今朝はかなり早い時刻から、外でピーピーと言う音が連続して聞こえ、何の音か特定できないうちに止まった。
そのため、2度寝になってしまい、奇妙な夢を見ていたのだ。
両親と私はホットケーキ専門店を開いていた。
ホットケーキ専門店などと言うものが果たして成り立つのか、と夢の中で疑問に思いながらも、店を取り仕切っているのは私であり、両親は奥の部屋のこたつであったまってお茶を飲んでいる。
寒い季節だと言うのに、ホットケーキ専門店はフランスのカフェのように、外にしゃれた小さなテーブルと華奢な椅子を出し、厚くふんわりと焼き上げたホットケーキにカットバターを乗せ、はちみつかメープルシロップを添えてコーヒーと一緒に運ばれて、焼くのが間に合わないほど売れている。
私はホットケーキを焼くのにホットプレートを使わずにフライパンなのだが、夢の中ではホットプレートを並べて焼いているのだ。
飛ぶようにモノが売れるなどと言う景気の良い夢を見たのは、初めてなのではあるまいか。大抵私の夢は貧乏たらしいのである。
景気の良い夢もどうやらここまでであったらしく、私が店を閉めて奥の部屋に戻ると黒人の少年がホットプレートで自分でホットケーキを焼き、目玉焼きとウィンナソーセージを焼いて、更に焼きそばを作っていた。
炭水化物に特化した野菜の少ない食事だ。
「兄さんが戻ってくるから御馳走してあげないと」
と、少年が言い、炬燵にあたってお茶を飲んでいた私の両親が
「お兄さんは外国まで出稼ぎに行っているんだよね。」
と、説明する。
なんで、この黒人の少年のお兄さんが、出稼ぎから「私の家に帰ってくる」のだが、、、。
私はふと、出稼ぎ法により、外国から出稼ぎで戻って来た人からは一切税金を取らないと言う、日本の少子化対策、すなわち労働者人口の減少を外国からの労働意欲あふれる移民によって賄おうとする政策が実施されていたのだと言う事を「思い出す」
この少年をうちの両親が受け入れて一緒に住んでいるのであり、この少年の兄が戻ってくれば身元引受人はうちの家族になっているのだと「思い出した」のである。
国策なのであるから仕方がない。
国策で、満洲やブラジルへ移民していったのを逆にたどっているようなものだ。
私は二人のおばちゃんと時刻が分からない時間の街を歩いていた。
「やっぱり移民してきたばっかは不安なのよね。」
と、一人のおばちゃんが私に同意を求める。
「税金も生活費もはじめは全くかからないけど個人情報も筒抜けじゃない。」
移民してきた最初の3年間は審査期間で、生活費も税金もかからないが何をするにもどこに移動するにしても申告しなければならず、電話の内容は記録を取られ、位置確認システムを付けていなければならないのだ。
スパイ容疑を審査するためである。
「だからさ、目印を付けた敷石の下に大切なものは埋めてあるの。」
私たちは、敷石の下に埋めた「大切なもの」を掘り出しに向かっていたのだ。
道はアスファルトではなく、すべて敷石で覆われており、異様に信号機が多い。なんだか信号機に見張られているような気がする。
そして、地面のいたるところにサーチライトが取りつけられている。
ライトアップするような建物もないと言うのに。
「あなたはどこに埋めたの。」
私は聞かれて、
「うちは昔から住んでるから。」
と答え、二人のおばちゃんたちはぎょっとしたようにわたしを見つめた。
「あんた、移民じゃなかったの。」
急に違和感を覚えたように二人が立ち止まり、私たちは敷石を大勢の人たちが掘り起こしている場面に遭遇した。
ここで夢は唐突に終わり、やはりあの異様にたくさんあった信号機は怪しかったと、私はあらためて思ったのであった。