NEW CS ファミリー劇場  工場へ行こう PART Ⅱ「新日鐵住金・名古屋製鐵所」

<放送日>
6月5日(金) 06:30 - 07:30
6月5日(金) 21:00 - 22:00
6月7日(日) 22:55 - 23:55
6月12日(金) 07:30 - 08:30

 

手裏剣

 

2019年4月1日、「新日鉄住金」は1日、社名を「日本製鉄」に変更しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190401/k10011868311000.html

 

 

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体操男子団体金メダルに続き、内村選手、個人総合優勝おめでとうございます。やはり最初から起きて見ることができなくて、平行棒からでしたが、あの最後の鉄棒をライブで見れたのは良かったです。専門的なことはわからないけど、見てて心に残るダイナミックな演技でした。内村航平というすごい選手が同時代に現役で活躍してくれて、こちらこそ幸せ者です。ありがとう。

 

 

手裏剣  手裏剣  手裏剣


さてさて、久々の工場シリーズです。
今回は、工場見学で今年夏に行った新日鐵住金鹿島製鉄所と、昨年夏に行った新日鐵住金名古屋製鉄所のまとめレポをして、夏休み工場見学のススメをしたいと思います。

わしは工場撮影(夜景じゃなくて昼景)が趣味ですが、その対象は主に石油の精製工場、化学工場、化学繊維工場、火力発電所、造船工場、製鋼工場などのヘビーインダストリーです。理由は、その入り組んだパイプなどの複雑な構造とか、造船工場の場合は船の巨大さとか、とにかく造形としての美しさがあって、被写体として魅力的だから。それで多少錆びてたりした日にはもう、アドレナリンが急上昇です。
本当に一番撮影したいのは製鉄工場ですが、よほど高台から遠景で撮影する以外は撮影は不可能です。
なぜなら、大手の製鉄工場は例外なく高い壁で覆われているからです。製鉄工場のハイライトは高炉ですが、この全景を撮影するなど特別な許可を得た撮影者でない限り不可能です。
工場見学で内部に入れたとしても、撮影は一部を除いて禁止されております。
なので今回は工場シリーズですけど、私自身が撮影した写真はありませんので、残念ながら掲載できるものがありません。
(高炉のないローカルな製鋼工場のようなところは高い壁がなかったりするので部分的に撮影できたりはしますが。大阪の大正区にある中山製鋼所なんかがそうです。)

 

そういう意味で、わしにとって製鉄工場は憧れの工場です。また、製造業としても原料の鉄鉱石・石炭から最終的に鉄製品まで作り上げるという、古来から存在する伝統産業という点でも一種独特の魅力を感じます。もちろん、重工業には環境破壊とか公害といった負の側面があるというのも認識しておりますが。
昨今、工場萌えが流行ったりとか、TV番組なんかでも取り上げられたりとかで、工場撮影にはまっている方は多くいらっしゃると思います。写真集も沢山出ていて、いずれも美しくすばらしいのですが、やはり製鉄工場の溶鉱炉(高炉)の写真といえば、ベッヒャー夫妻のタイポロジー(類型学)としての写真集、「溶鉱炉」が原点になると思います。
http://bookscloisonne.com/shop/?p=13729

こういう写真集て、ほんとうに貴重なんですよ。高炉というのは通常は20年程度が寿命といわれ、壊されるらしく、新しい高炉はまた違ったデザインだったりするので、その姿を記録にとどめておくということは本当に大切。


去年、新日鐵住金名古屋製鉄所の工場見学に参加して、構内を移動するバスの中からですけど、高炉を目の前で仰ぎ見たときには感動のあまり涙が出ました。私がこれまでに生で見た建築物でこれほど威風堂々として美しいものは見たことがありませんでした。それが単なる建築物ではなくて、モノを創りだす魔法の装置だからこそ余計に神々しいのかもしれません。
ただし、同じ新日鐵住金でも、鹿島製鉄所の高炉の形状は名古屋製鉄所とは雰囲気が違っていてそれほど惹かれませんでした。なので、高炉を見ることに限れば、名古屋製鉄所のほうがおススメです。
新日鐵住金は、もともと別々の会社だったのが合併を繰り返して大きくなった会社で、名古屋製鉄所と鹿島製鉄所は元は別の会社でしたので、工場内の建築とか社員の方の雰囲気も何となく違う気がします。

こちら、日本製鋼連盟のHPから高炉の写真をお借りします。

 

 

 

ところで日本の製鉄産業についてご存知ですか?
と、ここで製鉄の一から説明できる知識はないので、興味ある方はこちらご参照ください。⇒Wiki製鉄所
では、日本は鉄の生産で世界でどのくらいの位置にあるのでしょうか。今年鹿島製鉄所に工場見学に行くにあたって、同僚のオタクがけっこう詳しいんで聞いてみたときの彼の返答をそのまま貼り付けます。

 

国内は新日鐵住金がトップですよ。2位がJFEですね。3位が神戸鋼。これら3社は高炉です。世界でトップはまだアルセロール・ミッタルだとおもいます。そのほかは中国の河北、宝山とか、韓国のポスコなどが上位にきますね。これらも高炉。
米国はニューコアなどがありますがこれは電炉です。規模は上記の企業と比べると圧倒的に小さいです。日本で電炉というと東京製鐵、合同製鐵、大阪製鐵などが該当します。
製鉄所単体でみると新日鐵鹿島とかポスコの浦項などが大きいんだと思います
Wikiが正しいかわかりませんがこんなかんじです⇒
Wiki粗鋼生産ランキング

