占いが「当たる」と自称する人の根拠は何なのか。

 

 占いは統計?科学?

よく言われるのは科学的根拠か統計のどちらかです。しかし占いが本格化した中世の時代ならいざ知らず、現代においても占いに科学的根拠があることは誰も証明をしていません。
「占いには科学的根拠がある!」と今の時代に言っている人がいれば、ただオカルトすぎる人なので、そういうものが好きな人以外はそっとその場を離れることをおすすめします。
科学的根拠があると主張されるからは、何をどう科学的な実験をして得られたものなのか、具体的に教えてください。

では統計なのか?ホロスコープ占星術は2000年以上の歴史がありますが、現代に至るまで統計として残されているものはありません。
生まれた年、月、日、時、生まれた場所によってもう占いの結果は決まるのですが、その占いの結果、その人にどのような影響や結果を与えたかの統計はありません。
統計を取っていると主張される方もいるとは思いますが、せいぜい自身の身の回りで起きた数を集めたくらいで、数十から100の事例くらいのものでしょう。
たった100くらいの事例を、何十億人もいる人間に一般化できるわけがありません。つまり、100くらいの事例があってもそれはたまたまの域を出ないのです。
到底、統計的に優位とは認められず、結局は統計でもなんでもないということになります。

そもそも統計って
「集団現象を数量的に把握すること。一定集団について、調査すべき事項を定め、その集団の性質・ 傾向を数量的に表すこと。」(例 統計をとる)(大辞林より)
なので、「当たる・当たらない」みたいな数字で表せないものの場合、実例数をどれだけ取ったところで統計とは言わないんですけどね。

 

 つまり占いとは?

占いは科学でも統計でもなければ、未来がわかるものでもありません。気になるあの人の本心がわかるものでもありません。

では、占いって何なのでしょうか?

私は命術や相術に関してはよくわかりません。卜術、その中でもタロットについてはいろいろ学んできました。

卜術は、その時その時で結果が変わります。そして占いの結果を心に留めることで、普段の生活の中でもその占いのことを意識することができます。

普段の生活では意識もしなかったことが占いによって気づくことができるようになる、そこがおもしろいと思っています。

占いとは何でもわかるマルチなツールではなく、思いもよらぬことに気づけるようになる、意識できるようになる、便利なツールなのです。