先生のHPは「学術的で難しい」「読んでいて疲れる」「軍刀の画像だけ見ている」そんな意見が若い閲覧者から多々聞かれる。
旧日本帝国陸海軍軍刀
確かにそうである。先生のHPは学術的な方々に好まれる文章だからである。
学術的な記述をせず軍刀の画像ばかり並べていたら、これほど多くの研究者から賛同を得られなかったであろう。
旧日本帝国陸海軍軍刀
確かにそうである。先生のHPは学術的な方々に好まれる文章だからである。
学術的な記述をせず軍刀の画像ばかり並べていたら、これほど多くの研究者から賛同を得られなかったであろう。
◆難しいと言う愛好家に先生の文章を簡単に図入りで書いてみました。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190918/18/busyuu/0f/0c/j/o0324036414592080904.jpg?caw=800)
古刀の断面(練り合わせ)
古刀は炭素量の違う鉄が混じり合ってる(いろいろな鉄、硬い・軟らかい等)
当時は製鉄技術があまり発達してなく、その結果(偶然)所謂、折れず曲がらず良く斬れる刀になった
当時は製鉄技術があまり発達してなく、その結果(偶然)所謂、折れず曲がらず良く斬れる刀になった
※美術刀剣界は玉鋼、折り返し鍛錬、心金、皮金こそ日本古来の作刀法というが古刀はどうなるのだろう?古刀の作刀法は詳しく判明していない
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190918/18/busyuu/0d/04/j/o0344036414592080906.jpg?caw=800)
古刀の断面②(練り合わせ一部張り合せ)
末期の古刀などは刃の部分に硬い鉄をもちいてることがある
※日本各地に流派があり、それぞれ作刀法は秘伝の為一概にいえない。現代的感覚で当時を一つの国と考えないほうがいいらしい軍刀(近代刀)は一枚鍛えが多く古刀に準ずると考えていいらしい
半鍛錬の張り合せもあるが一枚鍛えより性能は劣ると思われる
但し半鍛錬の心金、皮金が満鉄刀のような合金鋼の場合はその限りでない
半鍛錬の張り合せもあるが一枚鍛えより性能は劣ると思われる
但し半鍛錬の心金、皮金が満鉄刀のような合金鋼の場合はその限りでない
※半鍛錬を「半分のみ鍛錬」している表現だと勘違いしている軍刀愛好家が多い。半鍛錬は手で叩く代わりに機械ハンマーで叩く意味。
※手でハンマーを叩くのが本鍛錬で良質刀の表現と勘違いしている軍刀愛好家が多い。 本鍛錬とは「本当の鍛錬」という意味ではない。
◆一枚鍛えの古刀が日本古来の作刀法で(古墳時代など古代刀は除く)幕末の水心子正秀の作刀法神話が明治維新後も強く残っており心金、皮金の張り合せ(先生は皮・心鉄構造と表現していますが、わかりやすく表現するため以下モナカと呼びます)神話が昭和の満鉄刀に繋がったようです。一枚鍛えの刀が優れていますが、百歩譲りモナカの形状で作刀するなら満鉄刀のような合金鋼を用いて心金が真ん中にくる作刀法が理想的な作り方と考えられます。
◆一枚鍛え=素延べと同じと考えていいようです。
※素延べ、素延べと粗悪刀の表現方法と勘違いしている愛刀家が多い
※単に鉄を切り出した丈の粗悪な刀もあるが、工廠や民間技術者が研究して作った一枚鍛え(素延べ刀)はそれらの粗悪刀とは違う
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190918/18/busyuu/02/dd/j/o0364036814592080907.jpg?caw=800)
満鉄刀の断面(張り合せ)
満鉄刀は科学の力で心金が真ん中にくるように作られている
しかも心金、皮金も合金鋼らしい
しかも心金、皮金も合金鋼らしい
※刀剣入門書などを見ると心金と皮金の比率はこの図のように描かれている しかし実際は心金はモナカ状に真ん中にきていないことが多い
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190918/18/busyuu/8a/70/j/o0356036014592080913.jpg?caw=800)
新刀・新々刀の断面
心金、皮金のモナカ状で作ろうとすると、鍛錬している最中に図のように心金が真ん中にこなくなる場合が多い
※研磨を重ねるごとに心金が露出してくる。一枚鍛えの方が実戦向きと成瀬氏も指摘している
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190918/18/busyuu/ae/90/j/o0304034814592080916.jpg?caw=800)
近代刀(軍刀)の断面
古刀の素晴らしさを科学的に作刀した。まさに『科学の古刀』『進化型古刀』と呼んでも過言ではないだろう
製鉄技術があまり発達していない古刀の時代は、炭素量の違う鉄が色々混ざり合い、結果的(偶然)に複合組織の素晴らしい刀になった
近代刀の時代は科学が発達したので合金鋼を使い、科学で裏付けられた意図的で素晴らしい刀を作ることができた
製鉄技術があまり発達していない古刀の時代は、炭素量の違う鉄が色々混ざり合い、結果的(偶然)に複合組織の素晴らしい刀になった
近代刀の時代は科学が発達したので合金鋼を使い、科学で裏付けられた意図的で素晴らしい刀を作ることができた
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190918/18/busyuu/63/2d/j/o0640048014592080917.jpg?caw=800)
九段刀(靖国刀)・近代刀
靖国刀は真面目な刀であり軍刀の最高傑作と思っている軍刀愛好家が多い
靖国刀は水心子正秀の新々刀期の造り方で張り合せ(モナカ)である
日本刀はモナカの構造だと信じられていたので仕方がないことです
美術性では素晴らしい刀ですが、武器性能で見ると成瀬氏も九段刀をあまり良く評価していない
※個人的には護国の英霊が眠る靖国神社で作られた御刀なので魅力を感じる
※刀の価値観には美術性、実用性、精神性などがあって各愛刀家によって違うものである 先生はどの価値観も否定されていないし、どれも必要だと言われている。只、日本刀に美術性の価値しか認めない間違いを正そうとされている。 そして美術刀剣界が主張する偏った鋼材と刀身構造の誤りを指摘されている。今まで誰も指摘できなかったことを初めて先生が指摘された。
◆以上、先生のHP及び講義内容を簡単にまとめてみました。あくまでも簡単に表現しています。
◆美術刀剣界の虚構に鋭くメスを入れる先生に私は心から尊敬の念を抱いております。 多くの軍刀愛好家の方々が先生にご協力して頂ければ幸です。
◆古くからの軍装研究家、ミリタリー関係研究家の方も軍刀に対する偏見をなくすため先生に協力してもらえれば誠に嬉しいかぎりです。
![https://blogs.yahoo.co.jp/OTHER-IMG/ybi/1/81/c9/tomolikecat/folder/1432338/img_1432338_31435248_62?20060415185719.gif](https://blogs.yahoo.co.jp/OTHER-IMG/ybi/1/81/c9/tomolikecat/folder/1432338/img_1432338_31435248_62?20060415185719.gif)