今日あたり、恵比寿の加山又造展に行っている方とか多いでしょうね。大ちゃんがインスタで紹介してから、早速行ったレポをTwitterとかブログで報告されてる方ちらほらいましたから。
https://rematazo.tokyo/
これも連休で終了するので、それまでにはわしも行こうかなと思います。入場料2000円と高いので躊躇してたんですけど、なんでもサッポロライオンで利用できるドリンク券くれるらしく、だったらいいかも。
ちなみに、同じ恵比寿の写真美術館のB1で、「原点を、永遠に」という写真展やってるんですけど、ここだけ見るのは無料です。全く期待しないで行ったら、結構良くて、写真の古典から新しい作家の作品までずらーっと見れるというだけでなく、けっこう好きな写真とかあって、写真に興味ある方はおすすめです。わしが一番惹かれたのは、アンドレ・ケルテスの「アコーディオン弾き」です。この写真の前からしばらく離れることができませんでした。そのうち写真集買おうと思ってます。
こちらは5月15日までなので、是非。(近くにサッポロビールあるよ)
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3000.html
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とかいいながら、今日取り上げるのは別の写真展で、こちらは5月4日(金)で終わるので、もし行ける方は行ってほしいなと思って紹介します。
■「D’un jour a l’autre 巡りゆく日々 サラ ムーン写真展」
会期/2018年4月4日(水)~5月4日(金)
会場/シャネル・ネクサス・ホール
住所/東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
開館時間/12:00~19:30 休館日/なし 入場料/無料
URL/chanelnexushall.jp/program/2018/dun-jour-a-lautre/
フランスを代表する女性写真家であり、映像作家としても高く評価されるサラ・ムーンの個展「D’un jour a l’autre 巡りゆく日々」。
30年以上にわたり世界の第一線で活躍し、独自の幻想的かつ深淵なイメージを創出してきたサラ・ムーン。本展ではそのサラ・ムーン自身が構成を手掛け、日本初公開作を中心に、新作も含めた約100点を展示予定。
タイトルが示す通り “時の流れ”が重要なテーマとなっており、これはムーンが作家人生を通じて追究してきた主要な関心ごとのひとつでもある。優雅なたたずまいのモデルやファッション、鳥や象などの動物たち、自然の風景等々を写した独自の作品世界は、時の儚さを示唆し、追憶やノスタルジーを観る者の心に喚起させる。
https://imaonline.jp/news/exhibition/20180303-3/#img1
サラ・ムーンの名前は知っていて、写真も何度か見たことはあったけれど、おそらく個展ではなくテーマ展とかコレクション展とか写真集なんかで見た程度で、あまり印象も強くなく、元モデルだった彼女の経歴もあって、ファッション関係者が好むような、おしゃれ系の写真家というイメージ。
なので今回、特に期待もせずに足を運んだのだが、思いもよらずやられてしまった。入口からはいって最初に目にするのが、こちらの水着の女性の写真シリーズ。百年前の写真と言われても全く疑うことのないほど、とてもノスタルジー溢れる作品。
サラ独特のソフト・フォーカスや多重露光のテクニック、ネガの洗浄などを駆使した写真は絵画のようなタッチが特徴で、濡れているかのような艶めきがある。20点ほどの女性たちの写真はとくにだ。
https://gqjapan.jp/culture/bma/20180416/chanel-sarah-moon/page/3
とあるように、この写真だけでなく、一連の写真が何かしらテクニックを用いて古ぼけた感じになっていて、うっかり術中にハマってしまったというか、胸の奥をギュッと掴まれてしまったのだ。展示されている写真は女性だけでなく、象とか観覧車とか相撲取りとか、あるいは港の風景や工場など、わしが好むような被写体が多くあったこともあって、また日本での風景も見受けられて、会場を回るうち、非常に懐かしく切ない気持ちになっていった。
そして、奥に進んで、一つだけ映像のコーナーがあった。
これがなんと川崎の工場地帯の横を走る道路から、コンビナートを延々と撮影した映像だった。ヘッドフォンが二台ついていて、聞こえてきた音楽と流れる映像に、正直打ちのめされた。
事前情報とか何もなく目にしたので、そこが最初川崎とはわからず、どこの工場地帯だろうと思いつつ、わりと最初の部分で「安全第一」というのが工場の外壁に書いてあるのを目にして、あ、日本やん、どこやろ!となりました。わしは九州から北海道まで大きな工場地帯は撮影で訪れているので、道路が横を走っている密集した工場地帯というので、なんとなく川崎あたりかな、いや、水島も脇を高架の道路があったよな、とか思いながら見ていたのですが、流れてくる音楽と相まって、ただの記録映像とかではなしに、まるで一片の映画のような作品で、ほんの数分で終わってしまうのですが、わしはずっと画面の前に立ち尽くして繰り返し繰り返し見ていました。
──今回の展示では映像作品も1点出展されているのは嬉しい驚きでしたが、どちらで撮影されたものなのですか?
