一回り年上な私の同僚。
彼女はもともと心臓病やお腹に水がたまるような症状があって、会社をちょくちょく休んでいた。
が、最近、痛風も加わり、さらに会社の早退や休みがさらに多くなった。
私の家族で痛風になった人はいないが、聞くところによると、その痛みは相当のものらしい。
彼女も歩くと足が痛いらしく、10歩先のコピー機まで印刷したものを取りに行くのが辛そうな状態。
オフィス内でも足を引きずっているし、歩く度、大きなため息もついている・・・。
さて、最近、体調が悪い彼女に、会社がアシスタントを付けることにした。
内情を知らなければ、「体調の悪い人にアシスタントを雇うなんて、なんて優しい会社!」と思う人もいるかもしれない。
しかし、これが私の働く会社の手口。
彼女はうちの会社に来てまだ2年目なのだが、私が入った7年前にも、実は同じようなことがあった。
会社は、働きの悪い社員にアシスタントを付ける。
そのアシスタントに、社員の仕事をすべて覚えさせる。
そして、アシスタントが一人前になった頃、会社の業績がイマイチなことを理由に、働きの悪いほうの社員をリストラする。
訴訟大国アメリカで、病気を理由に解雇するのは厄介なこと。
でも、会社の業績が理由のリストラは、いつでもどこでもあり得る。
リストラであれば、訴訟に持ち込むのは難しいことが多い。
同僚はシングルマザー。
溺愛する息子さんは今大学4年生で、来年から就職の予定。
息子さんの学生ローンも、彼女名義で借りたローンも、これから返済が始まる。
そんな時に仕事がなくなるのは本当に大変だろう。
ただ会社としても、そうそう頻繁に休んだり、早退する人を置いておくのは効率が悪い。
彼女に一気に回復してもらいたいところだが、そうはいかないのが現実。
彼女のオナラの音を聞く度、この音が聞けるのは、あとどれくらいかと考える。

