ボンサイ柔術浜松道場part2 | 柔術新聞

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柔術の事について書いていきますね。

いよいよ5時になり、ボンサイ道場のフリースパータイムの始まりです!


スパーのメンバーは関根選手、鈴木選手、師範さん、ジュリアーノさん、そして僕でした。


僕は明らかに弱そうなので、休みを多く取れるように関根選手が特別にシフトしてくれました。

おかげで最後まで倒れる事なく、スパーをやり続ける事ができました・・・。


今回のボンサイ道場訪問にあたって、最大の目的はやはり、一度は関根選手とスパーをしてみたいという希望を叶える事でした。


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けどまだ死にたくないし・・・、けど関根選手は優しいから多分痛くしないでくれるんじゃないかな?

とかずっと考えてる内に関根選手とスパー開始!!!


関根選手が力を使わないという事に関しては、こちらの記事等 今までもたくさん触れてきたので、頭では分かっていたハズなんですけど、やっぱ怖いじゃないですか。だからスパーやって始めて体感できたんですけど、とにかく力まない球体ムーブなんです!!無理押しな部分が全くなく、次々に技を切り替えて展開を連続させるムーブなんです。もちろん僕に怪我させないようにしていたからというのもあるのでしょうけど、そういう事だけでなく、とにかく技を出し続けてくれたので、コロコロ転がされっぱなしでしたけど、非常に楽しかったです!!!


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関根選手が上だと僕が破壊される可能性があるので、下専門でやってくれてたのですが、普通にガード専門の選手みたいでした。得意の潜りからも吹っ飛ばされましたし、あと回転ガードも使うんですよ!!防ぎようが無かったです・・。「無理に力を使ってやっても面白くない」と度々仰ってましたが、普段の練習でもそのスタイルは徹底されていました。僕がボンサイ柔術に興味を持ったきっかけは、先の記事でも書いたとおり、関根選手のように非常にフィジカルに優れ、その上柔道の確たるバックボーンがある選手が、それらとは完全にベクトルが違う、柔術独自の価値観を躊躇無く取り入れ、それを実行に移していた事に衝撃を受けたからです。その衝撃、しっかり体感してきましたよ。関根選手はもっとスイングしたスパーをしたかったものと思いますが、僕の技術の引き出しがゼロなので・・・。すみませんでした・・・。


そして師範さんはクローズドガードがとても固く、割るのを諦めた所にラペラを使ったループチョークをやられまくりました。


ジュリアーノさんは下がとても強く、少し上を取りかけてもなんか凄い返し方されてもう全然やられっぱなしでしたね。


そしてもう一人が鈴木恒太選手(25歳)です。

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実は僕、青帯時代からこの鈴木選手のムーブを見ていて、「バランス良い動きするなあ。これで青なんだ・・・。」ってずっと思ってたんです。そしてこの前のヒクソン杯です。下から回転系を連発で繰り出し、物凄いガードをしていて大衝撃!!


関根選手に伺ってみてもやはりイチオシの選手との事で、是非今回お会いしてその技術を体験するとともに、お話を聞いてみたいと思ってたんです。


僕も今回スパーしてもらったのですが、やっぱガードはんぱじゃないです・・・。僕結構アタックには自信あったんですけど、そんなの余裕の回転で防がれまくりでパスできる気配すら無く、反対にスパイダーからクロススイープ オモプラッタその他色々で取られまくりでひどい目にあいました・・・。


非常にテクニカルなムーブの持ち主で、関根選手も練習の1発目は鈴木選手とスパーしてリズム作る事が多いそうですよ

関根選手と鈴木選手のスパー、すごい面白かったのでみなさんにお見せできなくて残念です。


上からも凄い良い動きなんですよね。

下半身のバランスが良くてステップが速いので、トレアナ・パスが物凄い切れ味でした。

かの回転スパイダー王マイケル・ランギも、実はコブリンヤより強いんじゃないかってくらいめちゃくちゃ強力な上からの攻めを持っているのが強みですが、鈴木選手もノンストップ回転ガードに加え、上から攻めも鋭いのが魅力です。


今回その鈴木選手からお話を聞く事ができたので、ご紹介します。


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Q、柔術を始めたきっかけは?

鈴木選手「高校を卒業した頃ちょうどプライドの全盛期で、桜庭選手に憧れて寝技を始めました。」

Q、柔術を始めてどれくらいですか?

鈴木選手「19歳くらいの時なので、5年ちょっとですね。」

Q、今までの主な大会実績を教えて下さい。

鈴木選手「去年のウェスト・ジャパンでペナ級3位、無差別でクレベル選手と同門優勝。ヒクソン杯でペナ級3位でした。」

Q、ガードからの回転技を非常に効率良く駆使していますが、そういうスタイルを目指し始めたのはいつ頃からですか?

鈴木選手「紫になってしばらくしてからですね。それまでは上からの攻めが主だったんですけど、紫で試合に出始めると上からだけでは勝てないって思うようになりました。その頃佐々選手の教則本 を見て、なんかかっこいいガードだなって(笑)。それから使うようになりました。それまではスパイダーくらいしか使わなくて、下はあまり好きじゃなかったですね。」

Q、今は上から攻めるのと、下で守りながら攻めるのとどっちが楽しいですか?

鈴木選手「今は下の方が楽しいですね。」

Q、「回転ガードの技術に関しては、佐々選手の教則本の他にはどういう所から知識を得ているんですか?