「川崎の工場地帯です。工場はここ数年、とても興味を惹かれる被写体の一つです。新作の撮影のために日本を訪れたとき、シャネルのチームからいくつかの場所を教えていただいたのですが、川崎の光景を目にして、こここそ撮影しなければいけない場所だと直感しました」
──とても幻想的な映像で、なおかつクラシカルな雰囲気の音楽が付けられていたので、映像の前でヘッドホンを耳にかけた途端、別世界の風景を見ている気分になりました。
「そう、『Swansong』という曲を付けているのです。音は映像にとって、とても重要な要素。音楽こそが、その世界観を決定付けると言ってもいいくらい。それが写真とは大きく異なる部分でもありますね」
Numero Tokyoより https://numero.jp/interview85/p2
この映像のタイトルは最初に『Swansong』と付けられており、上記記事のインタビューではその曲名が「Swansong」とサラが話していたようになっているが、これは翻訳の手違いではなかろうか。例えば、「映像に『Swansong』というタイトルを付けて、曲を被せた」とか。
なぜなら、この映像の最後に、使用された音楽のタイトルがクレジットされているのです。
Montage: Jose Chidlovsky
Musique: 「Van den Budenmayer Concerto en mi mineur」 from the album "The double life of Veronique" composed and produced by Zbigniew Preisner
つまり、ポーランドの巨匠、クシシュトフ・キェシロフスキ監督の作品「ふたりのベロニカ」のサウンド・トラックに収められている、作曲家ズビグニエフ・プレイスネル(Zbigniew Preisner )の曲「Van den Budenmayer Concerto en mi mineur」なのだ。
その曲がこちら。
★Van den Budenmayer Concerto en mi mineur (SBI 152) Version de (1798)
この歌を歌うのは、ポーランド人歌手Elzbieta Towarnicka。
重厚で物悲しい、あるいは恐ろしいという印象すらある、特徴のある曲。これは「ふたりのベロニカ」のためにズビグニエフ・プレイスネルが書き下ろしたもの。
ところで、大ちゃんファンはズビグニエフ・プレイスネルと聞いて思い出しませんか?
