16歳で車の免許が取れるアメリカ。
が、筆記テストも運転の練習も面倒くさいという娘は、まだ免許がない。
仕事の後や週末であれば、未だ私が娘の専属運転手になっているが、私がいない場合は、娘はUberやLyftといった配車サービスを使用。
娘の友達でも、免許のない子は大半がUber/Lyftを使用しているし、免許を持っている子でも、夜パーティーに行くときなどはUber/Lyftを使用している子が多い。
アプリで簡単に配車手配ができるこのサービス。
最初のうちは、娘が誘拐されたり、性犯罪にあったりしないか、かなり警戒していた。
が、今ではその警戒心はどこへやら。
暗くなってから一人で乗ることは未だ禁止しているが、それ以外の時間帯の使用は頻繁。
そのUber・Lyft(配車サービス)の運転手だが、色々なタイプがいるらしい。
真剣に進路相談にのってくれたり、「一生懸命頑張れ!」と励ましてくれる運転手。
ロサンゼルスという土地柄だろうか。俳優の卵で、「僕のインスタ、フォローしてね!」と言って、最後に名刺のようなものまで渡してくれる運転手。
「マリファナ買いたい?」と聞いてくる運転手もいれば、「マリファナ、持ってたら売ってくんない?」と聞いてくる運転も。
が、数か月前に当たった運転手は、不気味度が違った。
放課後、クラブのミーティングに参加した娘。
その後、帰宅するため、一人でUberを呼んだ。
やって来たのは、20代後半から30代前半くらいの中近東系の男性運転手。
娘の年齢や学校のことなど色々質問した後、ペルシャ料理は好きかと。
娘はベジタリアンなので、肉のカバブ系は食べられないが、ハマス(ひよこ豆のディップ)やファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)は好きだというと、運転手、
「それ、僕の得意料理!
今度、手料理を御馳走するから、僕の家においでよ!」と。
そして降り際、運転手が
「君の電話番号教えてくれる?」と。
娘が、「電話番号を教えると、親に叱られるので」と断ると、
「じゃ、僕の電話番号あげるね。
電話くれたら、いつでもこの車で迎えに来てあげるから」
その翌日、その運転手からLINEの友達申請が来た。
娘は電話番号を教えなかったが、その運転手、Uberのアカウント情報から電話番号を突き止めたらしい。
ただ、運転手が知らなかったのは、娘が使用しているUberのアカウントは、万が一のため、すべて私の情報を入れてある。(名前も電話番号も私のものだが、娘が使用している状態)
それを知らない運転手は、電話番号から私のLINEを見つけ、それを娘のLINEだと思い込み、友達申請をしてきたのだった。
最近、あちこちでUberトラブルのニュースを聞く。
あの日、娘に何もなくて、本当に良かったと思う。
と同時に、娘にも早く運転免許を取ってほしいと思う、今日この頃。