鈴木選手「一番はここ、この道場ですね。」

それは先生からという事ですか?

鈴木選手「そうです、マルキーニョス先生とサトシですね。」

Q、指導は技の細部まで詳しく教えてくれるんですか?

鈴木選手「そうです、足をここに引っ掛けた方が良いとか、詳しく。」

やはりあの二人は技術に関して、まさに全部知っている感じなのですか?

鈴木選手「それはもう。聞けば何でも詳しく教えてくれます。選手一人ひとりの体格を考えて、お前は足が長いから、ここではこうすればいいんじゃないかとか、お前は背が低いから、ここではこうした技を使えとか、そこまで教えてくれます。」

一人ひとりの特徴を活かしながら技を教えてくれる?

鈴木選手「そうです。」

Q、柔術が上達するには、何よりも道場に行きたいと思うようになる事が大切だと思うのですが、このボンサイ道場に行きたくなる魅力ってどんな部分だと感じていますか?

鈴木選手「楽しいですよねとにかく。雰囲気が楽しいし、練習もキツイですけど仲間と切磋琢磨するのも楽しいし、一番は楽しい事ですね。」

Q、練習は補強とか多いのですか?

鈴木選手「以前はとても多かったのですが、今はエビやワニ歩き、腰の動き等のマット運動が主な補強ですね。」

Q、補強はその後の練習がきつくなる程やったりしますか?

鈴木選手「それはあんまり無いです。」

Q、これからの目標を教えて下さい。

鈴木選手「(笑)とりあえず今年の全日本で優勝するのと、アブダビでクレベルの援護射撃する事ですね(笑)。あとはヒクソン杯があればそれに出て。他は細かい大会にちょくちょく出る感じで。とにかく結果が欲しいんです。」

Q、大会等は良く出る方ですか?

鈴木選手「はい。最近ようやくチラチラ勝てるようになってきました(笑)。」

Q、これからの技術的な課題や目標を教えて下さい。

鈴木選手「そうですね。技術を全体的に向上させるのはもちろんですけど、全部できる選手になりたいです。上も下も極めもトータルバランスで出来る選手になりたいですね。」

Q、他の同じカテゴリーの選手と比べて、自分のスタイルはかなり違うな、人とは違う感じだな、と思いますか。

鈴木選手「そうですね。なんか面白いんじゃないかなって(笑)。」

それは自分の良い所であると。

鈴木選手「そうですね。そう思ってます。良い所でもあり、悪い所でもあるという(笑)。」

Q、スパーやってて全然パスできない感じだったのですが、同カテゴリーの選手相手だとパスされない自信はありますか?

鈴木選手「この間のヒクソンとウェストジャパンでその自信がだいぶ付きましたね。」

Q、パスされるのは嫌ですか?

鈴木選手「屈辱ですよね。(パスされると)あー終わったーって感じになります(笑)。」

Q、パスされるのと試合に負けるのとどっちが嫌ですか?

鈴木選手「それはもちろん負ける方です(笑)。試合に負けるのが一番嫌です。」


いつも外国の話題ばかりなので、日本のナイスムーブする選手を紹介できて本当に良かったです。

鈴木選手どうもありがとうございました!

いつの日か桜庭選手のように、ムンジアルやアブダビで強豪外国人選手をバッタバッタと倒して下さい!!


今回の道場訪問で強く感じたのは、協力体制が整ったフランクな場優れた指導者、そして正しい競技上の方向性、これが揃うと強いという事です。

当たり前過ぎですねー・・・・。

けどこれを実現するのは非常に難しいですよね。


マルキーニョス・ソウザとホベルト・サトシというトップ選手を中心に選手が協力し合い、無理のない正しいムーブを共有する

そしてそういう選手達を家族やキッズ達が支える、というか一緒になって柔術を楽しむ。

これら得がたい要素がみんなの協力でもってグッドなバランスを取っている。


これがボンサイ柔術の強さの秘訣なのではないでしょうか。


お母さんと子供が大はしゃぎで鬼ごっこして、捕まえると十字を極め合う、実際に見た光景ですが、こういう場面にそれら要素が全て詰まってるように思えます。


日本における柔術の未来は明るいです。

だって柔術好きな子供がたくさんいましたからねー。

心強い限りです!



今回の取材を受け入れてくださり、その上色々気を配って頂いた坂本社長、本当にありがとうございました。

忙しい所色々迷惑掛けちゃってすみませんでした・・・。


バファリン買ってきて下さった師範さん、助かりました・・・。あのままでは5時からのスパー参加できませんでした・・・。どうもありがとうございました。


スパーの相手してくれたマルキーニョス先生、サトシ選手、クレベル選手、ジュリアーノ選手、どうもありがとうございました。ていうかみんな強過ぎです・・・。マルキーニョス先生、途中からクラスに参加させて頂いてありがとうございました。


手加減してくれた上に取材も受けてくれた鈴木選手、どうもありがとうございました。

活躍を楽しみにしています!


そして道場訪問の最初から最後まで、ずっと面倒見て下さった関根選手、こんな貴重な体験ができたのも、そしてそもそもボンサイ柔術に興味を持つようになったのも、関根選手のおかげです。これまた色々面倒見て下さった奥様(綺麗な方です・・・)共々、感謝してもしきれないです。動きに付いていけず、練習の邪魔しちゃってすみませんでした・・・。ボンサイ柔術ヤバかったです。

本当にどうもありがとうございました。


Muito Obrigado ボンサイ道場!!!