東京国立博物館(以下、東博と略記)に於いて、本年(2023年)3月~5月にかけて開催された「特別展 東福寺」。
この展覧会で拝観叶った仏像から、何躯かピックアップして取り上げるシリーズ。
第二弾は、数十年前まで東福寺の国宝三門を守っていたと云う(今は収蔵庫に移動されているらしい)二天王立像だ。

※写真は、展覧会で購入した図録より

像高3mを超す立派な二天王像である。
それぞれ逆の手を上げて腰も逆側に捻り、シンメトリーなポージング。口も阿と吽で表現してある。

ということは、もとからセットで造像されたものと思われるが、個人的に、吽形の方がだいぶ出来がいいように思った。
引き締まった表情とか、腰に当てた方の腕の衣の感じとか。。
いずれにしろ、これだけ大きくて格好いい二天王像に守られていれば、ちょっとやそっとの安心感ではないだろうね! というくらい立派な風格のある像である。
さすがは「伽藍面」と云われた大寺・東福寺の入口(三門)を守っていただけのことはあると思った次第。

 

【拝観の記録】
木造二天王立像/重文/京都・東福寺蔵
鎌倉時代・13世紀/阿形:336.8㎝、吽形:333.5㎝/木造・彩色
拝観日:2023年3月10日
於:東博「特別展 東福寺」