この曲を聴けばわかりますよ。こちらのリンクで、表示されたプレイボタンを押すとサビが流れてくるのですぐわかります。
https://www.shazam.com/ja/track/46863682/lacrimosa-day-of-tears
そう、「ラクリモーサLacrimosa」です。この曲は、56歳で亡くなったキェシロフスキ監督のために、それまでずっと一緒に仕事をしていたプレイスネルが書いたレクイエム。(拙記事「現代音楽を踊る-Lacrimosa」)
そして実はわしは映画「ふたりのベロニカ」も見たことがあったので、ヘッドフォンから同じプレイスネルの曲が流れて、最初は何の曲かはわからなかったものの、あれ、なんか聞いたことがあるぞと思ったのです。
映画では、「Van Den Budenmayer Concerto」は非常にクライマックスとなる、ある重要な部分で使われています。この「ふたりのベロニカ」では、美しいイレーヌ・ジャコブが一人二役を演じていて、どちらもベロニカ役ですが、フランスとポーランドに別々に住んでいます。その人生が交錯する中、ポーランドの合唱団で歌を歌うことになったベロニカは、あるコンサートでこの曲を歌い上げ、そしてその舞台の上で。。。。
実際にその曲が映画で使われた部分の映像がアップされていますのでご覧下さい。
★Double Life of Veronique: The Concert (Widescreen)
そして今回、この曲が流れるのが、川崎の工場地帯が延々と流れるだけのサラ・ムーン映像作品『Swansong』。ちなみに、英語でSwansongとは、(詩人・作曲家などの)最後の作、辞世、絶筆のこと。確かに、この映像とこの曲の組み合わせだと、ある種の終末感が漂っている。だからといって、サラ・ムーンの最後の作品というわけでもない。室蘭なら白鳥大橋があるが、川崎には白鳥という地名はないと思う。千鳥町なら有名だが。なんでこのタイトルなのか、知りたいところではある。
と、ここからは追記なのですが、ブログにアップした直後にふと思ったのは、映画『ふたりのベロニカ』で、この歌を歌っている最中に、舞台上でベロニカが心臓発作で絶命するのですが(あ、ネタバレごめん)、そういう意味でのSwansongかも。
この作品映像の画面取りをしてきた中からいくつか紹介します。もちろんブレブレです。
是非、PCの方は、こちらのリンクを右クリックの「新しいタブで開く」で開き、裏画面で流れる曲を聞きながら見ていただきたい。
★Van den Budenmayer Concerto en mi mineur (SBI 152) Version de (1798)
いかがでしょうか、ブレブレながら何となく雰囲気は伝わりますでしょうか。
これは是非実際の映像で見ていただきたい。残念ながら、今回の展覧会では、写真集も映像も販売予定はなく、会期が終わったら見ることができなくなる。
わしも終わるまでにあと一回は、足を運ぼうと思っています。
音楽については『ふたりのベロニカ』サントラについてのブログがわかりやすい。
http://7pommes.blogspot.jp/2013/07/3.html
「The Double Life of Veronica」CD アマゾンはこちら
わしはもうポチりました。
川崎の工場地帯はこの辺の映像かと思われる。首都高の湾岸線、もしくは横羽線からの撮影だろうか。わしは撮影は基本歩きで、高速からの風景を見たことがないのでわからない。
ちなみに、石油の精製工場が多く見えたので、湾岸線か。
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●サラ・ムーンが語る、写真と時間のこと
http://harpersbazaar.jp/lifestyle/culture/interview-with-sarah-moon-180427-hb
●サラ ムーン写真展「D’un jour a l’autre 巡りゆく日々」レポート
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/eventreport/1115720.html
サラ・ムーン
Sarah MOON
1941年フランス生まれ。モデル業のかたわら写真を撮り始め、70年から写真家として活動を開始。ファッション誌のエディトリアルやブランド広告のほか、コマーシャル制作、映像なども手掛る。
79年、カンヌ広告フィルムフェスティバル、キャシャレルのフィルムに全ての広告フィルムのグランプリ・金のライオン賞受賞 。
86年、 「小さな赤頭巾」を出版、ボローニュこどもの本大賞受賞。
95年、パリ写真大賞受賞、パリ、国立写真センターにて回顧展開催。
日本では02年、04年に何必館・京都現代美術館にて展覧会が開催された。
2008年刊行の「Sarah Moon 12345」にてナダール賞を受賞。
夢の中の物語のような幻想的な作品に魅了された熱狂的なファンを世界中に多く持つ。
http://www.akionagasawa.com/jp/artist/sarah-moon/ginza/
















