガッツリ絡んでくるので3作目だけとオススメできないのが残念。
本作はアトリエシリーズ全体としてもかなり名作の部類に入ると思います。
フィリスのアトリエなんてなかった、いいね( `・ω・)
結論
・ソフィーは入門作としておすすめで、プレイした方が良い。
・フィリスのアトリエはスルーしてもよい。
ソフィー(天才) ⇒ プラフタの弟子
フィリス(ちょっと天才) ⇒ ソフィーの弟子
イルメリア(秀才) ⇒ フィリスのライバル
これくらいの知識があれば大丈夫。
きちんとストーリーを追いたいのであれば頑張ろう。
・リディー&スール
ソフィー2をやる気ならプレイしておくべし。
ソフィー&プラフタの重要エピソードも入っています。
ボリューム十分で普通にゲームとして面白い作品。
ストーリーもアトリエシリーズの中では高水準。
とりあえずソフィー2をやってもストーリーについていけないことはなくなりました( `・ω・)
でも、片手間に賢者の石を使いつぶしてたソフィーが2ではまた中和剤から覚える作業になるんだろうか(笑)
まぁ、イースシリーズのアドルも毎回レベル1からだからいいのかな…