乞食は三日やったらやめられないと言われるが、どうやら社長もそうらしい。
大変なことも多いが、何しろその会社の中では一番えらいのである。


私が知っている資金調達をしたあと次のようなことをした社長たちも、きっと社長はやっぱりやめられないと思っているだろう。


・年収15百万円から35百万円になった
・坪9,000円から坪30,000円のオフィスに引っ越した
・今まで在庫をもってなかったのに急に大量の在庫をもった
・社長を辞めてもいいと言っていたのに絶対にやめないと言い出した



資金調達というのは、単にキャッシュが入っただけで事業のステージが変わったわけではないのだ。

資金繰りに苦しんでいるときは、弱気になりもう今にも逃げ出しそうだった。
しかし、キャッシュが入ると人が変わる。逆に気持ちが大きくなってしまうようだ。

むしろキャッシュが入ったときこそ締めなければいけないのだ。何しろそのキャッシュは事業を成長させるための原資であり、上記のようなものは何一つ事業を成長させるものではないからだ。

更に言えば、このようなことをするとわかっていたら資金調達は絶対に成立していなかったはずだ。


起業する人は気をつけなければいけない。
少しでも社長をすると見栄が顔をだしてくるのだ。しかしそれをコントロールできる社長でなければ絶対に会社を成功させることはできない。


もちろん上記の社長たちは成功していない。