 

なんかこれ見ると、トップのアルセロール・ミッタルを別にすれば、造船業とも重なるようなランキングです。船も鉄もそうですけど、日本の製造業の特徴って、品質は非常に高いんだけど、生産ランキングでは中国とかにしてやられてるんですよね。中国は経済の急成長による国内の鉄の需要が高いこともあるので、必ずしも生産量ではくくれないかもしれません。ただ、鉄鋼業のニュースを見ると、「鉄冷え」といって中国の過剰な生産と叩き売りによって鉄鋼価格が値崩れするとか、主原料の鉄鉱石が高騰するとか、そこには中国マネーも絡んでいるとか、全くもって迷惑な状況にあるようです。
ちなみに、新日鐵住金は2012年に新日本製鐵(新日鉄)と住友金属が合併したことで、生産量・売上高ともに世界2位となったようです。それまでは新日鉄の4位とか5位が日本の最高でした。
今回行った新日鐵住金でも強調されていましたが、日本の鉄というのは本当に品質が高いそうです。同社の製鉄の技術に関する特許保有件数はぶっちぎりの世界トップのようです。
詳しくは同社HPご覧ください⇒http://www.nssmc.com/index.html


ところで鉄ってどうやってできるんでしょうか?
製鉄工場の基本的な作業工程が図になっているものを同社HPからお借りします。
http://www.nssmc.com/company/tour/vr_tour.html

 

 

このうち、工場見学で見れるのは、圧延工程です。ものすごく大きな工場の中で、スラブという鉄の原型から、いったん加熱炉を通り、圧延設備を通りながらニーズにあった鋼材が出来上がっていくまでの工程です。なので、工場の中は非常に熱いです。ただし、見学時は安全のため長袖長ズボンヘルメットの着用を求められます。また、写真撮影禁止です。

圧延工場の中の設備はメーカー名が確認できるものもあって、IHIとか三菱日立製鉄機械とか住友重機械とか、日本の産業を日本のメーカーが支えているその信頼感を感じました。
なお、高炉はバスが前を通るときに、中からちらと見上げるだけです。その際も、写真撮影は禁止されています。

 

◎熱間圧延工場 見学のようす(同社鹿島製鉄所HPより)

 

 


工場見学は、お子さんの夏休みの社会見学にピッタリかと思います。
いろんな工場見学ありますが、もし製鉄工場に興味を持たれたら、夏だけ個人見学受け付けていたりしますのでいい機会かと思います。(普段は団体見学のみ受付のところが多いです)
ここでは、私が実際に行った新日鐵住金鹿島製鉄所と名古屋製鉄所の工場見学をご紹介します。もちろん、ほかの工場やほかの会社でもやっていると思いますので、これらが遠い場合はお近くの製鉄工場を調べてみてください。ただ、同じ新日鐵住金でも工場によって受付期間などはまちまちですのでご注意ください。

 

新日鐵住金 工場見学
http://www.nssmc.com/company/tour/index.html

 

■鹿島製鉄所
http://www.nssmc.com/works/kashima/about/visit.html
個人見学につきましては、土・日・祝日を除く7月19日(火)から8月31日(水)までの期間で開催いたします。なお、8月20日(土)に限り、休日見学を実施いたします。

1.電話予約(仮申込)見学希望日の2週間前まで
2.申込書送付 見学希望日の1週間前まで必着
(模型等のあるホール内のみ撮影可)

★鹿島製鉄所空からの映像
https://youtu.be/FgRfGopsynM

 

■名古屋製鉄所
http://www.nssmc.com/works/nagoya/about/visit.html
個人見学日程: 2016年8月29日(月)14~16時のみ
見学日程の7日前まで申し込み。
(1)お電話でご予約ください。
(2)申込書の送付
(ホール内と、工場を遠くに眺める一角のみ撮影可。なので、高炉の上の部分だけは撮影できます。)

 

ちなみに、以前、キムタクが主演したドラマ「華麗なる一族」で工場の遠景が使われたロケ地は同社の君津製鉄所です。
http://loca.ash.jp/show/2007/d200701_karei.htm
ただし、君津製鉄所は一か月前で受付を締め切るため、夏休み期間はもう間に合いません。わしもまだ行ってないので、冬場とか寒い時に行こうと思っております。

 

■君津製鉄所
http://www.nssmc.com/works/kimitsu/about/visit03.html
個人見学希望日の3カ月前より予約受付開始(1カ月前で締め切り)
1.受け入れ曜日
月曜日・火曜日の営業日に限ります。(※祝日を除く)
2.受け入れ時間
午前の部 9:30~11:30 午後の部 13:15~15:15

 


同社の工場見学行かれる方は、事前にこちら見ていくとわかりやすいかもです。

 

man@bow まなぼう
先駆者たちの大地 新日本製鐵株式会社
http://manabow.com/pioneer/nsc/1.html

 

ちなみに、以前放映されたTV番組でマツコが訪れたのはJFEスティル東日本製鉄所だと思いますが、こちらでは個人見学は受け付けていません。

 

★マツコ徘徊~ドレスを脱いで製鉄所見学へ~

(1:14あたりから工場見学のシーンです)

 

JFEスティル東日本製鉄所(千葉地区)
http://www.jfe-steel.co.jp/works/east/chiba/index.html

 

 

手裏剣  手裏剣  手裏剣


最後にこちらのサイトからいくつか写真をお借りします。

(社)日本鉄鋼連盟 製鉄所フォトギャラリー
http://www.jisf.or.jp/photo/index.html