これがラストマッチ?コブリンヤ最新試合動画 | 柔術新聞

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ハファエルとのデスマッチ騒動以来ご無沙汰だったコブリンヤ、以前紹介したインタビューの内容通り、9月18日にCanadian SubXという大会のスーパーマッチに登場したようです。

相手はヒクソン・グレイシー柔術所属のシェーン・ライスです。

この試合動画、観ていてどうも違和感を覚えるのは僕だけしょうか。

http://www.youtube.com/watch?v=Xy-tZoSkSYM


まずコブリンヤがやたら丁寧に引き込んで、両足担がれ状態の攻防からスタートします。

コブリンヤお得意のポジションですし、これは別に問題ありません。

そこから相手の足を掬って、これまたお得意のなんか凄い振り子スイープを成功させ、良いポジションを取ります!


しかしそこからなんかお上品にハーフ足を抜こうとしている間に、シェーンに返されて上に乗られてしまいます。


???


現代柔術はスイープ!スイープ!スイープ!って感じで、やってやってやり返されて的な展開は当然ですし、コブリンヤだってスイープされる事は当然ありますが、なんかこういう感じで返されちゃうのはあまり見た事ありません。

ウィルソン・ヘイス等、体力ある相手にタイミングで返されると、競りまくって何が何でも上をキープするタイプでは無いのであっさり下になる事は確かにありましたけど、どうも感じが違うというか、拍子抜けします


その後また両足担がれ状態の攻防が続きますが、再びコブリンヤそこから見事に相手の脇を足で制してシザースイープを決めます!!


そこからシェーンのガード足をくぐり抜け、TTパス等を狙いながらも最後は腰切るパスで見事にパス成功!!

すごいかっこいいです。


そしてそこからもうコブリンヤの18番と言ってよいでしょう、サイドバックというか外国だとBow and Arrowチョークポジションって言うんですかね、つまり送り襟締め狙いやすいポジションを奪取します。コブリンヤはここから足フック入れる前に絞めに入って、そのまま極めちゃう事も多い、ファンにはお馴染みの体勢ですね。


しかしここからの攻めがなんかイマイチぬるい感じが・・・・。

ここからマリオ・ヘイスとかをキューキューに絞めていた、あのコブラの牙が感じられません。


そして最終的には、マルコ・バルボーザの教則DVDにも収録されていた、バックから絞められている時に、相手の絞めている方の腕側を下にして、相手の肩を押し付けて制しながらポジションを返すというエスケープ方法をキッチリ実践されて逃げられてしまいます!


(いつかちゃんと紹介したいですが、いつできるか分からないのでとりあえず簡単に。このマルコ・バルボーザの教則DVDは、バックからの展開について、あのサウロ・ヒベイロのJiu-jitsuRevolution1・2を補完すると言っても良い充実度を誇り、またいわゆる腰殺しTTパスについても、ハファエル等との入り方は違いますが、先んじてあのフォームを紹介しており、大オススメです。
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入手もしやすいですしね。

http://www.b-j-j.com/180_1917.html


ちなみにハファ&ギのTTパスが斬新なのは、100発100中と言っても良い成功率を誇るあの洗練された入り方と、特にギリェルミがそうですが、このパス方式に凄く固執する所だと個人的には思うんです。バルボーザ式だと僕が下手なだけなんですけど、ハファ式のようにスパっと上手く入らない事が僕に関しては多いです。テレレのやり方とも違いますよね。ちなみに足をキャップした後の展開に関して、ハファ&ギはほぼ逆サイド、そして時々マウントって感じですが、バルボーザ方式はそのまま進行方向にパスして行く方法が紹介されており、クラシックな感じですが、最近は逆サイドに飛ぶパターンをどこでも良く見かけるので、この進行方向にパスするやり方がかえって新鮮に感じられます。

つまりサウロのDVDとハファエルのDVDを持っている人両方にとって、参考になる内容が多いです。)


このシェーン・ライスという選手は別に弱い選手ではなく、体が強くて返しが異様に上手なのは事実です。

以前ジェフ・グローバーと対戦した際も、キワで競れない(競らない?)ジェフの間隙を付きまくって、ジェフの複雑な仕掛けをことごとく返したあげく、男の一本道みたいなクロスニー・パスでドドーンと対抗したりして、名勝負を演じていましたが、それにしてもコブリンヤの悠然たる大家っぽい試合運びが気になります。なんかサウロ・ヒベイロの試合見てるみたいです・・・。

なんか観客サービスしてるんでしょうか?

そしてその後TDしようとして足払いに失敗し、自分から下になってしまいます・・・。

TD出来そうな場面でも、おかまいなしにビッシビシ引き込んでいくのがコブリンヤだと思うんです。


その後上で座り込んでるシェーンをひっくり返し、今度はTT式にヒザで相手のガード足をスイープ時からキャップしていたため、あっさりパスに成功し、バックにまわります。


しかし先ほどと全く同じ返され方をしてしまいます!


それでもなんとか踏みとどまってバックから送り襟締めを狙いますが片足のフックが甘い所を突かれてハーフに戻されてしまいます。

あそこからこんなに何回も逃げられるコブリンヤなんて・・・・。


まあ最終的には4度バックを狙って、やっと極める訳なんですけど、このモヤモヤ感はどうした事でしょう・・・。


こんな淡白なコブリンヤはあまり見た事ありません。

トーナメントなら温存とかあるかもですけど、これワンマッチですしね。

ノーギワールズとかありますし、この試合で現役最後という訳では多分無いんじゃないかとは思いますが、なんかコブリンヤらしくないテンションの試合を見せられてちょっと複雑というのが正直な感想です。

みなさんはどう思われましたでしょうか?