又左衛門利家也。
皆の者、息災であるか。
、、、幾度そう名乗ったかのぅ。
本日が今儂が主等に伝える最後の日記帳と為る。
少しばかり長くなるやも知れぬが、最後まで付き合え。
先ずは出立式の様子を。
雨により、甲冑では無く夏装束での演武と相成った。
一度は演武も危ぶまれたが、皆の想い、陣営の想い、我等の想いにより行う事叶った。
ほんに愛すべき仲間達。
恵まれ、愛され此処まで生きて来た。
家臣達の愛情も一心に感じ、感謝の言葉以外見つからぬ。
最後の不離威騎は心の底から楽しんだ。
其れも集まりし者達のおかげよ。
有難うの。
日記帳は未だ未だ続く。