娘が小さい頃から、私と旦那は、頻繁に怒鳴りあいの喧嘩をした。
生まれ育った環境が違うせいか、お金の使い方も子供の育て方も、共通するところが少なかったのが原因なのだと思う。
そんな酷い環境だったのに、というか、そんな環境だったからなのか、うちの娘は優しい子に育った。
娘が3歳の頃、私の母が日本から遊びに来た。
が、来て数日後、風を引いてしまった母。
その母に3歳の娘託し、私は、一人で食料の買い出しに出かけた。
すぐ帰る予定だったが、あちこち寄っている間に、2,3時間経ってしまった。
帰ってみると、母はソファーに横になって寝ていた。
娘のハローキティ毛布を掛けながら・・・・・・・。
子供用でサイズが小さく、足がはみ出しているのに・・・・・・。
目覚めた母にハローキティ毛布の訳を聞いてみると、母は毛布など持ってきた記憶がないという。
3歳の娘は、体調を崩して寝ている母に、自分がいつも使っているハローキティ毛布を掛けてあげたらしい。
両親がいつも喧嘩ばかりしているから、娘は、人の顔色を見て育つようになったのかもしれない。
どんな理由でも、人を気遣ってあげられる子供になって、本当に良かったと思った。
ただ、この優しが、将来娘を苦しめることになるとは、その時は全く知る由もなかった。
