ほとけすまいる 仏像の工房 

ほとけすまいる 仏像の工房 

仏師 鈴木謙太郎のブログです
仏像制作や仏像彫刻教室 木菩りの会の活動を載せています

喜光院作品展



童地蔵

初めての作品でありながら、顔の難しさに真正面から向き合った跡がしっかりと見えています。

初作はどうしても「顔が難しい」と感じるものですが、その難しさを避けずに丁寧に彫り進めたことで、
作品に自然な愛着が宿ったのだと思います。
その気持ちは必ず次の作品にも生きてきます。




板彫り童地蔵

体験教室での課題 板彫りの童地蔵です

ほとんどの会員さんが小、中学校以来彫刻刀を持ったことがないです

初挑戦で難しく感じることと思います。板材という限られた厚みの中で、童地蔵のやわらかさと素朴な存在感をしっかりと引き出されています。

板彫りは、立体彫刻とは違い「どこを残し、どこを落とすか」の判断がとても重要です。





年末課題の干支です

馬は動物の中でも特に曲線のつながりが難しい題材ですが、
背中や脚のラインに気を配ったことが作品から伝わってきます

どの作品も彫り進めるうちに愛着が湧いたというお言葉の通り、 その気持ちが作品の柔らかい表情にそのまま表れています。 この“気持ちの乗り方は今後の制作にとって大きな財産になります。



喜光院作品展




大黒様


板彫りの七福神です

「笑顔の福の神」という雰囲気が木の丸みと柔らかい線で自然に表れています。

仏像彫刻では、

「形の意味を知り、それを作品に込める」

という姿勢はとても大切です。

その第一歩がすでにできている、温かい作品でした。




福禄寿


福禄寿は特徴が多い神様です

長い頭部の造形や穏やかな表情の流れが

丁寧に捉えられていて、

“静かな福”のような雰囲気が感じられます。


どちらの作品も、

“知ること”と“感じること”

が作品の深みをつくります。


その両方が見て取れる、素晴らしい取り組みでした。

七福神勢揃いまで諦めずにいきましょう

喜光院作品展



白衣観音

全体からとても静かで澄んだ気配が漂っており、観音さまが本来もつ「寄り添い」と「やさしさ」が自然に形になっています。

衣の流れも美しく、布の重なりや動きが無理なく表現されているため、像全体に落ち着いた品格が生まれています。

木地のままでも温かみがあり、心を込めて向き合ったことが、そのまま像の優しさとして表れています。


薬師如来

全体にとても落ち着いた気配があり、丁寧に仏さまと向き合って彫り進めた様子がよく伝わってきます。

光背の細かい部分まで手を抜かずに仕上げています。透かし彫りが形が崩れずに均整が取れており、全体の印象を引き締めています。

作品全体から“仏さまを大切に思う気持ち”が感じられ、それが仕上がりの美しさにつながっているのだと思います。

喜光院作品展


釈迦如来

今回の仏壇サイズは、小さいため
彫りすぎないように細心の注意を払ったことがよく伝わってきました。
小さな像ほど、わずかな彫り込みで表情や気配が変わってしまうため、どこで手を止めるかという判断が最も難しくなります。
その難所を丁寧に乗り越え、余計な線を入れずに必要な量だけで形を成立させようとする姿勢が、釈迦如来らしい落ち着きと気品をしっかり保っています。



虚空蔵菩薩

自身の守護仏でもあるという思いが、
像の雰囲気にそのまま温かく反映されています
願いを受け止めるような
柔らかな表情やどっしりとした安定感
菩薩の優しさを意識して仕上げていくと
像全体の世界観がより豊かに整っていきます
完成が楽しみです!

仏と向き合う時間が完成に向けての
良い時の積み重ねになると感じています。

 喜光院作品展出展作品


十一面観世音菩薩立像
頭上の顔は小さく彫り上げるのは大変ですが
各尊面の構成に細やかな理解が感じられ
表現されております。 

不動明王座像 
力強さの中にも静かな気品が備わり、
仏像彫刻二作目とは思えぬ堂々たる仕上がりです。

今後とも精進を重ねられ、さらなるご研鑽を積まれますことを心より期待しております。