「3年なんてあっという間」、と被災していない者が表現してしまうのはお門違いなのでしょうね。
でも、過ぎ去った日々を思い出しながら振り返ってみると、やはりあっという間の3年でした。


職場では、14:46に館内放送を入れて1分間の黙祷を行います。

目を閉じ、当時を思い、テレビ越しながら息を飲んで見つめたあの光景を思い出します。
電話の音どころか、鼻をすすることさえ憚れている事を事前に約束したかのような静寂の1分間。
目を開け、現在に戻り、モニターに映し出される無機質なデータが目にとまります。


東日本大震災は、散り散りばらばらになった我々日本人を、一つにしてくれる接着剤です。
悲しみを共有できることほど、人が人たる所以を感じさせてくれることはありません。
移り気の激しい我々ではありますが、風化していくことのその責任は、我々ひとりひとりにあります。
マスコミが特集を組まないそのことだけで風化するくらいなら、一層この国は滅んでしまえばいいのです。


目を開けたとき、無性に人恋しさに襲われました。
形や手法がどうであれ、人が人に声をかける大切さを痛感した3年でした。
この先の3年がどのようなものとなるのかはわかりません。
ですが、東日本大震災を無駄にしてはいけないことだけは、はっきりとしています。


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