仙台では地元出身の総理大臣・金田の凱旋パレードが行われていた。
宅配ドライバー青柳はその日、大学時代の同級生・森田に呼び出されていた。
「お前はオズワルドにされるぞ、とにかく逃げろ、そして生きろ」
と森田から謎の警告を受ける。
直後に爆発音が響き渡り辺りは騒然とする。パレード中の爆破テロだ。
唖然とする二人の前に警官が現れいきなり拳銃を向けられる。
訳もわからぬまま必死で逃げ出す青柳。
背後では二人の乗っていた乗っていた車が森田を残したまま爆発。
その後、身に覚えのない証拠映像が次々にマスコミに報道される。
青柳は何者かに首相暗殺犯に仕立て上げられてしまっていたのだ。
人気作家・伊坂幸太郎原作の映画。
『陽気なギャングが地球を回す』
『アヒルと鴨のコインロッカー』
『死神の精度』
『フィッシュストーリー』
『重力ピエロ』
『ラッシュライフ』
これらの映画はまだ見ていない。
なぜ見ていないかというと先に原作を読んでいたからである。
前にも書いたがぼくは断然「見てから読む派」なのである。
読んでから見るとどうしても映画が残念に思えてしょうがない。
この『ゴールデンスランバー』はまだ読んでいない。
なぜ読んでいないかというとぼくは断然文庫本派なのである。
なぜ文庫本派かというとハードカバーは値段が高いし
持ち運びに不便だからである。
スターバックスの木漏れ日のテラス席でコーヒー片手に文庫本を読む姿は
こんなぼくでも少しはインテリジェンス溢れるナイスガイに見えるのではないか?
しかしポケットに文庫本をいれたままうっかり本屋に入ってしまい
しまった、万引き野郎と勘違いされてしまったらどうしよう?と
ドキドキして挙動不審になってしまうこともしばしばあったりする。
「オレは無実だ!やってませんんんん!」
とまあ、そんなアホな日常話はどうでもいいが
この『ゴールデンスランバー』予告編で見たときには
巨大な陰謀に巻き込まれた主人公が逃亡しなから
自身の潔白を証明するために真犯人を突き止めるマット・デイモンあたりが主演しそうな
ノンストップアクションサスペンス&ラブストーリーなんだろうと勝手に思っていたが
堺雅人が逃げるだけの映画だった。
我ながらハリウッド映画の見すぎだなとちと反省。
しかしながらこの映画の面白さは犯人探しではなく
ひたすら逃げる主人公に絡んでくるいろんな登場人物の人間模様。
そして数々の伏線とその回収。
これこそ伊坂ワールドだったりする。
大学時代のサークルの仲間たち。
同僚宅配ドライバーのロックな先輩。
連続殺人犯のサル男。謎の女。
整形?アイドル。入院中の車椅子の男。
花火のおっさん。そして両親・・・等々。
それぞれキャラが立ってるし演じる俳優陣もくせ者揃い。
ぼくのお気に入りは無言のまま無邪気な笑顔でショットガンをぶっぱなす
“ターミネーター”永島敏行。これは笑う。
深夜ドラマでスピンオフでも作っていただきたい。
あと板チョコと懐かしのシーマンのぼやきで
恋人ときっぱり別れる竹内結子も男前だ。
いろんな登場人物に巻き込まれ、また巻き込んで逃げ延びる主人公。
ラストシーンも「ああ~こうなってたのね」てな感じで面白い。
そしてちょっと切ない。こういうエンディング好きなんだなぁ。
ちょっと分からないモヤモヤしたところもあるけれど
全体的に楽しめる作品になっている。
原作小説はもっと面白いに違いない。
文庫本になったら読んでみよう。
もちろん、スタバで・・・
ゴールデンスランバー
2009年 日本 139分
監督 中村義洋
原作 伊坂幸太郎
出演 堺雅人
竹内結子
吉岡秀樹
劇団ひとり
濱田岳
香川照之
