サイモンは心優しい方に発見されて保護されていました
心配して下さったお客様、またご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました
散歩に出かけようと玄関から出た途端に首輪が外れ、軽快に走り去って行ったサイモン。
夜11時。一瞬の出来事で暗闇の中どちらの方向に曲がったのかわからないまま捜索が始まりました。
お店か。芦花公園か。どちらかに向かったに違いないと私は思いました。
家を出て、右に曲がると、毎日のお散歩コースの芦花公園のドッグラン。
左に曲がると私達のお店、BUS STOP CAFE。
私達のカフェは2月までは別のドッグカフェでした。お客としてワンコ達を連れて足繁く通ったこのお店は、過去にもリードを離してしまった時にサイモンが真っ先に向かった場所でした。
お店もドッグランもどちらもサイモンが大好きな場所。
どちらに曲がったのかわかりませんでした。
が、結果的にはサイモンは千歳烏山駅の反対側で発見されました。
線路を超え、雑居ビルの階段をトコトコ上り、2階にある焼き鳥が有名な居酒屋さんに迷い込んだそうです。
たぶん、自由な身になったサイモンは道路を左に曲がってまずお店に向かったんだと思います。
閉店後で誰もいなかったので、そのまままっすぐ歩き続けて駅にたどり着き、さらに踏切を超えて反対側の商店街に出たようです。
・・・とは想像もつかず、私達はいつものお散歩コースの芦花公園にいる可能性が高いとみて、懐中電灯を片手に何度も夜中の公園を捜し回りました。
まさか駅の繁華街へ繰り出していたとは・・・しかも2階にある居酒屋さんとは(笑)さすが私達の子!(笑)
行方不明になった日の夜は一睡もできず、徹夜でネットで情報を集め、貼り紙を作り、一夜明けてからは夫があちこちにビラを配り、公園や電信柱に貼ったり、聴きこみ調査をしたり。私は警察や保健所や、そして最悪の事態を考えて清掃局に問い合わせを入れ、携帯電話を握りしめひたすら連絡を待ちました。
他の2匹、ブランドンやクリスタルであれば、たとえリードを離しても首輪が抜けても逃走することはないと確信しています。怖がりで私達飼い主から離れたくない、ましてや車や線路なんて恐怖で近づけない2匹だから、こんな事態にはならないけれど、でも、サイモンだけは違うのです。やんちゃでものすごく好奇心が強く、怖いもの知らずなサイモンだからこそ、最悪なシナリオが脳裏をよぎりました。知り合いの間でも車に引かれて亡くなったワンちゃんや逃走して見つからないままのワンちゃんがいます。だから、もう二度とサイモンと会えないかもしれない可能性もあると覚悟していました。
生きた心地のしないまま1日が過ぎようとした17時頃、携帯が鳴りました。
駅の周辺で犬を見つけて家に連れて帰った人がいる、しかも毛の色が茶色と白?
そんな連絡を受けた時、勤務中にもかかわらず期待に胸が踊り、飛び跳ねてしまいました。写真を見た人がサイモンと似ていると言っていた。しかも発見されたのが夜の11時過ぎらしい。そんな話を聞いてこれはサイモンに違いない!と歓喜する気持ちと、もしかして違う犬かもしれない、まだ過剰に期待したらいけないと自分に言い聞かせる気持ちが交差して、いてもたってもいられませんでした。
待ち合わせをして、発見者の方にその犬をお店の近くまで連れてきてもらうことになりました。
遠くから近づいてきたキャバリア。白くて長~い尻尾をフリフリ揺らし、ピンクの舌を出して歩いてきたのはサイモンでした。
命の恩人に連れられ、あどけない表情で私をペロペロ舐めるサイモンを抱きしめた時の気持ちは、数年前にも行方不明になり3時間後に無事を確認しお迎えに行ったあの時と同じ気持ちでした。あの日も親切な方に交番に届けてもらったサイモン。何度も無事に帰ってきてくれて強運の持ち主だなと思う反面、この子の迷子対策をもう一度見直して、何としても不慮の事故を防がなければ!と反省しました。
無事で良かった!事故に遭う前に良い人に見つけてもらって良かった!
心の底から感謝です。本当に本当にありがとうございました。