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サーベル型 全長93㎝ 銘: 無銘、現代刀、(※切断されていなければ刃長: 69㎝、反り: 1㎝) 駐爪式、鉄鞘(クローム鍍金)、将官正緒付

ひょうたん様 所蔵


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鼈甲柄は勅任官、親任官の証。



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背金の模様は佐官と同じ。



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刀身に樋が入っている。切断されているのが悔やまれる。



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「洟」の文字が確認できる。



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所持していた将官の名前だろうか?



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蔦の家紋。ハバキが将官らしく素敵だ。



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茎。無銘。



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将官用正刀緒。


これからも先生 
http://www.h4.dion.ne.jp/~t-ohmura/
や軍刀を語る会の諸先輩に教えを乞いながら美術刀剣界の虚偽を調べていきたいと考えています。

現在流布されている日本刀の概念は幕末の新々刀に準拠するものです。永い日本刀の歴史の中では、「近世末期」の日本刀の一つの姿でしかありません。これが「古来からの日本刀」と作為されました。この概念が刀剣関係者、刀剣愛好家に深く浸透してしまいました。
「古来」とは、少なくとも古刀からを指すのが刀剣史・日本史の常識だと思われますが、日本刀のみ「近代」とも言える時期の刀を「古来」としてしまったのです。その為に日本刀という幅広い概念を、新刀・新々刀にすり替えて認識し且つ論じているのが実態です。
国産古代刀以来、日本刀とは鋼材も作刀法もかなり幅広いものでした。それにも拘わらず、こうした日本刀の偏った概念の為に、優れた新鋼材を使った軍刀身などは日本刀ではないという実に不合理な認識が世に蔓延しました。日本刀の概念は捻じ曲げられています。
刀剣界の意図的な「日本刀の虚構」が世界に蔓延し、Web上でも虚構の根深さは目を覆うばかりです。
先生のHPからhttp://www.h4.dion.ne.jp/~t-ohmura/gunto_111.htm

しかし先生も全ての軍刀を肯定している訳ではありません。
粗悪な軍刀を売りつけた悪徳業者もいたようです。
上記の将官刀も、その部類に入ると思われます(資料として素晴らしい軍刀であることは言うまでもありませんが)
軍刀コレクターはとかく高額な刀身を「将官用」と称することが多いですが(太刀型の場合)将官でも悪徳「さあべる屋」から粗悪刀を購入していたと思われます。

以下 先生談
悪徳業者の粗悪刀は昭和の支那事変勃発から、主として東京地区で造られたものです。
単に鉄を切り出した丈の物です。
工廠や民間技術者が研究して造った物とは全く違う物です。