大会ラッシュに向けて生徒各自(親も含めて)動き出しています。

鼓太郎は怪我に悩まされ復活に向かい毎週土日の道場開放で両親と汗を流しています。

試合において当然求められるのは結果です。

今日は私なりの成果と結果についての考え方を書きます。


結果は成果の上に出るもので成果は稽古の上に出る物だと考えています。

     稽古→成果→結果

例えば大会において優勝出来たとします。

当然すごい事です。

しかし違う見方もあります。

         
数ある優勝の中でも単なる結果。

数ある敗戦の中でも当然の結果。

こんな気持ちになった事が時にあります。

単なると当然。

単なる結果は点であって成果の延長にある結果とは違います。


大会当日、その日一番強かった人。
(トーナメント運や参加人数も含めて。)

ただそれだけです。

   勝つ時は同じ勝ち方

   負ける時は同じ負け方

これを繰り返しているようではなんの進歩も成果もありません。

勝ち方については当然勝ちパターンを持つのはいい事だと思いますが同じ勝ちパターンでしか勝てないのであれば単なる結果であり当然の結果ではありません。


成果を出す為の稽古をするには試合で出た反省材料をいかに次回の試合までにクリアするかではないでしょうか。


フルコン空手において多くの考え方が攻撃中心だと思います。

当然勝つ時は相手より強い攻撃力が評価されたからです。

負けた時はその反対と技有りをもらった時。
(中には減点もありますが)

試合経験の多い方なら経験した事があると思いますが

「完全に勝っていたのにあの技有り(又は減点)で負けた。」


私も子供もこんな悔し思いをした事は何度もありますが問題はその後の稽古です。

試合翌日から攻撃の稽古に明け暮れていたのでは同じ結果が待っているだけです。


昔こんな話を聞いたのを覚えています。
ある野球チームの監督二人の考え方です。


A監督は点を取らなくては勝てない。

B監督は点を取られなければ負けない。

さらに

野球のペナントレースは勝率で優勝を決めるルールなので1勝0敗129引き分け(当時は130試合制)
であれば優勝出来る。


攻撃は最大の防御。

水も漏らさぬ鉄の守備。

こんな理論を話していた2人の監督がいました。

どちらの考え方もなるほどです。

トーナメントでは一戦一戦が勝負です。
一度負けたらそのトーナメントは終わりです。

フルコン空手の試合では最終的にはマスト判定になるので私的考えでは前者の考え7割、後者考え方が3割といったところでしょうか。

攻撃力は勝利に繋がりますが防衛力の低下は敗戦に繋がりますが。

このバランスが難しいところです。


話を戻します。

我が子の同階級で年に何度か当たる選手でまさに稽古→成果→結果のお手本のような2人がいます。

B会館のS君とY塾のRちゃんです。

彼らは相手のパターンによって絶えず闘い方を変えています。

毎年上位まで勝ち上がって来ます。

初対戦の相手でも試合開始数秒で相手のタイプを手中に入れて試合を展開してます。
(セコンドからの指示に対する反応も抜群です。)

特にS君は出場している全日本大会では優勝を含むオール入賞。

成果からなる結果以外の何ものでもありません。

桃子、大将にとっていい見本です。

大将がリアルチャンピオンで優勝出来た時はその日、全ての面で一番運が良かったからだと思います。

単なる結果の反動の恐ろしさです。
身にしみて稽古に励んでほしいものです。

翌年の試合内容、結果を見れば一目瞭然です。

その反面、桃子はこの一年間ストイックに過ごしてきました。

その成果は結果として現れました。



結果が出なければトーナメントのファイナルには到達出来ませんが稽古の成果が出ていれば進級は出来ます。(武将會においては)

また、保護者の方の中には空手や他の武道やスポーツのキャリアのある方や現役の方もいると思います。

全く経験も知識もなく子供が空手を始めてから稽古に参加はしなくても一緒に勉強をされている方も沢山いると思います。

経験は無くとも試合のビデオを見たり大人の視線でフルコン空手を研究しサポートしてあげる事は誰にでも出来ます。

闘っているのは子供です。

親として目一杯のサポートをして道場と子供と家庭とのトライアングルを築くのが大切だと思います。

実は昨日、桃子とスパーリングをしてボコられました。

今日は体が痛く辛い朝でしたが気分は爽快でした。

結果よりも成果を評価する指導者は少なくないと思います。

発展途上において努力、忍耐、集中力が無ければ決して成果は出ませんが結果は時として何かが欠けていても出てしまう事があります。

成果と結果。どんな事にも付いてくる深い言葉だと思います。