25歳(2009年)の時にセールスコピーライターとして起業し、もうすぐ10年目になります。節目を迎え、セールスコピーライターとして独立したい方に向けて、処世術をお伝えしたいと思います。まずは、セールスコピーライター業の利点と欠点から。

 

 

セールスコピーライター業の利点と欠点

利点

一つ目の利点は、「時間と場所に縛られない」です。これは、セールスコピーライターという職業上の特性ですよね。パソコン1台あれば、いつでもどこでも仕事ができます。旅行しながら仕事をすることも可能です。とは言うものの、私は近場の喫茶店で仕事をしたことはあっても、旅行先で仕事をしたことはありません。起業したばかりの頃は、自由な時間をエンジョイしようと思い、色んな場所で仕事をしていましたが、今はもっぱら事務所で仕事をしています。やはり、慣れた場所のほうが集中して仕事ができるんですよね。それに、いちいち外出するのも面倒臭いですし。「セールスコピーライターは自由な場所で仕事が出来ますよ」と謳い、塾や認定制度へ誘導する輩もいますが、これが現実です。

ただ、好きな時間に仕事ができるのは本当です。私は1日4時間しか仕事をしていません。これはセールスコピーライターだからできることです。残りの時間は読書に費やして、人生を愉しんでいます。

 

二つ目の利点は、「幅広い知識が得られる」です。私は業種を問わずセールスコピーの執筆を請け負っています。そのため、多種多様な業界から仕事が入ります。そのたび、業界をはじめ、商品や市場を色々と調べるのです。何万円も書籍代を費やして調査することもザラです。様々な業界に関わることで視野が広がります。色んな世界を知りたいという知的好奇心が旺盛な人であれば、セールスコピーライターはまさに打ってつけでしょう。私もこのタイプですので、この点は非常に面白いなと思っています。

 

 

欠点

一つ目の欠点は、「収入が不安定」です。セールスコピーライターは労働集約型のため、仕事が入る時は収入が得られますが、なければ収入はゼロです。仕事の受注にはどうしても波があるため、安定しません。

 

二つ目の欠点は、「差別化が難しい」です。セールスコピーライターは数多くいます。しかも、私が起業した時と比べても、年々始める人の数は多くなってきています。それだけ、フリーで働きたい方が増えてきたのでしょう。ただ、その分だけ差別化が難しいです。しかも競合は、セールスコピーライターだけではありません。販促物を制作するデザイン会社も競合なのです。これだけ競合が多くなれば、当然、差別化も容易ではありません。

 

三つ目の欠点は、「覚えることが多い」です。セールスコピーライターは、セールスコピーだけ書ければいいというものではありません。デザインやサイト制作の知識も必須です。なぜなら、クライアント側からすれば、デザインも一緒にしてほしいからです。「DMを作ってほしい」と依頼したのに、「コピーは書けますけど、デザインはデザイン会社にお願いします」では、クライアントは二度手間になってしまいます。デザインができたほうが単価も上げられますし、何より機会損失を避けられます。LPも同様です。どうせなら、LPのコピーだけではなく、デザインも一緒に納品したほうがいいです。となると、デザインの技量とソフトウェアのスキルも必要になってきます。思いのほか、覚えることが多いのです。

 

 

続いて欠点の克服法をお伝えします。いかにして欠点を克服するかが、セールスコピーライターになるための処世術と言っても過言ではありません。

 

 

 

欠点の克服法

一つ目の欠点「収入が不安定」を私はどう克服したのか。「教材」と「成果報酬」で克服しました。まずは、「教材」について解説します。私は、私の持つセールスコピーライティングのノウハウを一つの教材にまとめ、Webサイトを通じて販売しています。この売上があるため、セールスコピーライティングの依頼が少なくてもやっていけます。今では、教材だけで生計を立てていければいいかなとさえ思っているほどです。

 

続いて、「成果報酬」です。「セールスコピー執筆 ○○万円」ではなく、「売上の○%」とします。こうしておけば、一度執筆さえしてしまえば、後は働かなくても勝手にお金が振り込まれるようになります。ただし、最初に大きなお金が入ってこない分、リスクもあります。信用できる会社と契約しなければ、ただ単に安くセールスコピーを納品するはめになるため、注意が必要です。

 

二つ目の欠点「差別化が難しい」を私はどう克服したか。これにはいくつか方法がありますが、私が取った方法は本業をマーケティングのコンサルタントにして克服しました。立場的に私は、マーケティングに詳しいセールスコピーライターという立場になります。また、コンサルをしながら「販促物を作るなら、私が作りますよ」と提案ができるため、相性もいいのです。

 

三つ目の欠点「覚えることが多い」を私どう克服したか。それは、仕事を受注してから勉強をして克服しました。どういうことかと言うと、勉強してからデザインの仕事を受注するのではなく、デザインの仕事を受注してからデザインの勉強をしたのです。こうすることによって、ロスが減ります。「デザインの勉強をしたのに仕事が受注できなかった」では、時間を損するだけですからね。お金が入ってしまった手前、真剣に勉強するため加速的に成長します。本当に。「そんな姿勢でいいのか!」と思われるかもしれませんが、最悪の場合はデザイナーに依頼するつもりでいました。だから、もし自分には無理だなと思えば、デザイナーに任せればいいのです。ちなみに、私は一度もデザイナーに任せませんでした。

 

以上がセールスコピーライター業の利点と欠点、そして克服法です。

セールスライターになるには、いかに欠点を克服できるかがカギとなります。私が実践した方法以外でも、壁を突破できるのであれば、それを実践してもらって構いません。

 

 

 

起業を考えている人へ

まずは、副業から始めてください。実績と経験を積んでから起業することをお勧めします。なぜなら、今後益々競合が増え、競争の激化が予想されるからです。実績も経験もない状態では、成功率は極めて低いでしょう。
それと、セールスコピー以外にも提供できるものを用意しておいてください。正直、セールスコピーは、フロントエンドには向いていません。ほかのサービスや商品をフロントエンドに置き、セールスコピーを提案していくのがいいです。
もっといえば、自身のセールスコピーを使って、商品を販売してください。セールスコピーを使って、セールスコピーを売るよりも、セールスコピーを使って商品を売るほうがビジネスモデルとしては優れています。セールスコピーライターを志している人に向けて言うことではないでしょうが、これは真実です。この点も熟慮しておくといいでしょう。

 

 

 

 

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