国の伝統工芸品。
章右衛門(しょうえもん)で御座る。
皆様は名古屋市緑区にある有松という町はご存知かの??
慶長十三年(一六〇八年)東海道沿いにこの有松という町が尾張藩の命により開村致した。
じゃが近くには鳴海宿(なるみしゅく)、池鯉鮒宿(ちりゅうのしゅく)という宿場町がありこの有松の地は全く栄えなかったんじゃ。
しかも耕地が少なく土地が稲作に適しとらん。
困ったもんじゃ。
旅人は寄らず、畑も耕せん。
村人は食うものに困っておった。
そこで有松に移り住んでいた竹田庄九朗殿が、名古屋城の築城の際に九州から来ていた人々の着用していた絞り染めの衣装を見てある事を思いつく。
それは三河で作られていた三河木綿に絞り染めを施した手ぬぐいを街道を行きかう人々に土産として売ってはどうかと。
なんと見事に大当たり。
この絞りの技術によって有松の町は栄えることができたんじゃ。
これが四百年経っても今の世に受け継がれておる鳴海・有松絞りで御座る。
この話を致したのかと申すと、
儂が使っておる手ぬぐいが鳴海・有松絞りだからじゃー!!
この絞りの技法は百種類以上あり、今でも八十以上は受け継がれておるとか。
儂の普段使っておる手ぬぐいを披露致そう。
どうじゃ?
様々な模様があり綺麗じゃろ?
普段は頭に巻いておって模様がわかりませんからの。
良かったら皆様も使ってくだされ!
またの!
章右衛門