前田又左衛門利家也。



蜂の巣の如き何やら得体の知れぬ物を烏が運びて、池に落ちた。

注意せよ。との知らせか。

気を付けねば。

皆も恙無く過ごせる様に、ようよう用心せよ。


名古屋城へ登城せし皆々、大儀ぞ。

春。

人が集いし名古屋城も月末より春祭りが始まり更に賑わうのぅ。

満開の桜の下、酒に女子に鼓を打つ秀吉が懐かしき醍醐の花見。

女子に紛れて男子は儂一人。

他の諸大名は道中の警護や花見が無事に終わる様、手筈を整えし事に尽力致した。

我が妻まつは、女子の喧嘩の仲裁に入る。

太閤殿下の盃を誰が先に頂くか揉めし時、歳の順から申せば私じゃ。と丸く治めよった。

我が妻乍〔ながら〕、其の采配に天晴れ驚嘆致したものじゃ。

他人を立てつつ争いを治めるは、並の女子には出来ぬ事。

流石は前田利家の妻じゃ。

儂も鼻が高い。



客人も女子が多き故、いざと為れば我が妻を名古屋城に寄越すかのぅ。



絆2018も間も無く開戦。

名古屋能楽堂にて皆と出逢いし事を心待ちに致して居る。



名古屋おもてなし武将隊 一番槍
前田又左衛門利家