枕が変わったせいなのかここしばらく変わった夢を見る。
私は雪の中を逃げ回っていた。
後ろから怪しい男たちが見え隠れしながらずっと私を付けて来ていて、いつしか町はずれの一軒家についてしまい、寒さと恐怖で見知らぬ人の家のドアをたたき中に入れてもらう。
小さな家なのに中には人がたくさんいた。
彼らは初め私を仲間だと思って家に入れたのだが、関係ないとすぐにわかって「これは、ウサギ狩りだな。」と言った。
ウサギを追いかけて目的の場所に追い込み、ウサギを捕まえさせてくれとと言う口実で敷地内に入り住人を捕らえる。
初めから目的はこの家なのだが、何もないと勝手に入り込めないので、「怪しい人物を追ってきたらこの家に入った。家宅捜索をさせてくれ。」と言って上がり込んでしまう。そういう常套手段だというのである。
彼らはレジスタンスであり、この小さな家はアジトの一つだったのだ。
この人たちがレジスタンスという事は、私を追いかけていたのは特高なのか。いったいいつの時代なのだ。
「目を付けられていたんだから仕方がない。さあ早く逃げなさい。」
この家の住人であるお爺さんとお婆さんは、台所の床板を持ち上げて我々を呼んだ。保存食料の木箱を持ち上げると地下にトンネルがある。
「ここはもう使えないよ。通り抜けたらすぐに埋めておくれ。」
お爺さんが保存食の木箱を元に戻し、床板を閉めるとトンネル内は真っ暗になったはずなのだが、なぜかちゃんと周囲が見える。
トンネルが立って歩けるくらいしっかりしたものだったり、トンネル内に脱出用の犬ぞりが用意してあったり、他にもいろいろ変な所はあるのだが、多分夢なのですべてご都合主義なのだ。
犬ぞりで素早くトンネルを通り抜けて最後の一人がロープを引っ張ると、どのような仕掛なのか大量の砂がトンネル内に流れ込んで来て、あっという間に空間を埋めてしまった。この大量の砂はいったいどこから湧いて出たのだ。
トンネルを通り抜けて出たところは給食センターだった。
「早く着替えて。あんたは洗い物の担当だ。」
全員が白衣に着替えて働き始めるが実に手慣れている。彼らは元々全員が給食センターの職員なのだ。
「奴らが来たぞ。今度は犬を連れてきている。次は熊狩りかな。」
犬が何かを嗅ぎ当てて方向を変え、彼らは山の方に向かった。
「あんたの毛糸の帽子を失敬して、うちの犬に熊穴の近くに置いてこさせたんだ。冬眠明けの熊は機嫌が悪かろうなあ。」
熊狩りって、、、。もう人捜しどころじゃないだろな。